本記事のおすすめ・ランキング・比較は、広告報酬の多寡ではなく、公表スペック・技術的根拠にもとづいて選定・評価しています。

更新日:2026年8月5日|カテゴリ:HDD・SSD・ストレージ選び

結論:速度はSSDが優位、容量単価はHDDが優位。2026年8月時点の現実解はHDD RAID1

各メーカー公称値・各所レビューの傾向を整理すると、シーケンシャル速度はNVMe SSDがHDDの約15倍・ランダムIOPSは数千倍以上(本記事の比較値: 約100 vs 約60万〜100万)の差があります。一方で、NANDフラッシュ高騰によってSSDの容量単価はHDDの数倍に開きました。定番のキャッシュ用SSD「WD Red SN700」は、2026年7月25日には主要ショップの全ラインが在庫切れでしたが、8月5日に取り直したところ500GB・1TBは在庫のある店が戻っています。ただし価格は500GBが36,500円・1TBが61,660円と約1割上昇し、キャッシュ1枚がNAS用HDD 1本(4TB 32,500円)より高い状態です。ハイブリッド構成(HDD+SSDキャッシュ)は「組めるが割高」。土台はHDD RAID1、速度不足は先にネットワーク側を疑う——これが現時点の現実解です。

目的別の選び方の目安(金額の確認日は各項目の記載どおり)
コスパ重視:HDD RAID1のみ → 4TB約65,000円で実効4TB
快適重視:HDD RAID1 + 2.5GbE化 → キャッシュSSDより先に配線・LAN機器を見直すほうが体感が変わる
静音・高速:SATA SSD RAID1 → 4TBクラスが在庫なしのため総額の提示は撤回(旧「約84,000円」)
高IOPS:全NVMe SSD構成(Samsung 990 PRO 1TB×2・RAID 1) → 69,960円(34,980円×2・実効1TB)

本記事は「速度・耐久性のスペック比較」に特化しています。HDDとSSDのどちらを選ぶかの意思決定はどっちを選ぶかガイド2026年のSSD価格高騰・在庫状況とキャッシュの是非NAS用SSDの選び方おすすめHDDNAS用HDDのおすすめへ。

1. HDD vs SSD 本質的な違い(2026年版)

項目HDD(CMR)SATA SSDNVMe SSD
シーケンシャルRead180-240MB/s550MB/s3,500-7,400MB/s
シーケンシャルWrite180-240MB/s520MB/s2,500-6,900MB/s
4K ランダム Read IOPS約100約90,000約600,000-1,000,000
4K ランダム Write IOPS約150約85,000約500,000-1,000,000
アクセス遅延約5ms約0.1ms約0.02ms
容量あたり単価(2026年7月)約8.1円/GB
(4TB 32,500円)
4TBクラスは在庫なし
(後述・価格提示は撤回)
約35円/GB
(990 PRO 1TB 34,980円)
消費電力5-10W2-3W4-7W
騒音20-30dB0dB0dB
最大容量24TB8TB8TB
寿命指標MTBF 100万時間TBW 2,400TBTBW 1,000-2,000TB

2. 主要NAS用HDD ベンチマーク(2026年版)

測定環境・比較の前提:本記事の数値は Synology DS925+(AMD Ryzen V1500B・2.5GbE)クラスでの利用を想定し、各メーカーの公表スペックと各所レビューの傾向を基準に整理した目安値です(CrystalDiskMark等による実測スクリーンショットは今後追加予定)。
※各メーカー公表値に近い数値を記載しています。実環境では±10%程度の差が出る場合があります。下表のHDD価格は2026年8月2日に取り直した実勢です(SSDの価格・在庫は、WD Red SN700が2026年8月5日、それ以外が2026年7月25日の確認)。最新価格は各販売ページでご確認ください。
モデル容量回転数Seq ReadSeq WriteRnd 4K Read価格GB単価
WD Red Plus WD40EFZZ4TB5,400rpm約180MB/s約0.8MB/s32,500円8.13円
WD Red Plus WD80EFPX8TB5,640rpm約215MB/s約1.2MB/s50,000円6.25円
Seagate IronWolf ST4000VN0064TB5,400rpm約202MB/s約195MB/s約0.8MB/s27,000円6.75円
Seagate IronWolf ST8000VN0028TB5,400rpm49,000円6.13円
Toshiba N300 HDWG740 / HDWG4404TB7,200rpm約228MB/s約220MB/s約1.1MB/s30,000円7.50円
Synology HAT3300-4T4TB5,400rpm約202MB/s約195MB/s約0.8MB/s41,000円10.25円
WD Red Pro WD4005FFBX4TB7,200rpm約267MB/s約1.3MB/s未確認

