更新日:2026年7月26日|カテゴリ:その他・技術メモ

結論:passphrase を聞かれない鍵を作り直し、config でその鍵だけを使わせれば通ります

Claude Desktop の Code タブから SSH 接続しようとすると Permission denied (publickey) や「SSH パスワードが必要です」「All configured authentication methods failed」が出る。このとき詰まっているのは、多くの場合サーバ側ではありません。Claude Desktop が内部で呼び出す ssh が passphrase を対話で聞こうとしていて、Code タブにはそれに答える入力欄がない、というクライアント側の行き止まりです。

解決はシンプルで、passphrase なしの ed25519 鍵を新しく作り、~/.ssh/configIdentityFile をその鍵に向けて IdentitiesOnly yes を添えるだけ。Windows 標準 OpenSSH(9.x)の ssh からは問題なく繋がっているのに Claude Desktop だけ失敗する場合は、まずここを疑ってください。本記事は、私が UGREEN DXP2800 NAS 上のDocker サンドボックスに Claude Desktop から繋ごうとして 2 日ハマった末に、切り分けた記録です。

なお本記事は初出時、解決手順として ssh-keygen -t ed25519 -m PEM(PEM 形式での鍵作成)を案内していました。その後の追試で、-m PEM は ed25519 では使えないことが分かったため、2026 年 7 月 26 日に手順と原因の説明を訂正しています(追試の結果は第 4 章に載せました)。旧手順を実行済みの方も、鍵を作り直す必要はありません。OpenSSH 10 系ではそもそも鍵が作られず、9 系では -m PEM が無視されて通常の OpenSSH 形式の鍵ができているだけなので、passphrase なしで作れていればそのまま使えます。

1. 起きた症状:PowerShell では繋がるのに Claude Desktop からだけ失敗する

もとの環境はシンプルです。UGREEN DXP2800(UGOS Pro)の上に Docker でサンドボックス用コンテナを立て、OpenSSH を待ち受けにしています。手元の Windows 11 PC から PowerShell の ssh でログインする運用で、これは安定して動いていました。

あるとき、Claude Desktop アプリの Code タブから SSH 接続できる機能を知って、いつもの NAS サンドボックスに繋いでみました。~/.ssh/config も同じ、ホスト名も同じ、鍵も同じ。それなのに、Code タブで接続を作って実行すると次のエラーが出ます。

Claude Desktop で出るエラー
・「SSH パスワードが必要です」というダイアログが出てパスワード入力を求められる
・あるいは「接続に失敗しました: All configured authentication methods failed」
・場合によっては Permission denied (publickey)

パスワード認証は無効にしてあるので、入力しても弾かれて終わりです。PowerShell の ssh yamakashi@dxp2800-sandbox-1 なら一発で繋がるのに、Claude Desktop からだけ通らない。同じ Windows 上の同じユーザーの同じ鍵を使っているのに、です。最初は authorized_keys の権限を疑い、コンテナ側を再構築し、サブネットを変え……と、ありとあらゆる場所を触りましたが解決せず、丸 2 日ハマりました。

2. 切り分け:Windows 上には 2 種類の OpenSSH が同居している

転機は、「Claude Desktop は内部でどの ssh 実行ファイルを呼んでいるのか」と疑い始めたところです。Windows 11 には、実は OpenSSH が 2 つ入っています。これは多くの開発者が見落としがちなポイントで、私自身もこの問題を踏むまで明確に意識していませんでした。

名称パスバージョン(本記事の検証環境)主な呼び出し元
Windows 標準 OpenSSHC:\Windows\System32\OpenSSH\ssh.exeOpenSSH_for_Windows_9.5p2, LibreSSL 3.8.2PowerShell の ssh、コマンドプロンプト
Git for Windows 同梱 OpenSSHC:\Program Files\Git\usr\bin\ssh.exeGit for Windows 2.53.0 同梱の OpenSSH 10 系Git Bash、各種開発ツール(Claude Desktop も含む)

