家庭用NASおすすめメーカー比較|Synology・QNAP・UGREEN・Buffalo等6社を徹底解説

yamakashi
この記事の結論
  • 迷ったらSynology。UIの完成度・Snapshot Replication・ユーザー数で頭一つ抜けている
  • ただしSynology 2025年Plus系モデル(DS225+/425+/925+)はHDD互換性に注意(2025年10月のDSM 7.3で部分緩和)
  • コスパ重視なら UGREEN NASync(DXP2800が約4.8万円で N100+2.5GbE+M.2搭載)
  • 日本語サポート最優先なら Buffalo(家電量販店で買えて電話サポート完備)
  • セキュリティ被害の過去事例もメーカー選定の重要ファクター。QNAP・TerraMaster の過去事件は必ず認識しておく

NASは一度導入すると5〜7年は使い続ける機器のため、メーカー選びが「その後のデータライフ全体」を左右します。UIの出来・サポート体制・セキュリティ対応・HDD互換性ポリシーまで含めて評価する必要があります。

この記事では、2026年4月時点で日本の家庭ユーザーが選ぶべき主要NASメーカー6社(Synology・QNAP・UGREEN・Buffalo・TerraMaster・ASUSTOR)を、具体的な型番・実売価格・過去のセキュリティ事例まで含めて徹底比較します。

NASメーカー選びで見るべき5つのポイント

メーカー比較に入る前に、「どこで差が付くのか」を整理しておきます。単に価格やスペック表を眺めても判断を誤りやすいポイントです。

NASメーカー選びの5大判断基準
  1. OS・UIの完成度:毎日触る管理画面の出来。Synology DSM は業界トップ評価
  2. 日本語サポート体制:電話・チャットの有無、正規代理店の存在
  3. セキュリティアップデートの迅速さ:脆弱性報告から修正までの日数、過去のインシデント対応実績
  4. HDD・SSD互換性ポリシー:2025年以降、特にSynologyで差別化進行中
  5. アプリエコシステム:Photos・Drive・監視カメラ・Docker対応の幅

2026年 主要NASメーカー6社の特徴と代表機種

総合1位① Synology(シノロジー)

台湾発・NAS業界の実質的デファクトスタンダード。DSM(DiskStation Manager)の完成度とエコシステムの広さは競合を圧倒。家庭ユーザーから中小企業まで幅広くカバーします。

代表機種と2026年4月時点の実売価格

  • DS223j(2ベイ入門機):約38,000〜43,000円
  • DS224+(2ベイ定番):約51,000〜55,000円
  • DS225+(2025年6月発売・2.5GbE対応):約64,500円〜
  • DS425+(4ベイ):約83,000円〜
  • DS925+(4ベイ上位):約117,000円〜
✔ こんな人におすすめ
はじめてのNASで失敗したくない/Synology Photos・Driveで家族の写真動画を管理したい/長期的に同じメーカーで揃えたい
⚠ 注意:2025年Plus系モデル(DS225+/425+/925+)はHDD互換性ポリシーが変わっています。2025年10月のDSM 7.3で制限は部分緩和されましたが、M.2 SSDのストレージプール/キャッシュには現在も互換性リスト掲載品が必要。詳細は次章で解説します。

総合2位② QNAP(キューナップ)

台湾発の老舗ブランド。スペック・拡張性重視派から支持が厚く、2.5GbE/10GbE搭載モデルや4ベイクラスが充実。QTS/QuTS heroの2種OSを選べるのも特徴です。

代表機種と2026年4月時点の実売価格

  • TS-233(2ベイエントリー):約28,000〜34,000円
  • TS-262(2ベイ・2.5GbE):約55,000〜65,000円
  • TS-464(4ベイ・N5105搭載):約85,000〜95,000円
✔ こんな人におすすめ
スペックやポート類にこだわりたい/4ベイ以上で組みたい/Docker/仮想化で遊びたい中〜上級者
⚠ 注意:過去にQlocker(2021年・CVE-2021-28799)、DeadBolt(2022年)といった大規模ランサムウェア被害の標的になった歴史があります。現在は対応済みですが、運用時はインターネット直接公開を避けUPnP無効化が必須。

総合3位③ UGREEN(ユーグリーン)

中国・充電器ブランドとして知られる UGREEN が2025年6月に日本発売した新興NAS。クラウドファンディング史上最高額を更新した話題の新ラインです。Intel N100・2.5GbE・DDR5メモリなどスペックの割に低価格なのが最大の魅力。

