「HDDの商品ページにあるCMRとSMRって、結局なにが違うの?」
「いま使っているHDDがどっちなのか、どうやって調べるの?」
この2つに最短で答える記事です。結論から言うと、NAS・RAID用途ではCMRを強く推奨します。理由は「速いから」ではなく、書き換えが続いたときの失速と、RAID再構築(リビルド)中の挙動にあります。
30秒でわかる結論
- CMR=トラックを重ねずに並べる従来方式。書き込み速度が安定する
- SMR=トラックを瓦のように重ねる方式。容量を稼げるが、書き換えが続くと失速する
- NAS・RAIDにはCMR。WD Red Plus/Seagate IronWolf/東芝N300は、いずれもメーカー資料でCMRと明記されている
- 手持ちのHDDを調べたい人は、後半の「自分のHDDがCMRかSMRか調べる3ステップ」へ
| 比べる点 | CMR(従来型・NAS向き) | SMR(瓦記録・NAS不向き) |
|---|---|---|
| 記録の仕方 | トラックを重ねずに並べる | トラックを瓦のように重ねる |
| 得意なこと | 書き込み速度が安定する | 同じ設計でより多くの容量を積める |
| 苦手なこと | 記録密度で不利になる | 書き換えが続くと大きく失速する |
| NAS・RAID | ◎ 推奨 | × 連続書込が続く用途に不向き |
| 代表的な製品 | WD Red Plus/IronWolf/東芝 N300 | WD Red(無印)2〜6TB/BarraCuda 4TB・8TB/東芝 P300 4TB・6TB |
CMRとSMRの違い:トラックを「並べる」か「瓦のように重ねる」か
HDDは円盤(プラッタ)の磁性面にデータを書き込みます。そのトラックの並べ方が両者の違いです。
CMRとは? トラックを重ねずに並べる従来方式
CMR(Conventional Magnetic Recording=従来型磁気記録)は、磁気トラックを重ねずに並べて書き込む方式です。Synologyは同社の表記でPMR(垂直磁気記録)と呼び、「磁気トラックは、オーバーラップせずに並べて書き込まれます」と説明しています。トラックが重なっていないので、どこを上書きしても隣のトラックに影響が出ません。書き込み速度が常に安定するのはこの構造のおかげです。
SMRとは? トラックを瓦のように重ねる高密度方式
SMR(Shingled Magnetic Recording=瓦記録)は、新しいトラックを、以前に書き込まれたトラックの一部にオーバーラップさせて書き込む方式です。屋根瓦(Shingle)のように重なることからこの名前が付きました。書き込みヘッドは読み出しに必要な幅より広く作られていて細くできないため、重ねて書くことでトラックの実効的な間隔を詰められ、同じ面積により多くの容量を積めるのが利点です(図の「ヘッド幅は同じ」がこの点です)。代わりに、重なった部分を上書きすると隣のトラックを巻き込むため、後述の「再編成」という手間が発生します。
出典:Synology ナレッジセンター「PMRおよびSMRハードディスクドライブとは?」(2026年8月5日確認)
| 項目 | CMR(Conventional Magnetic Recording) | SMR(Shingled Magnetic Recording) |
|---|---|---|
| 記録方式 | 従来型。トラックを並列に配置 | トラックを瓦状に重ねる(瓦=Shingle) |
| 書き込み特性 | 常に安定した書き込み | 連続書込で「失速」が起きうる |
| 上書き処理 | その場で直接上書きできる | 空き領域に書き、あとで古いトラックを整理する |
| アイドル時間 | 不要 | 再編成のためのアイドル時間が不可欠 |
| ランダム書込性能 | 常に安定 | 再編成が追いつかないと低下する |
SMRが遅くなるのはなぜ? いつ遅くなる?
