NASが遅い!初心者でもできるスピード改善の方法5選【2025年版】

yamakashi

家庭やオフィスでNAS(Network Attached Storage)を使っていると、
「ファイルの読み書きが遅い…」
「動画がカクカクする…」
と感じることはありませんか?

実はNASの速度低下にはいくつかの典型的な原因があり、設定や環境を見直すだけで改善できるケースが多いです。

この記事では、初心者でもすぐに実践できるNASのスピード改善方法を5つ 紹介します。


NASが遅くなる主な原因

NASの速度が出ない理由は、大きく以下の4つに分類できます。

  1. ネットワーク環境の問題(LANケーブル・ルーター・Wi-Fiなど)
  2. NAS本体やHDD/SSDの性能不足
  3. RAID構成や設定による速度低下
  4. ソフトウェアやPC側の要因

どこにボトルネックがあるかを切り分けながら、対策を進めるのが効果的です。


改善方法① LANケーブルをCat6以上にする

意外と見落としがちなのがLANケーブルです。

  • 古いCat5e(100Mbps対応)のケーブルを使っている
  • ケーブルが断線しかけている

こうした場合、ギガビット通信(1Gbps)が出ず、速度が大幅に落ちることがあります。

ケーブル規格最大速度最大帯域幅NAS利用でのおすすめ度
Cat5e1Gbps100MHz△(最低限OKだが古い)
Cat61Gbps250MHz◎(家庭用NASに最適)
Cat6A10Gbps500MHz◎(将来性あり)
Cat710Gbps600MHz○(過剰性能気味)

🔧 対策:

  • ケーブルは Cat6またはCat6A を選ぶ
  • NASやPC、ルーターすべてがギガビット対応ポートか確認する

改善方法② ルーター/スイッチの設定を最適化する

NASはネットワーク機器に大きく依存します。

  • ルーターやスイッチが古く、100Mbpsまでしか出ない
  • QoS(通信優先度設定)が誤っておりNAS通信が制限されている
  • Wi-Fi経由で接続している

これらが速度低下の要因になります。

🔧 対策:

  • 有線接続(LANケーブル)を優先
  • ルーターをギガビット対応モデルに更新
  • QoSやVLAN設定を見直す
  • NAS専用にスイッチングハブを導入するのも効果的

改善方法③ HDD/SSDの状態をチェックする

NAS内部のストレージも速度に直結します。

  • HDDの経年劣化(SMARTエラー)
  • SMR方式HDDのランダムアクセス遅延
  • 容量不足による速度低下

🔧 対策:

  • NAS管理画面からHDDの健康診断を実行
  • 長期利用のHDDは 3〜5年で交換目安
  • 速度重視ならHDDよりもSSD、あるいはHDD+SSDキャッシュ構成がおすすめ

HDDとSSDの比較表

項目HDDSSD
価格安い高い
容量大容量あり容量小さめ
速度普通高速
耐久性書き込み回数で劣化物理故障しやすい
NAS用途写真/動画の長期保存に最適キャッシュや高負荷用途に最適

👉 写真・動画を大量に保存するなら HDD
動画編集やキャッシュ用途なら SSD が有利です。

改善方法④ RAID構成を見直す

RAIDはデータ保護に有効ですが、速度に影響を与えることがあります。

  • RAID 1(ミラーリング)は書き込みが遅くなる
  • RAID 5はパリティ計算で速度低下が起きやすい
  • シングルドライブより遅くなるケースも

🔧 対策:

  • 読み書き速度を重視するなら RAID 0やRAID 10 を選択
  • バランスを重視するならRAID 5/6でもOK(ただし高性能CPU搭載NAS推奨)
  • 初心者はNASメーカー推奨の「SHR(Synology)」や「X-RAID(Netgear)」も検討

RAID方式ごとの速度と特徴

RAID構成読み込み速度書き込み速度データ保護特徴
RAID 0×高速だがリスク大
RAID 1ミラーで安全、速度は遅め
RAID 5バランス型、CPU性能依存
RAID 10高速+安全だが容量効率低い

👉 家庭用途なら「RAID 1」か「Synology SHR」が安心です。

改善方法⑤ NAS本体とファームウェアを最新にする

  • NAS本体の処理能力(CPU・メモリ)が不足している
  • ファームウェアが古く、バグで速度が出ない

こうしたケースもあります。

🔧 対策:

  • NAS管理画面からファームウェアを最新化
  • 同時アクセス数が多い場合は メモリ増設や上位機種への買い替え も検討

それでも遅い場合のチェックリスト

ここまで試しても改善しない場合は、以下を確認しましょう。

  • NASとPCが同じネットワーク(同一セグメント)にあるか
  • セキュリティソフトやファイアウォールが速度を阻害していないか
  • PCのNIC(LANカード)がギガビット対応か

最終的には、NAS本体の性能不足や老朽化 が原因の可能性もあります。その場合は新しいモデルに買い替えるのが現実的な解決策です。


まとめ

NASが遅いと感じたら、まずは以下の5つを順番にチェックしましょう。

  1. LANケーブルをCat6以上に交換
  2. ルーターやスイッチの最適化/有線接続
  3. HDD/SSDの健康状態をチェック
  4. RAID構成を見直す
  5. NAS本体の性能・ファーム更新

特に LAN環境とHDDの劣化 は初心者でも見落としやすいポイントです。

NASの速度を改善すれば、写真・動画の保存やテレワークでのファイル共有が快適になり、毎日の作業効率もアップします。

NASが遅い!

LANケーブルは古い? → Cat6以上に交換

ルーター/スイッチは古い? → ギガビット対応に更新

HDDは劣化してない? → SMARTチェック

RAID構成が重い? → 見直し

NAS本体の性能不足? → ファーム更新 or 買い替え


👉 次の記事では、「NASが見つからない・認識しない時のトラブル解決法」を解説予定です。こちらも合わせてご覧ください。

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