この記事は、各メーカーと日本の販売元の公式ページ(会社概要・問い合わせ窓口・保証規定・セキュリティの告知ページ)にもとづいて書いています(2026年10月13日確認)。窓口・受付時間・保証の条件は変わることがあります。

NASを買う前に「このメーカーはどこの国の会社?」「日本語で問い合わせできる?」を確かめたい人向けに、家庭用NASでよく名前が挙がる7社をまとめました。

答えは、SynologyとQNAPとASUSTORが台湾、UGREENとTerraMasterが中国・深圳、バッファローとアイ・オー・データが日本です。ここでいう国は本社の所在地です。工場がどの国にあるか(製造国)は、7社とも公式サイトでは明示していません(製品本体や箱の原産国表示で確認できる場合があります)。

この記事の結論

  • 本社は台湾3社・中国2社・日本2社です。製造国はどの社も公式サイトでは明示していません(早見表)
  • Synology・QNAPの保証は、正規の販売ルートで買った製品が対象です。UGREENは公式の保証ページ2つで対象の書き方が異なるため、購入前に販売元と保証の条件を確認してください(保証の条件)
  • 脆弱性はどの国のメーカーの製品にも出ています。告知ページの有無と更新を続けることのほうが安全に効きます(セキュリティ)

NASメーカーはどこの国?本社所在地の早見表

7社の本社・設立年・日本の窓口を1つの表にしました。「qnap どこの国」「synology どこの国」「ugreen どこの国」の答えは、2列目の国名です。

メーカー 本社の国・都市 設立 日本の窓口
Synology 台湾・新北市 2000年 Synology Japan 株式会社(東京都中央区・子会社)
QNAP 台湾・新北市 2004年 QNAPの日本オフィス(東京都荒川区)
ASUSTOR 台湾・台北 2011年 テックウインド株式会社(2026年7月28日から国内取扱)
UGREEN 中国・広東省深圳市 2012年 株式会社ユーグリーン・ジャパン(東京都中央区・販売元)
TerraMaster 中国・広東省深圳市 2010年 2021年6月にE Frontierを日本の販売代理店と発表
バッファロー 日本・名古屋と東京の2本社 1975年創業 自社
アイ・オー・データ 日本・石川県金沢市 1976年 自社

出典:各社の会社概要・拠点ページ、UGREENは深圳証券取引所の開示資料と日本の公式ストアの特定商取引法の表記(2026年10月13日確認・参考ソースは記事末)。TerraMasterの日本の販売代理店が現在も同じ体制かは、公式で確認できませんでした。

「本社の国」と「製造国」は別。日本製のNASはある?

本社の国は、工場の国とは限りません。7社とも、公式サイトに製造国を明示していませんでした。QNAPは「QNAP所有のISO 9001認証工場で製造」と書いていますが、工場の所在地は書いていません。

そのため、公式サイトの情報だけでは、この7社のNASを「中国製」「台湾製」「日本製」と言い切れません。製造国を知りたいときは、製品本体や箱の原産国表示を見てください。

日本の会社のNASを探しているなら、本社が日本にあるバッファローとアイ・オー・データです。2社とも自社に日本語の電話窓口があります。

メーカーごとの本社と日本の窓口

Synology(シノロジー)は台湾・新北市

Synologyは2000年設立で、本社は台湾の新北市板橋区です。日本には2018年4月に子会社のSynology Japan 株式会社(東京都中央区八重洲)ができました。問い合わせは、Synologyアカウントから送るWebのサポートチケットとチャットです。日本向けの電話窓口は、公式ページで確認できませんでした。

QNAP(キューナップ)は台湾・新北市

QNAPは2004年に台湾で設立され、本社は新北市汐止区です。日本オフィス(東京都荒川区・2015年開設)には電話窓口があり、テクニカルサポートは平日9:30〜18:30です。

UGREEN(ユーグリーン)は中国・深圳

UGREENは2012年3月に中国・広東省深圳市で設立された会社です。2024年7月に深圳証券取引所に上場しました。NASは2024年のクラウドファンディングで出したNASyncシリーズから始まりました。