結論を先に書くと、Claude Desktop は内部処理で Git for Windows 同梱の OpenSSH を経由しているようでした。これを確認するために、2 つの ssh を直接比較する検証を行います。

検証コマンド:2 つの ssh を -v で動かして比較する

PowerShell を開いて、まず Windows 標準の ssh で接続テストを行います。

# Windows 標準 OpenSSH(9.5p2)
ssh -v dxp2800-sandbox-1 'whoami'

こちらは普段通り yamakashi が返ってきて、接続成功です。問題はもう一方です。

# Git for Windows 同梱 OpenSSH(10系)
& "C:\Program Files\Git\usr\bin\ssh.exe" -v dxp2800-sandbox-1 'whoami' 2>&1

こちらを実行すると、私の環境では次のようなプロンプトが出ました。

Enter passphrase for key 'C:\Users\yamakashi\.ssh\id_ed25519':

同じ鍵ファイル、同じ ~/.ssh/config、同じホストです。それでも一方は通り、もう一方は passphrase を要求する。鍵自体には passphrase をかけていないのに、です。これでようやく、問題は鍵やサーバ側ではなく「Claude Desktop が呼び出す側の ssh」にあると切り分けられました(なぜ 2 つで挙動が分かれたのかは、第 3 章で分かっている範囲を書きます)。

3. 原因の絞り込み:passphrase を聞かれた時点で Claude Desktop は詰む

ここが本記事の核心です。ポイントは鍵の暗号方式でもサーバ設定でもなく、「passphrase を聞かれるかどうか」の一点でした。

Claude Desktop に対しては「passphrase プロンプト = 認証失敗」と等価

Claude Desktop の Code タブはターミナル UI ではないため、SSH クライアントが対話的に passphrase を聞いてきても、それに応答する仕組みがありません。結果として「passphrase が必要 → 入力経路がない → 認証スキップ → publickey 認証失敗 → パスワード認証にフォールバック → これも無効化済 → All configured authentication methods failed」というカスケード失敗が起きます。

つまり、Git 版 ssh が passphrase プロンプトを出した第 2 章の時点で、Claude Desktop 側の勝負はついていたわけです。やるべきことは「Claude Desktop が呼ぶ ssh が、passphrase を聞かずに読める鍵」を用意し、その鍵だけを確実に使わせること。この方針で実際に解決しました。

筆者環境で見えた 9 系と 10 系の違い(観察としての記録)

ひとつ補足しておきます。私の環境では、同じ鍵ファイルに対して Windows 標準の 9.5p2 は無言で通り、Git 版の 10 系だけが passphrase を要求しました。鍵を作るときに passphrase はかけていないので、これは私自身も納得のいっていない挙動です。

ssh-keygen を -t ed25519 でデフォルトのまま実行すると、秘密鍵は OpenSSH 独自フォーマット(冒頭が -----BEGIN OPENSSH PRIVATE KEY----- の形式)で保存されます。この形式自体は OpenSSH の標準的な出力なので、それ自体が悪いわけではありません。9 系と 10 系で読み方が分かれた理由まではこちらでは特定できておらず、OpenSSH 側の確定した仕様・不具合として公表されているものではない点はお断りしておきます。旧鍵ファイルの状態(作成時期や作られ方)に依存した可能性も残ります。

本章の機序説明は筆者環境での切り分けに基づく観察です。環境によって挙動が異なる可能性があります。

原因の断定はできていませんが、対処法は原因の断定を待たずに実行できます。以降の手順は「passphrase なしの鍵を新規に作り、config でそれだけを参照させる」という、原因が何であれ効く方向の対処です。

なお、エラーメッセージ「All configured authentication methods failed」だけで Web 検索すると、ほとんど別原因(authorized_keys の権限、サーバ側の sshd 設定、UNC パス、SELinux など)の記事ばかりが出ます。「PowerShell では動くのに IDE / GUI アプリからだけ失敗する SSH」というシチュエーション自体がレアで、クライアント側を疑う記事が少ないのが厄介な点です。