代表機種と2026年4月時点の実売価格

  • NASync DXP2800(2ベイ・N100・8GB DDR5):約47,900〜50,890円(公式¥55,880)
  • NASync DXP4800 Plus(4ベイ・10GbE):約120,000円〜
✔ こんな人におすすめ
コスパ最重視/最新ハードで動画トランスコードしたい/新しいもの好きで情報収集が苦にならない中級者
⚠ 注意:NAS事業参入は2024年の新興勢力のため、長期サポート・セキュリティ対応の実績が未知数。DSMのような洗練されたエコシステムではなく、UGOS PROという独自OS(安定化が進行中)です。

総合4位④ Buffalo(バッファロー)

日本の大手周辺機器メーカー。家電量販店で買えて日本語電話サポート完備という安心感は他社を寄せ付けません。ただし機能面・拡張性は海外勢に劣ります。

代表機種と2026年4月時点の実売価格

  • LinkStation LS220D(2ベイ・HDD同梱)2TBモデル:約17,000〜21,000円
  • LinkStation LS220D 4TBモデル:約23,000〜26,000円
  • TeraStation TS3220DN(ビジネス寄り):約75,000円〜
✔ こんな人におすすめ
初期設定が不安で電話サポートを重視/HDD込みで迷わず買いたい/家族写真のバックアップが主目的のライトユーザー
⚠ 注意:Snapshot Replicationのような先進機能は非搭載。NASというより「ネットワークHDD」に近い位置付けです。Synology Photosのようなモダンな写真管理アプリもありません。

総合5位⑤ TerraMaster(テラマスター)

中国・深センのNAS専業メーカー。価格重視でハードスペックは悪くないのが特徴。ただしOSの完成度とセキュリティ対応速度ではSynology・QNAPに一歩譲ります。

代表機種と2026年4月時点の実売価格

  • F2-212(2ベイ1GbEエントリー):約25,000〜29,000円
  • F2-424(2ベイ・N95・2.5GbE):約55,000〜65,000円
  • F4-425 Plus(4ベイ・N150):約95,000円〜
✔ こんな人におすすめ
同スペック帯で数千〜1万円安く買いたい/英語UIに抵抗がない/セルフで情報収集できる中級者以上
⚠ 注意:2022年2月にDeadBoltランサムウェアの攻撃を受けた経緯(CVE-2022-24989・CVE-2022-24990)があります。パッチは公開済みですが、インターネット直接公開は避けVPN/リバースプロキシ経由を推奨。

総合6位⑥ ASUSTOR(アサスター)

ASUSの100%子会社。マルチメディア・Plex連携に強みがあり、HDMI出力搭載モデルが豊富。日本代理店はユニスターで3年保証あり、サポート体制は悪くありません。

代表機種と2026年4月時点の実売価格

  • AS1102T(2ベイ・ARMエントリー):約33,000〜38,000円
  • Lockerstor 2 Gen2 AS6702T(2ベイ・N5105):約75,000〜85,000円
✔ こんな人におすすめ
リビングのテレビでNASの動画を直接観たい/Plexメディアサーバー構築が主目的/ASUS製ルーターと統一したい人
⚠ 注意:ユーザー数が Synology/QNAP と比べると少なく、トラブル時の日本語情報(ブログ・Q&A)が手薄。初心者は検索で解決しにくい場面が出ます。

主要6社 総合比較表【2026年版】

各項目を星5段階で評価しました。星の基準は価格.com・Amazon日本のレビュー数とAvg評価、公式サポート拠点の有無、過去3年間のセキュリティインシデント件数を総合的に加味しています(あくまで当ブログの総合判定)。

メーカー 価格
の安さ
UIの
分かりやすさ
機能の
豊富さ
日本語
サポート
セキュリティ
実績
総合
Synology ★★★☆☆ ★★★★★ ★★★★★ ★★★★☆ ★★★★★ ★★★★★
QNAP ★★★☆☆ ★★★★☆ ★★★★★ ★★★☆☆ ★★★☆☆ ★★★★☆
UGREEN ★★★★★ ★★★☆☆ ★★★☆☆ ★★★☆☆ ★★★☆☆ ★★★★☆
Buffalo ★★★★★ ★★★★☆ ★★☆☆☆ ★★★★★ ★★★★☆ ★★★☆☆
TerraMaster ★★★★★ ★★★☆☆ ★★★★☆ ★★☆☆☆ ★★★☆☆ ★★★☆☆
ASUSTOR ★★★☆☆ ★★★★☆ ★★★★☆ ★★★☆☆ ★★★★☆ ★★★☆☆
判定基準:セキュリティ実績は「過去3年の大規模ランサムウェア被害の有無・対応速度・現行バージョンでの脆弱性修正状況」で総合判定。Synologyは過去同種の被害が少ない一方、QNAP/TerraMasterはDeadBolt等の被害歴がある。これは過去の話ですが、運用慎重さが求められる根拠として評価に反映しています。