日本の販売元は株式会社ユーグリーン・ジャパン(東京都中央区)で、NASは日本の公式オンラインストアで販売しています。問い合わせは日本語のチャット・メール・LINEと、NAS専用の電話番号です。電話の用途は公式ページ内で記載が分かれていて、「注文と配送の問い合わせのみ(平日10:00〜19:00)」とする記載と、「保証サービス(月〜金10:00〜19:30)」とする記載があります。使い方や故障の相談は、チャット(平日10:00〜19:30)かメールが確実です。

バッファローは日本・名古屋と東京

バッファローは1975年5月に名古屋市で創業し、本社は名古屋と東京の2か所です。家庭向けNASの「LinkStation」は2002年12月発売です。個人向け製品の電話窓口は、月〜土曜と祝日が9:30〜18:00、日曜が9:30〜17:30です(日曜は無線LAN製品のみ)。メールは24時間受け付けています。

アイ・オー・データは日本・金沢

株式会社アイオーデータは1976年1月10日に設立され、本社は石川県金沢市です。個人向けNAS(LAN DISK)の電話窓口は、平日9:00〜17:00です(祝日・年末年始・夏期休業日を除く)。

ASUSTOR(アサスター)は台湾・台北

ASUSTORは2011年に、パソコンメーカーのASUSTeK Computerの出資で設立された台湾の会社です。日本では2026年7月28日から、テックウインド株式会社が10モデルの取り扱いを始めました。窓口はテックウインドの購入・導入相談フォームです。

TerraMaster(テラマスター)は中国・深圳

TerraMasterは2010年設立で、本社は中国・深圳市龍華区です。日本語の公式サポートページに載っている窓口はメールで、電話の記載や日本語対応の明記はありません。

保証は「どこで買ったか」で受けられなくなる

海外メーカーのNASは、買う場所によって保証が受けられないことがあります。本社の国より先に確かめたいのがここです。

メーカー 保証の例(家庭向け機) 保証・サポートの条件
Synology DS223j=2年、DS225+=3年 認定販売代理店・販売店から買った製品。最初に買った国以外では断られることがある
QNAP TS-233・TS-216G=2年(付属品は1年) QNAP直販か認定代理店・小売店で買った製品。最初に買った国・地域の中だけ
UGREEN DXP2800・DXP4800 Plus=2年、DXP6800 Pro・DXP8800 Plus=3年 公式ページにより「公式オンラインストアが販売したNAS」と「正規代理店・再販業者から買った、日本国内で販売されたNAS」の2通りの記載。注文番号やシリアル番号・領収書などの購入記録が必要。最初に買った国・地域の中だけ
バッファロー LS720D=1年 国外での利用はサポート対象外、サポートは日本語のみ(問い合わせページの記載)
ASUSTOR テックウインド取扱の10モデル=3年 地域ごとの期間は販売代理店に確認
TerraMaster 2年 日本語サポートページに「2年間保証」と記載

出典:各社の保証規定と製品仕様(2026年10月13日確認)。UGREENの保証は初回起動日から数えます。アイ・オー・データの個人向けNAS(HDL2-TA)の保証年数は、公式で確認できなかったため表から外しました。バッファローの保証年数は機種で異なることがあるため、LS720D以外は製品ページで確認してください。

UGREENは保証ページによって対象の書き方が違う

UGREENの日本の保証ページは2つあり、対象の書き方が異なります。公式オンラインストアの保証規定は、対象を「UGREEN NAS Japan 公式オンラインストアが販売したNAS」とし、許可のない再販業者から買った製品を対象外としています。別の保証ページでは、UGREENまたは正規代理店・再販業者から買った「日本国内で販売されたNAS」も対象と読める記載です(2026年10月13日確認)。

保証を受けるときは、注文番号やシリアル番号・領収書などの購入記録を求められます。公式ストア以外で買うなら、販売元がどこかと保証を受けられるかを、注文前にその販売店かUGREENに確認してください。