4. 解決手順:passphrase なしの鍵を作り直して config で指定する

方針が決まれば対処は明快です。Claude Desktop 専用に passphrase なしの ed25519 鍵を 1 本追加し、~/.ssh/config でそれだけを参照させます。古い鍵を消す必要はなく、並走させるだけで済みます。

ステップ 1:新しい ed25519 鍵を passphrase なしで作成

PowerShell を開いて以下を実行します。オプションは -t(鍵の種類)・-f(出力先)・-C(コメント)だけで十分です。

ssh-keygen -t ed25519 -f $env:USERPROFILE\.ssh\id_ed25519_claude -C "yamakashi@windowspc-claude"

passphrase を 2 回聞かれるので、両回とも空 Enterで通します。ここで passphrase を設定してしまうと、第 3 章のカスケード失敗に逆戻りです。

passphrase なしにするかどうかは、到達経路とセットで判断する

passphrase なしの秘密鍵は、その端末が盗まれたり乗っ取られたりした場合、鍵がそのまま悪用され得ます。私の場合はサーバ側が Tailscale VPN 経由でしか到達できない構成なので、鍵側は passphrase なしにしています。端末そのものが物理的に持ち去られ得る環境では passphrase なしは非推奨です。その場合は FAQ Q2 の ssh-agent 運用を検討してください。

作成できたら、~/.sshid_ed25519_claude(秘密鍵)と id_ed25519_claude.pub(公開鍵)の 2 ファイルが並んでいることを確認します。

Get-ChildItem $env:USERPROFILE\.ssh\id_ed25519_claude*

ここで鍵ファイルの中身を開いて確認する必要はありません。ed25519 の秘密鍵は冒頭が -----BEGIN OPENSSH PRIVATE KEY----- になりますが、それは passphrase の有無とは無関係で、見ても判断材料になりません。本当に確認すべきは「passphrase を聞かれずに接続できるか」で、これはステップ 4 で行います。

ssh-keygen -t ed25519 -m PEM は使えません(当サイト実測)

本記事の初出版では、ここで -m PEM を付けて PEM 形式の鍵を作るよう案内していました。記事の内容を見直す過程で「ed25519 に -m PEM は効かないのでは」という疑いが出たため、2026 年 7 月 26 日に手元の Windows で追試したところ、-m PEM は ed25519 では機能しないことが確認できました。訂正してお詫びします。当サイトで実測した結果は次のとおりです。

実行環境 ssh-keygen -t ed25519 -m PEM の結果
Git for Windows の OpenSSH_10.3p1 Saving key "..." failed: invalid format でエラー終了。鍵ファイルは 1 つも作られない
Windows 標準 OpenSSH_for_Windows_9.5p2 ⚠️ コマンドは成功するが、秘密鍵の 1 行目は -----BEGIN OPENSSH PRIVATE KEY------m PEM は黙って無視される

比較のため、同じ端末で次の 2 つも実行しています。

実行したコマンド 生成された秘密鍵の 1 行目
ssh-keygen -t ed25519-m なし) -----BEGIN OPENSSH PRIVATE KEY-----
ssh-keygen -t rsa -m PEM -----BEGIN RSA PRIVATE KEY-----
ここから言えること
-m PEM は RSA では有効(実測で BEGIN RSA PRIVATE KEY が出力された)が、ed25519 では PEM 形式の秘密鍵を作れない
・Claude Desktop が呼ぶ Git for Windows の OpenSSH 10 系では、-m PEM 付きのコマンドはエラーで止まり鍵すらできない
・したがって「-m PEM を付けなさい」という案内は、少なくとも ed25519 では実行できないか無意味かのどちらか

なお ssh-keygen の man ページも -m PEM について「a supported private key type(対応する秘密鍵の種類)」に限った書き方をしており、ed25519 を PEM 対応の鍵種として挙げてはいません(ssh-keygen マニュアル)。上記の実測結果と矛盾しない記述です。

上記は当サイトが 2026 年 7 月 26 日に実測した結果です(環境:Git for Windows 同梱 OpenSSH_10.3p1 / Windows 標準 OpenSSH_for_Windows_9.5p2)。バージョンにより挙動が変わる可能性があります。