WD Red Plusの4TBは、長く定番だったWD40EFPX(キャッシュ256MB)が価格.comの掲載0店=当サイトが確認した範囲では在庫が見つからず、いま買えるのは同シリーズのWD40EFZZ(キャッシュ128MB・CMR・5400rpm)です。WD40EFZZ/WD80EFPXの書き込み欄は、WD Red Plus データシート(2025年9月版・PDF)の公表内部転送レート(4TB=最大180MB/s・8TB=最大215MB/s)を上回る目安値を旧版で掲載していたため、裏づけを確認できるまで「—」に戻しました(旧掲載: 4TB 約208MB/s・8TB 約232MB/s)。東芝N300 4TBは型番でキャッシュが変わり(HDWG440=256MB/HDWG740=512MB)、価格は在庫が見つかったバルク流通品HDWG740UZSVCの実勢です。

WD Red Pro WD4005FFBXの行も同じルールで見直しました。書き込み欄は公表値の裏づけを確認できなかったため「—」に戻しています(旧掲載: 約255MB/s)。読み出し欄は、旧掲載の約217MB/sが同じ4TBでも別型番WD4003FFBXの公表値だったため、WD Red Pro データシート(2025年1月版・PDF)のWD4005FFBX列にある内部転送レート最大267MB/sへ訂正しました(2026年8月3日訂正)。同データシートのWD4005FFBXの公表音響値はアイドル29dBA・シーク(平均)36dBAです。

WD Red Pro WD4005FFBXの価格は、2026年7月の価格調査で在庫のある販売店の実売を確認できなかったため「未確認」としています(旧掲載の28,000円は、現在のWD Red Plus 4TB 約32,500円を下回っており、2026年の相場では成立しません)。上表のHDD価格は2026年8月2日に取り直した実勢で、記事全体では2026年7月25日確認のSSD価格も併記しているため、価格の確認日は最も古いもので2026年7月25日です。購入前に販売ページで最新価格をご確認ください。

IronWolf 8TBは、従来の7200rpmモデル「ST8000VN004」が国内で実質終売(価格.comに価格掲載なし・ツクモは販売終了表示)となり、現行の流通品は後継の「ST8000VN002」です。ST8000VN002は5400rpm・キャッシュ256MB・CMR・メーカー保証3年(価格.com製品仕様ツクモ商品ページ)。回転数が先代と変わったうえ、ST8000VN002の転送速度は公表スペック・実測とも確認できていないため、速度欄は「—」としています(先代ST8000VN004の目安値をそのまま流用することはしていません)。GB単価は上記の実売価格から算出した参考値です。

💡 HDDランキング
速度上位:WD Red Pro 4TB(WD公表の内部転送レート最大267MB/s・7200rpm。ただし公表音響はアイドル29dBA・シーク36dBAで、5400rpmのRed Plus〔24dB/27dB〕より明確に大きい)
コスパ良好(8TB帯):IronWolf 8TB ST8000VN002(GB単価約6.13円。WD Red Plus 8TBの6.25円をわずかに下回る)
静音:4TBクラスは公表値でほぼ横並び(WD Red Plus WD40EFZZ=アイドル24dB・シーク27dB/IronWolf ST4000VN006=23dB・27dB)。静音性で型番を選ぶ意味は小さい
8TB家庭推奨:WD Red Plus 8TB(215MB/s・長期安定性)

3. 主要NAS用SSD ベンチマーク(2026年版)

⚠ 2026年のSSD価格・在庫は例外的な状況です

NANDフラッシュの高騰で、下表のSSDは価格が大きく上昇し、在庫切れの製品も出ています。スペック(速度・TBW)は各社公表値ですが、価格・在庫はWD Red SN700が2026年8月5日、それ以外が2026年7月25日時点の確認結果に置き換えました。裏取りできなかったものは数値を書かず「未確認」としています。事情と対処法はNAS用SSDの選び方で詳しく解説しています。

SATA SSD(2.5インチ)