Synology・QNAP・UGREENは買った国の外では保証を受けにくい

QNAPは保証を最初に買った国・地域の中だけと定め、Synologyは最初に買った国以外では保証を断ることがあるとしています。UGREENも2つの保証ページの両方で、保証は最初に買った国・地域でのみ受けられると書いています(2026年10月13日確認)。海外の通販で買った本体は、日本で修理を受けられない可能性があります。

バッファローは日本語のみ・国外で使うとサポート外

バッファローは個人向けの問い合わせページで、日本語でのみサポートし、日本国外で使う場合はサポートしないと明記しています。海外に持ち出して使う予定があるなら、買う前に知っておきたい条件です。

「中国製・海外製で大丈夫?」はセキュリティ対応で判断する

脆弱性(ソフトの欠陥)は、台湾・中国・日本のどの国のメーカーの製品にも見つかっています。差が出るのは、脆弱性を告知する場所と修正版を出す速さです。

メーカー 脆弱性の告知・受付 確認できた内容
Synology セキュリティアドバイザリ 告知の一覧・報告フォーム。報奨金制度はOSで最大3万米ドル
QNAP セキュリティアドバイザリ 告知の一覧・RSSとメールでの購読。報奨金制度はOSで最大2万米ドル
UGREEN 脆弱性開示ポリシー 受け付けから修正までの目標日数(緊急3営業日・高7営業日など)。告知の一覧ページは確認できず
バッファロー 脆弱性開示ポリシーとセキュリティ情報 受付フォームと告知の一覧
アイ・オー・データ 脆弱性開示ポリシーとセキュリティ情報 受付フォームと告知の一覧
ASUSTOR セキュリティアドバイザリ 告知を公開
TerraMaster 今回は未調査 —

出典:各社のセキュリティ告知ページ(2026年10月13日確認・参考ソースは記事末)。TerraMasterの告知ページは今回の調査では確認していません。

過去の事案は「ネットに公開」「古いOS」「弱いパスワード」が条件だった

時期 事案 メーカーの対応
2021年8月 Synology NASへの総当たり攻撃(パスワードを片っ端から試す攻撃) ソフトの脆弱性を突く兆候はないと発表し、管理者パスワードの見直し・自動ブロック・2段階認証を推奨
2022年1月〜9月 ランサムウェア「DeadBolt」がインターネットに公開されたQNAP NASを攻撃 告知を複数回出し、ルーターのポート転送の無効化・更新・バックアップを推奨
2022年2月 同じDeadBoltがASUSTOR NASを攻撃 OSの緊急更新を出し、初期ポートの変更・不要なサービスの停止を推奨
2023年2月 TerraMaster NAS(TOS 4.2.29以前)で、外部から管理者パスワードを取得できる脆弱性(CVE-2022-24990)が登録。米CISAの「悪用が確認された脆弱性」リストに2023年2月10日に追加 メーカーの告知ページは今回確認していない(NVDの参照先にはTerraMaster公式フォーラムが含まれる。NVDでは4.2.31より前の版が影響対象)

出典:Synology・QNAP・ASUSTORの公式発表とアドバイザリ、TerraMasterはNVD(米国立標準技術研究所の脆弱性データベース)の登録情報。

被害の報告とは別に、予防の動きもあります。バッファローは2025年6月にLinkStation/TeraStationの利用者へ管理者パスワードの変更を呼びかけたと報じられました(ScanNetSecurity・被害の報告ではなく予防の注意喚起)。2025年12月のLS700のファームウェアVer.2.02では、初期設定時のパスワード変更を必須にしています。

どのメーカーを選んでも、やることは同じ4つ

  1. 管理画面をインターネットに直接公開しない。ルーターのポート転送を使わず、外から使うときはメーカー公式のリモート接続かVPNを使う
  2. OSとアプリを更新し続ける。DeadBoltの標的には更新されていない古いOSが含まれていた
  3. 管理者パスワードを初期値のままにしない。長いパスワードと2段階認証を設定する
  4. NASとは別の場所にバックアップを取る。NASが壊れても暗号化されても、別の場所のコピーから戻せる