「SMRは遅い」とだけ聞くと、常にのろい製品に思えてしまいます。実際はそうではなく、遅くなる条件がはっきり決まっています。仕組みはSynologyの解説がいちばん分かりやすいので、そのまま追いかけましょう。
- SMRドライブのデータを編集・上書きしても、書き込みヘッドは既存のトラックに直接上書きしません。新しいデータはディスクの空きエリアに書かれ、古いトラックは一時的に残ります
- HDDがアイドル状態になると「再編成モード」に入り、古いデータを消して領域を使えるようにします
- つまりアイドル時間がSMRドライブには不可欠です。読み書きが頻繁に続くと再編成の時間が取れず、新しいデータの書き込みと古いトラックの再編成を同時に行うことになり、全体の読み書き性能に悪影響が出ます
読み出しは影響を受けません。Synologyも「新しいデータがSMRドライブに書き込まれると、パフォーマンスに影響を与えることなくトラックを完全に読み取ることができます」と書いています。問題になるのは、大量の書き換えが休みなく続く場面です。RAIDの再構築や、数百GB単位のバックアップがまさにそれにあたります。
Synology公式が名指しで挙げている注意点
同ページの「注意」欄には、次の一文があります。RAIDがPMR(CMR)とSMRの両方のドライブで構成されている場合、上書きのタスクを行うときに、SMRドライブによって全体の読み書き性能が影響を受ける可能性がある。「CMRとSMRを1台ずつ混ぜる」構成が推奨されない一次根拠です。
東芝も、SMR技術について「連続的なランダム書き込み実行にあたり、HDDのデータ書き込み性能が低下する可能性があります」と公式にアナウンスしています。メーカー自身が認めている挙動であって、ユーザーの体感談ではありません。
出典:東芝デバイス&ストレージ「SMR(瓦記録)技術を採用したコンシューマ向け内蔵ハードディスクについて」(2020年4月28日)(2026年8月5日確認)
性能はどのくらい違う? メーカーはSMRを「保管用」と位置づけている
CMR側は各社がデータシートで転送速度を公表しています。WD Red Plus(全容量CMR)の内部転送速度(最大)は次のとおりです。
| 型番 | 容量 | 内部転送速度(最大) | 回転数 | キャッシュ |
|---|---|---|---|---|
| WD40EFZZ | 4TB | 180MB/s | 5400rpm | 128MB |
| WD40EFPX | 4TB | 180MB/s | 5400rpm | 256MB |
| WD60EFPX | 6TB | 180MB/s | 5400rpm | 256MB |
| WD80EFPX | 8TB | 215MB/s | 5640rpm | 256MB |
| WD120EFGX | 12TB | 260MB/s | 7200rpm | 512MB |
出典:WD Red Plus データシート(2025年9月版・英語・PDF)。同データシートは WD20EFPX〜WD120EFGX の全11型番について「Recording technology:CMR」と明記しています(日本語版はWD Red Plus 製品概要(2025年3月版・PDF)。ただし WD40EFZZ は英語版のみに収録)。12TBは同じ容量でも型番でキャッシュが変わり、同データシートではWD120EFGXが512MB、WD120EFBXが256MBと記載されています(当サイトが確認した範囲で、いま買えるのは前者です。販売情報はWD公式 製品ページ)。いずれも2026年8月5日確認。
一方、SMR側の「失速したときに何MB/sまで落ちるか」は、当サイトが確認した範囲でメーカーが公表していません。ネット上には「数MB/sまで落ちた」という報告が多数ありますが、条件が書かれていないものがほとんどで、そのまま数値として引用できません。当サイトはCMR/SMRの転送実測をまだ行っていないため、ここで具体的な失速幅の数字は書きません。
判断材料として使えるのは、次の2つの「メーカー自身の言葉」です。
- 東芝:SMRは「連続的なランダム書き込み実行にあたり、データ書き込み性能が低下する可能性がある」
- Seagate:SMRは「シーケンシャル、または容易にシーケンシャル化できるワークロード」に最も適する(バックアップ層やアーカイブ用途を例示)
つまりメーカー自身がSMRを「書きっぱなしの保管用」に位置づけているわけで、家族の写真を毎日出し入れするNASの想定用途とは噛み合いません。数字を並べるより、この位置づけのほうが判断には効きます。
出典:Seagate「CMR and SMR Hard Drives」(2026年8月5日確認)
自分のHDDがCMRかSMRか調べる3ステップ
ここがこの記事の本題です。すでに持っているHDDでも、これから買うHDDでも、手順は同じです。
先にひとつ注意:ソフトでは自動判定できません
記録方式は S.M.A.R.T. の項目に含まれていません。WDは自社のSMRを「DMSMR(デバイス管理型SMR)」と呼んでおり、ドライブ内部のファームウェアが処理を隠す設計です。そのため「診断ツールを走らせればCMRかSMRか分かる」という近道はありません。型番を調べて、メーカーの公式資料で照合するのが確実な手順です。
HDD本体のラベルにCMR/SMRは書いてある?