Synology 2025年モデルのHDD互換性ポリシーを必ず確認しよう

2025年版NAS選びで最も重要な論点がこれです。Synologyは2025年4月、Plusシリーズの新モデル(DS225+/425+/925+)について、従来使えた他社製HDD/SSDを制限する方針を発表し、NASユーザー界隈に衝撃が走りました。

政策転換の時系列

時期 動き 影響
2025年4月 Synology、Plus系2025年モデルで純正/認定ドライブのみサポート方針を発表 重大WD Red/IronWolf等の定番HDDが一部機能不可に
2025年10月 DSM 7.3リリースで制限を部分緩和 改善Plus/Value/Jシリーズ2025年モデルでサードパーティHDD/SATA SSDが再び使用可能に
2026年4月(現在) 制限は M.2 NVMe SSD のみ残存 部分制限M.2ストレージプール・キャッシュ作成時は互換性リスト掲載品が必要
💡 2026年4月時点での結論
Synology 2025年Plus系モデル(DS225+/425+/925+)を買う場合、3.5インチHDD・2.5インチSATA SSDはサードパーティ製でOK。ただしM.2 NVMe SSDでキャッシュや独立ストレージプールを作る場合は、Synology互換性リスト掲載品を選ぶ必要があります。
公式情報:Synology ナレッジセンター – 2025年以降のドライブ互換性ポリシーFAQで最新の公式見解を必ず確認してください。

過去のセキュリティインシデントから学ぶメーカー選び

NASはインターネットに接続する以上、セキュリティインシデント対応の歴史は最重要の選定基準です。特に過去3年の主要事件は、各社の体制評価に直結します。

事件 対象メーカー 発生時期 概要
Qlocker QNAP 2021年4月 HBS 3の脆弱性(CVE-2021-28799)を突いた攻撃。20MB以下のファイルが.7z拡張子に変換される被害
DeadBolt QNAP 2022年1月〜 Photo Station脆弱性を悪用。全世界で約1,280台、国内約40件の被害。50BTCの身代金要求
DeadBolt TerraMaster 2022年2月〜 CVE-2022-24989・CVE-2022-24990の連鎖による RCE。TOS 4.2.30でパッチ適用済み
(大規模被害なし) Synology・Buffalo・ASUSTOR この期間、同規模のランサムウェア大量感染事例は確認されず
⚠ 被害はメーカーの責任だけではない
これらの事件の多くは「管理画面をインターネットに直接公開していた」ユーザーが標的になりました。メーカーに関わらず、以下の運用ルールは必須です:
  • 管理画面ポート(5000/5001/8080等)をインターネットに公開しない
  • ルーターのUPnP・DMZ機能は無効化
  • 外出先からのアクセスはVPN経由またはメーカー公式のリレーサービスを使用
  • 管理者アカウント名は「admin」以外に変更、2段階認証を有効化

用途別おすすめメーカー早見表

とにかく初心者・失敗したくない Synology DS223j または Buffalo LS220D。UIの分かりやすさと日本語情報の多さで勝負。
家族写真・動画をスマホバックアップ Synology(Photos/Drive 完成度)または UGREEN DXP2800(大容量・高速)。
コスパ最優先で最新スペック UGREEN NASync DXP2800(4.8万円でN100+2.5GbE)。
電話サポート必須・家電感覚 Buffalo LS220D一択。家電量販店で購入可、HDD同梱ですぐ使える。
動画トランスコード・Plex運用 ASUSTOR Lockerstor 2 Gen2(HDMI出力対応)または QNAP TS-464。
4ベイ以上で大容量構築 Synology DS925+ または QNAP TS-464。RAID 5/6で柔軟構成。
ドライブ互換性を気にしたくない Synology 2024年以前のモデル(DS224+等)、または QNAP/UGREEN/Buffaloなど非制限メーカー。
セキュリティ重視で保守的に Synology。過去大規模被害が少なく、セキュリティアドバイザリ公開・対応も迅速。