初出版で問題が解決したこと自体は事実ですが、効いていたのは鍵の形式変更ではなく、「鍵ファイルを新しく作り直し、IdentityFileIdentitiesOnly yes でそれだけを名指ししたこと」だったと考えるのが妥当です。旧鍵にも passphrase はかけていなかったはずなのに Git 版 ssh だけが passphrase を要求していた(第 3 章の観察)ので、passphrase を設定しないことに加えて、鍵ファイルそのものを作り直すところまでが必要だった、という整理になります。現在の手順はその形に直してあります。

ステップ 2:新しい公開鍵をリモートホストに登録

まず PowerShell で新しい公開鍵を表示してクリップボードにコピーします。

Get-Content $env:USERPROFILE\.ssh\id_ed25519_claude.pub

ssh-ed25519 AAAA... yamakashi@windowspc-claude という 1 行が表示されるので、これを丸ごとコピーします。続いて、既存の経路(PowerShell の Windows 標準 ssh)を使ってリモートホストにログインし、authorized_keys に追記します。私の場合は NAS 上の Docker コンテナが対象なので、コンテナ越しの追記コマンドを使いました。

ssh yamakashi@dxp2800-sandbox-1
# コンテナ越しに authorized_keys に追記(ヒアドキュメント方式)
docker exec -u yamakashi -i claude-workspace bash -c \
  'cat >> ~/.ssh/authorized_keys && chmod 600 ~/.ssh/authorized_keys'

カーソルが待機状態になったらコピーしておいた公開鍵を貼り付け、Enter キーを 1 回押し、Ctrl+D で終了します。nano エディタ越しに貼り付けると入力がもたつくことがあるため、ヒアドキュメント方式がストレスフリーです。

普通の VPS や別のサーバなら、ssh-copy-id や直接 echo 'ssh-ed25519 ...' >> ~/.ssh/authorized_keys でも問題ありません。

ステップ 3:~/.ssh/config を新しい鍵に向ける

config ファイルを書き換えます。注意点が 2 つあります。

config を書く時の落とし穴

1 つは BOM 混入です。PowerShell の Out-File はデフォルトで UTF-8 with BOM になり、OpenSSH 側で config がうまく解釈されないことがあります。必ず -Encoding ascii を付けます。

もう 1 つは パス区切りです。Windows のバックスラッシュ \ はエスケープの解釈が処理系で異なるため、config 内ではスラッシュ / に統一すると確実です。

PowerShell で次のように書き出します。

⚠ 実行前の注意:次のコマンドは既存の ~/.ssh/config丸ごと上書きします。ほかの Host エントリがある場合は、先に Copy-Item $env:USERPROFILE\.ssh\config $env:USERPROFILE\.ssh\config.bak でバックアップを取るか、追記(Add-Content)に読み替えてください。
@"
Host dxp2800-sandbox-1
    HostName dxp2800-sandbox-1
    User yamakashi
    IdentityFile C:/Users/yamakashi/.ssh/id_ed25519_claude
    IdentitiesOnly yes
"@ | Out-File -FilePath $env:USERPROFILE\.ssh\config -Encoding ascii

IdentitiesOnly yes を入れておくと、SSH エージェント側に残っている古い鍵を自動で試行することがなくなり、確実に新しい鍵だけが使われます。複数の鍵を持っているマシンでは特に有効です。

ステップ 4:Git 版 OpenSSH で動作確認

ここが本当の合否判定です。Claude Desktop を起動する前に、Claude Desktop が使うのと同じ Git 版 OpenSSH でテストして、passphrase を聞かれずに認証が通ることを確認しておきます。

& "C:\Program Files\Git\usr\bin\ssh.exe" dxp2800-sandbox-1 'whoami'

passphrase を聞かれずに yamakashi(リモート側のユーザー名)が即座に返れば成功です。ここで通れば、Claude Desktop からも同じ経路で繋がるはずです。逆にここで passphrase を聞かれたり弾かれたりするなら、まだ何かおかしいので config の IdentityFile のパスと、公開鍵が authorized_keys に入っているかを再確認します。