上の表の攻撃で入口になった条件は、この4つで自分の側から減らせます。

どこの国より先に確かめる3つと、次に読む記事

機種を決める前に、保証の条件(正規ルート・日本で買うか)、問い合わせ手段(電話が要るか)、使う機種のOSが更新されているかを確かめてください。

メーカーごとの得意分野を比べるならNASメーカー比較、台湾の2社で迷っているならSynologyとQNAPの比較が続きです。実機の使い心地は、Synologyの入門機ならDS223j実機レビュー、UGREENならUGREEN NASync DXP2800レビューにまとめました。機種まで決めたいときは家庭用NASおすすめランキングか、質問に答えて構成と総額を出すNAS構成診断を使えます。

よくある質問(FAQ)

Q1. QNAPはどこの国のメーカーですか?
A. 台湾です。2004年設立で、本社は新北市汐止区です。日本オフィスは東京都荒川区にあります。
Q2. Synologyはどこの国のメーカーですか?
A. 台湾です。2000年設立で、本社は新北市板橋区です。日本には子会社のSynology Japan 株式会社(東京都中央区)があります。
Q3. UGREENはどこの国のメーカーですか?
A. 中国・広東省深圳市の会社で、2012年に設立されました。日本の販売元は株式会社ユーグリーン・ジャパンです。NASの保証の対象は公式の保証ページ2つで書き方が異なる(公式オンラインストア販売品とする記載と、正規代理店・国内販売品も対象と読める記載がある)ため、購入前に販売元と保証の条件を確認してください。
Q4. 日本製のNASはありますか?
A. 本社が日本にあるNASメーカーは、バッファローとアイ・オー・データです。どちらも公式サイトでは工場の所在国を明示していないため、製造国は製品本体や箱の原産国表示で確認してください。
Q5. 中国や台湾のメーカーのNASは危なくないですか?
A. 脆弱性は日本のメーカーを含むどの国の製品にも出ています。対策はメーカーを問わず、管理画面をネットに直接公開しない・OSを更新する・強いパスワードと2段階認証・別の場所へのバックアップです。

まとめ

  • 本社はSynology・QNAP・ASUSTORが台湾、UGREEN・TerraMasterが中国・深圳、バッファロー・アイ・オー・データが日本です。製造国は7社とも公式サイトでは明示していません
  • Synology・QNAPの保証は正規ルートで買った製品が対象で、UGREENも含めて最初に買った国の外では受けられないことがあります。UGREENは保証ページ2つで対象の書き方が異なるため、購入前に販売元と保証の条件を確認してください
  • 安全性は国籍ではなく、告知ページ・OSの更新・自分の設定(ネットに直接公開しない・パスワード・バックアップ)で決まります

参考ソース(2026年10月13日確認):Synology 拠点一覧/JETRO(Synology Japan 設立)/Synology 保証規定/Synology セキュリティアドバイザリ/Synology 総当たり攻撃の発表/QNAP お問い合わせ/QNAP 会社概要/QNAP 製品保証/QNAP セキュリティアドバイザリ/QNAP QSA-22-19/UGREEN 開示資料(深圳証券取引所)/UGREEN NAS 特定商取引法に基づく表記/UGREEN NAS 保証規定/UGREEN NAS 保証ページ/UGREEN 脆弱性開示ポリシー/バッファロー 会社概要/バッファロー 沿革/バッファロー 個人向け問い合わせ/バッファロー セキュリティ情報/バッファロー LS700 ファームウェアVer.2.02/ScanNetSecurity(2025年7月1日)/アイ・オー・データ 会社概要/アイ・オー・データ LAN DISK 電話窓口/アイ・オー・データ セキュリティ情報/ASUSTOR 会社概要/テックウインド ASUSTOR 取扱開始/ASUSTOR AS-2022-002/TerraMaster 会社概要/TerraMaster サポート/NVD CVE-2022-24990

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