モデル容量Seq ReadSeq WriteRnd 4K IOPSTBW価格・在庫(2026年7月)
Samsung 870 EVO4TB560MB/s530MB/s98,0002,400TB在庫なし(表示314,980円=終息在庫のプレミア値と見られ、実勢とは言えない)
Crucial MX5004TB560MB/s510MB/s95,0001,000TB在庫なし(表示58,980円)
Synology SAT52101.92TB530MB/s500MB/s98,0004,800TB未確認
Kingston DC600M3.84TB560MB/s530MB/s94,0007,008TB未確認

870 EVO 4TB・MX500 4TBの在庫と表示価格はツクモ公式通販で2026年7月25日に確認(「SSD 4TB 2.5インチ」の該当製品はいずれも在庫なし)。SAT5210・DC600Mは在庫のある販売店の実売を確認できなかったため未確認としています。

NVMe M.2 SSD(キャッシュ・ストレージ用)

モデル容量Seq ReadSeq WriteRnd 4K IOPSTBW価格・在庫(確認日)
WD Red SN700250GB3,100MB/s1,600MB/s500TB掲載1店のみ・実勢を確認できず(8/5)
WD Red SN700500GB3,430MB/s2,600MB/s420,0001,000TB36,500円・在庫あり(8/5)
WD Red SN7001TB3,430MB/s3,000MB/s515,0002,000TB61,660円・在庫あり(8/5)
Synology SNV3410800GB3,100MB/s1,000MB/s400,0001,022TB未確認(400GBモデルは88,800〜90,101円・7/25)
Samsung 990 PRO1TB7,450MB/s6,900MB/s1,200,000600TB34,980円・在庫あり(7/25)
Samsung 990 PRO2TB7,450MB/s6,900MB/s1,400,0001,200TB未確認

本表の「Rnd 4K IOPS」はいずれもランダムReadの公称値です。たとえばSynology SNV3410 800GBは公式データシートでランダムRead 400,000 IOPS/ランダムWrite 70,000 IOPSと公表されており、上表にはRead側の400,000を記載しています。書込中心の用途ではWrite側の値も併せて確認してください。

990 PRO 1TBの34,980円、SNV3410-400Gの88,800〜90,101円は2026年7月25日に価格.com・ツクモ等で確認した値です。WD Red SN700は2026年8月5日に取り直し、500GB・1TBは在庫のある店の価格に置き換えました。7月25日に本記事が掲載していた在庫切れ時の据え置き表示価格(500GB 32,920円・1TB 55,490円)から、いずれも約1割上がっています。250GBは価格.comの掲載が1店(マーケットプレイス出品)だけに縮んだため、当サイトでは実勢価格と呼べる水準を確認できておらず、金額を掲載していません。

⚠ NAS内のNVMe速度はNAS側のPCIe世代・CPU性能で頭打ち
Samsung 990 PROは単体で7,450MB/s出ますが、Synology DS425+(PCIe 3.0)では約3,500MB/sで頭打ち。UGREEN NASync DXP4800 Plus(PCIe 3.0)も同様。NAS側の仕様確認が重要です。
⚠ キャッシュSSDは在庫が戻っても「買い足しにくい」
NAS向けに高TBW設計されたWD Red SN700は長らく定番です。2026年7月25日に国内主要ショップ(ツクモ・ドスパラ・パソコン工房・価格.com掲載店)で確認した時点では全ラインが在庫切れでしたが、8月5日には500GB・1TBに在庫のある店が戻りました。ただし価格は500GBが36,500円、1TBが61,660円と約1割上昇(250GBは掲載1店のみで実勢を確認できていません)。キャッシュ1枚がNAS用HDD 4TB 1本(32,500円)より高いという状況は変わっていません。写真サムネイルの待ち時間対策としては、まず2.5GbE化などネットワーク側の見直しを先に試すほうが費用対効果は高くなります。判断材料はNAS用SSDの選び方にまとめました。

4. 実用シナリオ別の速度イメージ(公称値からの理論試算)

下表は各構成の公称速度と一般的なNAS処理から試算した目安値で、実機での計測値ではありません。環境(CPU・LAN・データ量)により大きく変動します。なお全SSD構成(SATA 4TBクラス)は2026年7月25日時点で在庫のある製品を確認できず、SSDキャッシュ構成も在庫は戻ったものの価格が高止まりしています(速度イメージの比較としてご覧ください)。

シナリオA:写真サムネイル表示(4万枚)

構成初回サムネイル生成一覧スクロール体感
HDD単体(WD Red Plus 4TB)約45分やや待ち発生
HDD + NVMe SSDキャッシュ約15分スムーズ
全SATA SSD(Samsung 870 EVO)約8分完全快適
全NVMe SSD(990 PRO)約5分瞬時表示