5. Claude Desktop で再接続する手順

Claude Desktop はキャッシュの都合か、設定変更が反映されにくいことがあります。タスクトレイからの完全終了を経由してから接続し直すと確実です。

  1. Claude Desktop アプリを通常の閉じるボタンで閉じる
  2. タスクトレイのアイコンを右クリックして「終了」を選び、バックグラウンドプロセスも止める
  3. Claude Desktop を再起動する
  4. Code タブを開き、SSH 接続編集ダイアログで以下のように設定する
    • SSH hostdxp2800-sandbox-1yamakashi@ は付けない。~/.ssh/config 側で User を指定済みなので不要)
    • SSH port:空欄(デフォルト 22 が使われる)
    • Identity file空欄(config を参照させる方が安定)
  5. 「保存」して接続を開始する

接続が成功したら、必ず最後にもう 1 つ作業があります。Code タブのプロンプト入力欄の上にある 「フォルダを選択」 ボタンを押して、作業対象のディレクトリを明示的に指定します。これを省くと Claude Code がホームディレクトリ /home/yamakashi で起動し、設定ファイルやシークレットを置いている領域が技術的には触れる状態になります。セキュリティは設計だけでなく操作習慣でも担保する必要がある、というのを身をもって学んだポイントでした。

6. なぜこの情報はネット検索で見つからないのか

同じ問題で時間を溶かす人を一人でも減らしたいので、見つけにくさの理由も書いておきます。私が最初に検索したクエリと、それで出てきた結果はだいたい次のような感じでした。

検索クエリ主に出てくる答え(多くは原因違い)
Claude Desktop Permission denied publickeyauthorized_keys の権限が違う/sshd_config を見直す/chmod 700 ~/.ssh
All configured authentication methods failed鍵が消えた/パーミッションエラー/HostKey 問題
ssh-keygen ed25519 passphrasepassphrase の付け方/忘れた時の対処
Git for Windows OpenSSH 違いSSH エージェントの違い/環境変数 GIT_SSH の話が中心

どの結果も「Windows 上に 2 種類の OpenSSH が同居していて、片方だけが同じ鍵ファイルに passphrase を要求してくる」というニッチなケースには行き着きません。公式ドキュメントにも記載がなく、Claude Desktop のリリースノートでも触れられていないので、自力で切り分けるしかないというのが現状です(2026 年 5 月時点)。本記事が、同じ症状で詰まっている方の検索結果にいち早く出てくれることを願っています。

7. 検証環境とバージョン情報

本記事の検証は、以下の環境で実施しました。今後のバージョンアップで挙動が変わる可能性があるため、念のため記録として残しておきます。

項目バージョン/値
初回検証日(切り分け・解決)2026 年 5 月 11 日
追試日(-m PEM の挙動確認)2026 年 7 月 26 日
OSWindows 11(ビルド 26200.8246)
Windows 標準 OpenSSHOpenSSH_for_Windows_9.5p2, LibreSSL 3.8.2
Git for Windows初回検証時 2.53.0(同梱 OpenSSH 10.2p1)/追試時 2.54.0(同梱 OpenSSH_10.3p1
Claude DesktopClaude 1.6608.2 (ebf1a1) 2026-05-08T23:17:27.000Z
リモートホストUGREEN DXP2800(UGOS Pro)+ Docker + OpenSSH server
使用シェルPowerShell 7 系

OpenSSH のバージョンは PowerShell で ssh -V& "C:\Program Files\Git\usr\bin\ssh.exe" -V を実行すれば確認できます。Git for Windows のバージョンは git --version、Claude Desktop のバージョンはアプリのメニューから「Claude について」で確認可能です。

8. よくある質問(FAQ)