ドライブ天板のラベルから読み取れるのは型番・容量・製造日・シリアル番号などで、記録方式(CMR/SMR)の判別は、WD・Seagate・東芝いずれも型番で公式資料に当てる手順として案内されており、ラベルの表記から判定させる手順は当サイトが確認した範囲では見当たりません。
裏づけになるのが、ステップ2で使うWD公式の判別手順です。このページは①2018年より前に製造されたWD/HGSTのHDDはCMR(製造日はドライブラベルで確認する)②現行モデルは型番から製品別データシートの「Recording technology」欄を見る、という2段構えになっています。ラベルの表記だけで方式が決まるなら、現行モデルでデータシートを開かせる手順にはなりません。
つまり、ラベルで確定できるのは「型番」までです。逆に言えば、ラベルを控えれば必要な材料はそろいます。あとは下の3ステップのステップ2で、メーカー公式の記録方式リストに型番を当てるだけです。
なお、記事後半で触れるWDの「パッケージ上でSMRであることを開示」は製品の外箱の話で、ドライブ本体のラベルとは別です。
ステップ1:型番を調べる
まずは正確な型番(WD40EFZZ のような文字列)を手に入れます。
- PCに直結しているHDD:Windowsなら無料の CrystalDiskInfo がモデル名を表示します
- Synology NASの中のHDD:DSMのストレージマネージャー→「HDD/SSD」でモデル名を確認
- QNAP NASの中のHDD:ストレージ&スナップショットの「ディスク/VJBOD」から確認
- これから買う場合:商品ページのタイトルや仕様欄にある型番をそのまま控える
Synology NASでの見え方は下のとおりです。

一覧表示に切り替えると、上の画面のようにモデル名のほかドライブサイズ・温度・ファームウェアのバージョンも同時に確認できます。型番さえ控えれば、あとはステップ2の公式資料に当てるだけです。
診断ツールの選び方や、USB変換アダプタ経由だと読めないことがある注意点はNAS用HDDの初期チェック手順で詳しくまとめています。
ステップ2:メーカー公式の記録方式リストで照合する
型番が分かったら、メーカー公式の一次資料に当てます。ここが競合サイトのまとめ記事と最も差が出るところで、販売ページの表記ではなくメーカーの資料を見るのが原則です。
| メーカー | 見るべき公式ページ | そこで分かること |
|---|---|---|
| Western Digital | Steps to Determine if an Internal Drive uses CMR or SMR Technology | WDが公式に案内している判別手順そのもの。①2018年より前に製造されたWD/HGSTのHDDはCMR(ドライブラベルの製造日で判断)②現行モデルは製品別データシートの「Recording technology」欄を見る、の2段構え。WD Blue・Black・Gold・Purple・Red・Ultrastarの各データシートへのリンクが張られている |
| Western Digital | WD Red Internal HDD SMR and CMR NAS Drive Information | Redの3ラインの線引き。WD Red(無印)=SMR(DMSMR)/WD Red Plus=CMR/WD Red Pro=CMR |
| Seagate | CMR and SMR Hard Drives | シリーズ×容量で明記。BarraCuda 3.5インチは4TB・8TBがSMR、12TB以上がCMR。IronWolf/IronWolf Pro/SkyHawkにはSMRの記載なし |
| 東芝 | SMR(瓦記録)技術を採用したコンシューマ向け内蔵ハードディスクについて | SMR採用モデルを型番で名指し。P300 4TB(HDWD240UZSVA)・6TB(HDWD260UZSVA)/L200 1TB・2TB。あわせて「NAS用のN300シリーズには現在SMR技術を採用したモデルは提供していません」と明記(2020年4月28日時点の公表) |