シナリオB:1GBファイルコピー(PC→NAS)

構成+LAN実効速度所要時間
HDD + 1GbE約112MB/s約9秒
HDD + 2.5GbE約215MB/s約5秒
SATA SSD + 2.5GbE約280MB/s約4秒
NVMe SSD + 10GbE約1,100MB/s約1秒

シナリオC:Plex 4K動画ストリーミング

構成ダイレクトプレイトランスコード
HDD + DS223j (ARM)○(同時1本)×(不可)
HDD + DS225+ (Celeron J4125)◎(同時3本)◎(同時2本)
HDD + DXP2800 (Intel N100)◎(同時3本)◎(同時2本)
HDD + SSDキャッシュ + DXP2800◎◎(同時4本)◎◎(同時3本)

5. コストパフォーマンス分析

ストレージ種類容量単価MB/s単価IOPS単価寿命TBW単価
WD Red Plus 8TB6.25円/GB233円/MB/s約167円/IOPS(約300 IOPSで計算)TBW制限なし(MTBF基準)
Samsung 870 EVO 4TB在庫なしのため単価は算出せず(表示価格は実勢と言えないため)
WD Red SN700 1TB約61.7円/GB約18.0円/MB/s約0.12円/IOPS約30.8円/TBW
Samsung 990 PRO 1TB約35.0円/GB約4.7円/MB/s約0.03円/IOPS約58.3円/TBW

単価は「確認時点の価格 ÷ 公称スペック」で算出した参考値です(SN700 1TB=61,660円=2026年8月5日に在庫のある店で確認、990 PRO 1TB=34,980円=2026年7月25日確認)。SN700は在庫のある店が2店と限られ、価格の振れ幅も大きいため、単価は比較の目安としてご覧ください。

💡 価格対性能で見たベスト
容量・GB単価:WD Red Plus 8TB(SSDとの差はNAND高騰で2025年よりさらに開いた)
速度・MB/s単価:NVMe SSD(HDDの10倍以上の効率)
ランダムアクセス:NVMeが圧倒的(IOPSベースでHDDの数千倍以上)
寿命・TBW単価:WD Red Plus(MTBF 100万時間)

6. 用途別最適構成の推奨

用途推奨構成実売合計
家族写真・動画バックアップ(4TB)WD Red Plus 4TB×2 RAID1約65,000円
家族+高速閲覧WD Red Plus 4TB×2 RAID1 + 2.5GbE化
(SSDキャッシュは価格高騰のため見送り)
約65,000円+LAN機器代
大容量・長期保存(8TB)WD Red Plus 8TB×2 RAID1約100,000円
動画編集ワークSATA SSD 4TB×2 RAID1在庫なしのため総額の提示は撤回
高負荷データベースSamsung 990 PRO 1TB×2 RAID169,960円(34,980円×2)
Plex・Immich家族サーバーIronWolf 8TB×2 + 990 PRO 1TB×2キャッシュ約167,960円

価格はHDDが2026年8月2日、SSD(990 PRO 1TB=34,980円)が2026年7月25日に確認した目安です。SSDを含む構成は在庫・価格の変動が大きいため、購入前に必ず販売ページをご確認ください。

あなたの構成が決まったら:上の表で最も出番が多いのが、家庭用の土台になるWD Red Plus 4TBです。まず2台をRAID1で組めば、家族の写真・動画をまとめて預けられる4TBが手に入ります。キャッシュSSDの買い足しは、在庫と価格が落ち着いてからで遅くありません。

7. 意外と見落とされる「持続書込性能」

⚠ コンシューマーSSDの落とし穴
Samsung 990 PROは単発テストで7,000MB/s出ますが、SLCキャッシュ満了後(約150GB連続書込後)1,500MB/sまで低下します。家庭用なら問題ありませんが、数百GB〜TB級の連続書込をする動画編集用途ではエンタープライズSSD(Kingston DC600Mや法人向けNVMe)が安心。