Q1. 古い鍵(id_ed25519)は削除すべきですか?
A. 削除する必要はありません。PowerShell の Windows 標準 ssh からは普通に使えるので、残しておくと認証経路が二重化されて運用上のリスクを下げられます。Claude Desktop からは新しく作った id_ed25519_claude を、それ以外のターミナル作業では古い鍵を使う形で十分です。
Q2. passphrase を付けたい場合はどうすればよいですか?
A. passphrase 付きの鍵を使うなら、SSH エージェント(ssh-agent サービス)に鍵をロードしておく運用が前提になります。Claude Desktop からの接続では対話的に passphrase を入力できないため、エージェント経由でないと使えません。Windows のサービスマネージャで OpenSSH Authentication Agent を「自動」に変更し、ssh-add で鍵を登録してから接続を試してください。passphrase なし運用でリスクを取りたくない場合の代替案として有効です。
Q3. Mac から接続する場合も同じ問題は起きますか?
A. Mac の OpenSSH は macOS 同梱版が使われるため、Windows 特有のこの問題は基本的に発生しません。Mac から Claude Desktop の Code タブで SSH 接続する場合は、通常の ssh-keygen で作った ed25519 鍵をそのまま使えるはずです。
Q4. WSL(Windows Subsystem for Linux)から ssh する場合はどうなりますか?
A. WSL 内の Linux OpenSSH を使う場合、また話が変わります。WSL の OpenSSH バージョンと、Windows 側に置いた鍵を WSL から参照する場合のパス変換などが関係してきます。基本的には WSL 内で別途 ssh-keygen して、その鍵を WSL 内で完結させるのが楽です。Claude Desktop からの接続経路は Windows 側のままなので、本記事の手順は Windows 側の話として有効です。
Q5. config の IdentityFile を絶対パスではなく ~/.ssh/id_ed25519_claude と書いてもよいですか?
A. OpenSSH は ~ を展開して解釈できますが、Windows 環境では絶対パス(スラッシュ区切り)で書くほうがトラブルが少ない印象です。今回検証した範囲では、~/.ssh/... 表記でも Git 版 OpenSSH が解釈できましたが、不具合報告も散見されるため、確実性重視で C:/Users/... 形式を推奨します。
Q6. -m PEM を勧めている情報を見かけたのですが、あれは間違いですか?
A. 鍵の種類によります。RSA 鍵なら -m PEM は有効で、当サイトの実測でも ssh-keygen -t rsa -m PEM-----BEGIN RSA PRIVATE KEY----- を出力しました。一方 ed25519 では、OpenSSH_10.3p1 はエラーで停止し鍵が作られず、OpenSSH_for_Windows_9.5p2 は -m PEM を無視して通常の OpenSSH 形式を出力しました(いずれも 2026 年 7 月 26 日に当サイトで確認)。古いツールが OpenSSH 形式を読めないなど PEM 形式が本当に必要な事情があるなら、鍵の種類を RSA にするのが現実的です。ただし Claude Desktop の接続問題については、鍵の形式ではなく passphrase の有無を見てください。

9. まとめ:「PowerShell では動くのに GUI からだけ失敗する SSH」はクライアント側を疑う

この記事で押さえたポイント
・Claude Desktop の Code タブは内部で Git for Windows 同梱の OpenSSH 10 系を使うようだった
・対話不可なクライアントでは passphrase プロンプト = 即失敗扱い(ここが詰まりどころ)
・解決は ssh-keygen -t ed25519 で passphrase なしの鍵を作り直し、IdentityFileIdentitiesOnly yes でその鍵だけを使わせること
ed25519 に -m PEM は使えない(当サイト実測:OpenSSH 10.3p1 はエラー、9.5p2 は無視)
・確認すべきは鍵ファイルの中身ではなく「Git 版 ssh で passphrase を聞かれずに繋がるか」
~/.ssh/config は ASCII エンコード・スラッシュ区切りで書く
・古い鍵は消さずに残せば認証経路が二重化される

同じシチュエーションでハマっている方に、この記事が届くことを願っています。SSH のトラブルシューティングは「サーバ側を疑い、鍵を疑い、最後にクライアントを疑う」という順で詰めがちですが、クライアント側の ssh が対話入力を求めていないか同じプロトコルの実装が複数同居していないかを確認することも、選択肢として持っておくと時間を節約できます。

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