上記4ページはいずれも2026年8月5日に当サイトで存在を確認しました。東芝のページは2020年4月28日公表の内容で、その後の追加モデルは反映されていない可能性があります。最新の個別型番は各製品ページの仕様欄で確認してください。
ステップ3:NAS本体メーカーの互換性リストで最終確認する
記録方式が分かったら、仕上げにNAS本体側の互換性リストに載っているかを見ます。載っていれば方式だけでなく、そのNASでの動作実績まで確認できて二重に安心です。Synologyも前掲のSMR解説の中で「HDDを購入する前に、Synology製品互換性リストを参照してください」と案内しています。
リスト外のドライブは、動いてもトラブル時のサポートが限定的になる場合があります。Synologyの互換性ポリシーの現状はSynology NASのHDD互換性で整理しています。
▼ 迷ったらこれ:WD Red Plus 4TB(WD40EFZZ・CMR・5400rpm・メーカー保証3年)
型番の「目印」だけ:シリーズ別の見分けパターン
ステップ2で照合するときに手がかりになる、型番の目印だけをまとめます。容量ごとの型番・回転数・キャッシュ・2026年9月時点で公式ラインアップに残っている型番は、CMR方式のHDD型番一覧に分けました。
| シリーズ | 型番の目印 | 方式 | 出典 |
|---|---|---|---|
| WD Red Plus | EFPX / EFZX / EFZZ / EFGX(例:WD40EFZZ・WD80EFPX) | CMR | WD Red Plusデータシートの「Recording technology」欄(2025年9月版) |
| WD Red Pro | FFBX / FFSX / KFBX / KFGX | CMR | WD Red Proデータシート(2025年1月版) |
| WD Red(無印) | EFAX の2〜6TB(WD20/30/40/60EFAX) | SMR(DMSMR) | 方式はWD公式サポート記事(シリーズ単位)。型番との対応は2020年の公表資料と報道が根拠で、WD公式に型番単位の記載はありません(型番一覧の注記参照)。※EFAX表記の「-AJP」は下の注意 |
| WD Blue | 型番ごとに異なる | 混在 | WDの判別手順ページから該当モデルのデータシートを開く |
| Seagate IronWolf / Pro | VN00x / NT001 | CMR | Seagate公式CMR/SMRリスト(容量単位)+公式サポートの型番一覧 |
| Seagate BarraCuda | DM004(4TBのBarraCuda。8TBも同じくSMR) | SMR(12TB以上はCMR) | 同上 |
| 東芝 N300 | HDWG | CMR | N300製品ページの記録方式(型番は東芝HDDを取り扱う販売代理店の一覧) |
| 東芝 P300 | HDWD240UZSVA / HDWD260UZSVA | SMR | 東芝の2020年4月28日の告知 |
| Synology Plus HDD | HAT3300 / HAT3310 / HAT3320 | CMR | Synology製品ページ(CMRを100%使用と明記) |
2020年「WD Red SMR混入事件」を忘れずに
2020年4月、Western Digitalが WD Red(無印)2〜6TBモデルにSMRを採用していたことが発覚しました。仕様に明記がないままNASで使われた結果、RAIDのリビルド失敗が相次いで報告され、米国では集団訴訟に発展しました。約270万ドルでの和解に至り、WDは一定期間パッケージ上でSMRであることを開示することに同意したと報じられています(同社は不正を認めていません)。
その後、WDは 「Red Plus」(全容量CMR) と 「Red」(SMR) にブランドを分離しました。2026年8月時点では、国内の主要通販で無印WD Red(2〜6TBのEFAX型番)の新品在庫を見かけにくくなっていますが、中古・並行輸入・在庫処分としてEFAX型番が出回る可能性は残ります。型番を見る習慣をつけておくのが安全です。