2025〜2026年の家庭用NAS市場の動向

ここ1年でNAS市場は大きく動いています。購入判断の背景として把握しておくと選びやすくなります。

  • Synology が純正ドライブ戦略を一度掲げて撤回(2025年4月→10月DSM 7.3)。市場のネガティブ反応を受けた方針修正
  • UGREEN NASync の参入(2025年6月日本発売)。クラウドファンディング史上最高額で、新興勢力としての勢いが強い
  • TerraMaster が TOS 6 ベータ公開。UIを大幅刷新してSynologyに寄せる方向
  • 10GbE搭載モデルがコモディティ化。UGREEN DXP4800 Plusなど12万円前後で10GbE搭載機が買える時代に
  • 2.5GbE が入門機の標準に。2024年以前の1GbEのみモデルは選ばない方が良い状況

まとめ:2026年の家庭用NASはどう選ぶ?

  • 迷ったらSynology。完成度とエコシステムが突出。ただし2025年Plus系のドライブ互換性ポリシーは事前確認必須
  • コスパ・最新スペックなら UGREEN NASync DXP2800。約4.8万円でN100+2.5GbE+M.2×2は破格
  • 電話サポート重視なら Buffalo LS220D。家電量販店で買えてHDD同梱
  • スペック・拡張性なら QNAP TS-464。ただし過去のランサムウェア被害を踏まえた運用が必須
  • マルチメディア用途なら ASUSTOR Lockerstor 2 Gen2。HDMI出力でテレビ直結可能
  • 価格重視・玄人向けなら TerraMaster F2-424。同スペック帯で1〜2万円安い

よくある質問(FAQ)

NAS初心者はどのメーカーを選べばいいですか?

家族写真の管理やバックアップが主目的なら Synology DS223j(約4万円)が定番です。もっと低予算で電話サポート重視なら Buffalo LinkStation LS220D 4TBモデル(約2.4万円)が安心です。UGREEN DXP2800は機能的にも魅力ですがサポート実績がまだ浅いため、情報収集に慣れた中級者以上向けです。

Synologyの2025年モデルは普通のHDDが使えないって本当?

2025年4月時点ではそうでしたが、2025年10月のDSM 7.3アップデートで制限が部分緩和されました。現在(2026年4月時点)は3.5インチHDDと2.5インチSATA SSDはサードパーティ製で問題なく使用可能です。ただしM.2 NVMe SSDのストレージプールやキャッシュ作成には、Synology互換性リスト掲載の認定品が必要です。

UGREENのNASは本当に信頼できるのですか?

ハードウェアは「Intel N100・DDR5・2.5GbE」と同価格帯では最強クラスです。一方で、NAS事業への参入は2024年と日が浅く、OS(UGOS PRO)の安定化とセキュリティ対応の長期実績がまだ蓄積されていません。「最新ハードを安く試したい中級者」向けで、「10年使い続けたい保守的ユーザー」には時期尚早という位置付けです。

QNAPはランサムウェアの被害があったと聞きますが、今買っても大丈夫?

過去の脆弱性はすべて修正されており、現行ファームウェアで適切に運用すれば問題ありません。ただし「管理画面をインターネットに直接公開しない」「UPnPを無効化する」「2段階認証を設定する」といった運用ルールは必須です。これはどのメーカーのNASでも同じで、QNAPだけが特別危ないわけではありません。

NAS本体と別にHDDも買う必要がありますか?

Synology/QNAP/UGREEN/TerraMaster/ASUSTORはNASキット(HDD別売)が主流です。HDDは別途NAS用(WD Red Plus・Seagate IronWolf等)を購入します。一方、BuffaloのLinkStation・TeraStationシリーズはHDD同梱モデルが豊富で、開封してすぐ使えます。初心者や設定に不安がある方にはHDD同梱モデルがおすすめです。

ABOUT ME
クラウドじゃない人
クラウドじゃない人
絶対保存領域の継承者
自宅やオフィスでのNAS活用をもっと身近に、わかりやすく伝えることを目指して「ありがとNAS」を運営しています。IT企業でサーバー・ストレージの導入や運用を経験し、現在は趣味と実務を活かして記事を執筆。初心者でも安心してNASを使いこなせるよう、最新機種レビューからトラブル解決まで実際に検証した情報を発信しています。
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