8. 購入時の注意ポイント

  • HDDはCMR方式のNAS専用を選ぶ:SMRはRAID再構築で極端に遅くなる
  • 届いたHDDは使い始める前に検査する:初期不良交換は当サイト確認で最短「到着から7日」。2本同時に買って構いません(同時に届けば期限内に2本とも検査できます)。手順は初期不良チェックへ。なお「同一ロットは故障時期が近い」という説を示す定量的な公開データは、当サイトでは確認できていません
  • SSDはキャッシュ用TBW多めを選ぶ:WD Red SN700・Synology SNV3410のようなNAS向け設計が安心(ただし2026年8月5日に確認した時点で、SN700は500GB 36,500円・1TB 61,660円と7月下旬より約1割高く、250GBは掲載が1店のみ。SNV3410は400GBで約9万円〔2026年7月25日確認〕。SN700は在庫のある店が2店と少なく変動しやすいので、購入前に販売ページで在庫と価格をご確認ください)
  • 並行輸入品は保証対象外の可能性、正規代理店品を推奨
  • Synologyの2025年モデルは3.5インチHDD・2.5インチSATA SSDの制限がDSM 7.3で解除済み。ただしM.2 NVMeのプール・キャッシュは今も互換性リスト(HCL)掲載品が必要(→ Synologyの純正HDD縛りの現状
大容量でコスパを取るなら:8TB帯でGB単価がわずかに安いSeagate IronWolf ST8000VN002(5400rpm・CMR)は、写真・動画を長期保存する大容量HDD派の有力候補です。上のチェックポイントを押さえたうえで選べば失敗が少なくなります。

9. よくある質問(FAQ)

Q1. HDD速度はそんなに気にすべき?
A. 1GbE LANなら112MB/sでどのHDDも頭打ちになります。2.5GbE以上の環境で初めてHDD速度差が体感できるようになります。1GbE環境ではHDDの速度より騒音・省電力・容量単価を重視しましょう。
Q2. SSDキャッシュは書込キャッシュと読込キャッシュどちらを選ぶ?
A. 技術的には読込キャッシュ(1枚構成)が無難です。書込キャッシュは障害時のデータ消失を防ぐため2枚構成が前提で、費用が倍かかります。ただし2026年8月5日に確認した時点で、定番のWD Red SN700は500GBが36,500円・1TBが61,660円(250GBは掲載1店のみで実勢を確認できず)。キャッシュ用SSDが1枚でNAS用HDD 4TB 1本より高いため、キャッシュを足す前に、2.5GbE化やLANケーブルの見直しを先に試すことをおすすめします(設定自体はDSMの「ストレージマネージャー」から可能)。
Q3. RAIDで速度は向上する?
A. 条件付きでYes。RAID0(ストライピング)は読み書き2倍(ただし冗長性なし)。RAID1は読みのみ1.3-1.5倍で書きは等倍。家庭用は冗長性重視でRAID1が最適です。
Q4. 全SSDのオールフラッシュNASってアリ?
A. メリット自体は健在です(駆動音がほぼ無い・消費電力を抑えやすい・RAID再構築が速い・振動が少なく設置自由度が高い)。ただし2026年7月時点では現実的ではありません。ツクモ公式通販で2026年7月25日に「SSD 4TB 2.5インチ」を検索した限り、該当製品はすべて在庫なしでした。本記事が以前掲載していた「約84,000円(Samsung 870 EVO 4TB×2)」という総額は撤回します。静音を優先するなら、HDDの型番選びではなく(4TBクラスは公表値でほぼ横並びです)、防振マットと設置場所の見直しから検討してください。
Q5. HDDのベンチマーク速度と実使用速度は同じ?
A. ベンチマークは内周→外周で約30%差が出ます。HDDは外周部が高速なため、パーティション前半にデータが集中すると公表値に近い速度、中盤以降は約15%低下します。SSDは位置による速度差は基本的に無し。

まとめ:2026年8月のNASストレージはHDD RAID1が現実的な選択肢

この記事の要点

  • シーケンシャルはSSDが15倍、ランダムIOPSは数千倍以上の差
  • 容量単価はHDDが優位。NAND高騰で2025年より差が開いた
  • 家庭用の土台はHDD RAID1。SSDキャッシュは在庫が戻っても価格が上昇中で、見送りが無難
  • オールフラッシュ(SATA SSD 4TB×2)は在庫なしのため総額提示を撤回
  • 2.5GbE以上のLAN環境で初めてHDD性能差が見える
参考・出典:
Western Digital WD Red Plus 製品ページWD Red SN700 製品ページ
Seagate IronWolf 製品ページ
Samsung 870 EVO 製品情報Samsung 990 PRO 製品情報
Synology HAT3300 製品ページ
・ベンチマーク計測ツール:CrystalDiskMark(実測スクリーンショットは今後追加予定)