⚠️同じ商品なのに型番表記が割れている例があります:Amazon.co.jp限定のWD Red Plus(エコパッケージ・型番末尾「-AJP」)は、商品名に「EFAX-AJP」という表記を含む場合があります。ただし当サイトが確認した範囲では、6TBの同じ商品が日本の商品ページでは「WD60EFPX-AJP」と表記されており、販売ページ側で型番表記が入れ替わっている可能性があります。WD公式の資料には「EFAX-AJP」という型番のRed Plusは見当たりません(2026年9月4日確認)。購入時は、商品ページの型番欄と、WD公式データシートに載っている型番(EFPX / EFZX / EFZZ / EFGX)を突き合わせて確認してください。型番ごとの一覧はCMR方式のHDD型番一覧にあります。
出典:Blocks and Files「Western Digital admits 2TB-6TB WD Red NAS drives use shingled magnetic recording」(2020年4月14日)/Tom's Hardware「WD Moves to Settle SMR HDD False Advertising Class Action Lawsuit」(いずれも2026年8月5日確認)
SMRはNASに使ってもいい? 用途別の判断
「SMRは絶対にダメ」ではありません。書き換えが少なく、アイドル時間がたっぷりある使い方なら実用になります。逆に、NASのRAIDはSMRがいちばん苦手な条件が揃う場所です。
| 用途 | 推奨方式 | 理由 |
|---|---|---|
| NAS(RAID 1/5/SHR) | CMR | リビルド時に長時間の連続書込が発生する |
| NAS(単体、RAIDなし) | CMR推奨 | 24時間稼働では書き込みが途切れにくい |
| デスクトップPCの起動ドライブ | CMR | 書込頻度が高く、待たされる場面が増える |
| USB外付けHDD(写真・動画の倉庫) | CMR推奨(SMRも可) | 読み出しメインなら影響が出にくい。初回の一括コピーなど大量連続書込では遅くなる |
| 監視カメラ録画(24時間書込) | CMR(SkyHawk/Purple等の専用CMR) | 連続書込の失速を避けるため |
| バックアップ保管(月1回書込) | CMR推奨(SMRも可) | 月1回程度の少量書込なら書込の合間に再編成の時間が取れる。初回フルバックアップは遅くなる |
CMRのメリット
- 書込性能が常に安定していて、RAIDに向く
- 上書き時に再編成の待ちが入らない
- リビルド中も速度が読める
- メーカーがNAS向けとして検証・保証している
CMRのデメリット
- 同容量あたりの価格が高い(差額は容量帯・時期で大きく変わります)
- 同じプラッタ枚数で作れる容量ではSMRに劣る
SMRのメリット
- 同容量で安いことが多い
- 面密度が高く、同じ設計でより大きな容量を作れる(東芝はニアラインHDDで、CMR方式24TBに対しSMR方式28TBを発表しています)
- 書きっぱなしのアーカイブ用途では十分に実用的
SMRのデメリット
- 大量の書き換えが続くと性能が低下する(メーカー自身が明言)
- 再編成のためのアイドル時間を必要とする
- RAIDにSMRが混ざると、上書き時に全体の読み書き性能が影響を受ける可能性がある(Synology公式)
- 同じシリーズ内でCMR/SMRが混在するため 型番判別が必要
東芝のニアライン容量の出典:東芝デバイス&ストレージ「CMR方式で24TB、SMR方式で28TBを実現」(2024年9月10日)(2026年8月5日確認)。データセンター向けの例で、家庭用モデルの容量差ではありません。
代表的なNAS向けCMRモデル
方式の確認が済んだら、あとは容量と予算です。家庭用NASで名前が挙がる定番はWD Red Plus・Seagate IronWolf・東芝 N300・Synology Plus HDD(HAT33xx)の4系統で、いずれもメーカー資料でCMRと示されています。
容量ごとの型番・回転数・キャッシュ・2026年9月時点で公式ラインアップに残っている型番はCMR方式のHDD型番一覧にまとめました。モデルごとの実売価格つき比較はNAS用HDDのおすすめ比較、いま買うべきか待つべきかはHDD値上がりはいつまで?NAS用の相場と買い時が担当です。
▼ 「壊れたときに自力で復旧できる自信がない」ならこちら:Seagate IronWolf 4TB(ST4000VN006・CMR・5400rpm)— 物理故障時のRescueデータ復旧サービスが3年間付きます(in-lab復旧1回まで・復旧を保証するものではありません。バックアップの代わりにはなりません)
よくある質問(FAQ)
まとめ:NASのRAIDに入れるならCMR
CMRとSMRの結論
- CMR=トラックを並べる/SMR=瓦のように重ねる。違いは書き換えの重さに出る
- NAS・RAID用途はCMRを強く推奨。メーカー自身がSMRをアーカイブ向けと位置づけている
- NAS用CMRの定番:WD Red Plus/Seagate IronWolf/東芝 N300(いずれも公式資料でCMRと明記)
- 手持ちのHDDは型番→メーカー公式リストの順で照合する。診断ソフトでは判定できない
- 型番の目印:EFPX / EFZX / EFZZ / FFBX / VN006 / HDWG / HAT3300
- 外付けのバックアップ先もCMRが無難。SMRは月1回程度の少量書込・写真倉庫なら実用になるが、初回フルバックアップのような大量連続書込では遅くなる
「安いほうを買って大丈夫か」で迷ったら、そのHDDをRAIDに入れるかどうかだけ考えれば答えが出ます。RAIDに入れるならCMR、外付けもCMRが無難ですが、読み出し中心・少量書込ならSMRでも実用になります。型番さえ控えておけば、この記事のステップ2で5分もかからず確認できます。
方式が決まったら、次は「どれを何TB買うか」
- モデル別の実売価格つき比較 → NAS用HDDのおすすめ比較【2026年版】(当サイトが価格.com・大手ショップで確認した実勢を毎月更新)
- いま買っていいのか/待つべきか → HDD値上がりはいつまで?NAS用の相場と買い時
- 何TBあれば足りるかから決めたい → NAS用HDDの容量の目安
参考ソース(すべて2026年8月5日にURLの存在を確認)
- Western Digital:Steps to Determine if an Internal Drive uses CMR or SMR Technology
- Western Digital:WD Red Internal HDD SMR and CMR NAS Drive Information
- Western Digital:WD Red Plus Data Sheet(2025年9月版・WD40EFZZ収録・PDF)/WD Red Plus 製品概要(2025年3月版・PDF)/WD Red Pro Data Sheet(PDF)
- Seagate:CMR and SMR Hard Drives
- 東芝デバイス&ストレージ:SMR(瓦記録)技術を採用したコンシューマ向け内蔵ハードディスクについて(2020年4月28日)/N300 NAS Hard Drives データシート(PDF)
- Synology ナレッジセンター:PMRおよびSMRハードディスクドライブとは?
- Blocks and Files:Western Digital admits 2TB-6TB WD Red NAS drives use shingled magnetic recording(2020年4月14日)
- Tom's Hardware:WD Moves to Settle SMR HDD False Advertising Class Action Lawsuit
▼ 「4TBだと数年で足りなくなりそう」なら最初から容量を取る:WD Red Plus 6TB(CMR・5400rpm/WDの型番は WD60EFPX-AJP)— NASは後からの容量追加がRAID再構築込みで一番手間になります。※このAmazon限定エコパッケージは、商品名に「WD60EFAX-AJP」という表記が残っていることがあります。日本の商品ページの型番欄は「WD60EFPX-AJP」です。購入前に商品ページの型番欄とWD公式データシートの型番を確認してください