更新日:2026年8月6日|カテゴリ:活用術(写真・メディア)
結論:全部残したいなら「お引越しダビング」。ただし動かす前に読むべきリスクがあります
- SIE製nasne(CECH-ZNR1J/CECH-ZNR2J/CUHJ-15004)は2027年7月末以降、torne(PS5版)とtorne mobileでのTV番組視聴・録画ビデオの再生ができなくなります。録画データが消えるという告知ではなく、「見る手段が減る」という告知です
- 録画をまとめて運ぶために用意された公式機能は1つだけ——バッファロー製nasne NS-N100への「お引越しダビング」です。ただし1TBあたり約3日かかり、途中で失敗すると元の番組が消えることがあるとバッファロー公式マニュアルが明記しています
- 残したいのが数十本なら、録画を残す3択(①②③)のなかではPC TV Plus(4,400円・買い切り)でブルーレイに焼くのがいちばん安上がりです。焼いて残すだけなら機能限定版のPC TV Lite(3,300円)でも足ります(いずれもWindows 11のPCとブルーレイドライブが手元にある場合。無い場合はその費用が別途かかります)。当サイトが広告を掲載している機器を買うより安く済む人は、少なくないはずです
- DTCP-IP対応NAS(LinkStation LS720D)へのダビングはバッファロー公式に機能の記載がありますが、同社は別ページで「SIE製nasne®との動作検証は行っておりません」とも明記しており、当サイトでも未検証です。DTCP-IPとは「著作権保護のかかった録画番組を家庭内LANでやり取りするための規格」で、対応した機器どうしでないと録画は移せません
- 2027年8月以降もダビングができるかは公式に一切の記載がなく「不明」。だから期限が来る前に動かす——これがこの記事の背骨です
当サイトの中の人は、SIE製のnasneを3台、2012年から使ってきました。外付けHDDを足しては埋まり、また足しては埋まりを繰り返した結果が下の写真です。手書きのラベルを貼っているのは、どの箱にどの年の録画が入っているか、もう本体だけでは分からなくなったからです。

必要なのは「nasneがいつ終わるか」ではなく、どこへ・どうやって・何日かけて運ぶかの判断材料のはずです。先に正直に書くと、録画を残す道のうち、いちばん安く済む選択肢は当サイトに広告収入をもたらしません。それでも書くのは、そちらが合う人が確実にいるからです。
1. 結論:4つの選択肢と、あなたが選ぶべき1つ
| # | 行き先 | 所要時間の目安 | 初期費用の目安 | 向いている人 |
|---|---|---|---|---|
| ① | バッファロー製nasne NS-N100 | 1TBで約3日(まとめて自動・移した後もPS5版torne/torne mobileで見られる) | 36,100円前後 | 録画を全部残したい |
| ② | PC TV Plus(PC・BD・DVD) | 1本ずつ選んで書き出す(本数しだい) | 3,300円〜4,400円(+Windows 11 PC・BDドライブ) | 残したいのは数十本 |
| ③ | DTCP-IP対応NAS(LS720D) | 不明(公式に機能の記載あり/当サイト未検証) | 8TBモデル 98,780円前後 | すでにNAS運用がある |
| ④ | そのまま残す | 0日(作業なし) | 0円 | 見返す予定がほぼない |
価格は当サイトが確認した執筆時点の実売の目安で、確認日は最も古いもので2026年8月5日です。値動きと在庫変動が大きい商品を含むので、購入前に必ず現在の価格をご確認ください。
迷ったときの決め方
- 「全部」残したい → ①。まとめて運ぶ機能はこれしかありません。ただし1TBで約3日かかるので、期限から逆算して今すぐ
- 「あの番組だけ」残したい → ②。本数が少ないほど有利で、録画を残す3つの道(①②③)のなかではいちばん安く済みます(④は0円ですが「残さない」選択です)。ただしWindows 11のPCとブルーレイドライブが手元にある前提の金額です
- 他の部屋のテレビでも見たい → ③。ただし当サイト未検証で、メーカー自身も「SIE製nasneとの動作検証は行っていない」と書いています
「期限まで待つ」だけは避けてください。理由は2つあります。1つは時間で、お引越しダビングは公式FAQで500GBで約2日と案内されており、台数ぶん積み上がります。もう1つが本質的で、2027年8月以降にダビング系の機能が使えるかは、公式にどこにも書かれていません。SIEが終了機能として挙げているのはtorne系の視聴・再生・ペアリングなどで、ダビングは一覧に載っていませんが、「載っていない=残る」と読むのは単なる期待です。数年ぶんの録画をその期待に賭ける理由はありません。
今日やること(決めるだけなら15分)
- 自分のnasneがSIE製か確認する——型番が CECH-ZNR1J/CECH-ZNR2J/CUHJ-15004 ならSIE製で、この記事の対象です(バッファロー製の型番は NS-N100)
- 棚卸しして選別する——どの本体・どの外付けHDDに、いつの録画が入っているかを書き出します(今日はざっと眺める程度でOK・本格的な棚卸しは後日)。そのうえで「もう一度見る可能性があるか」で分け、迷ったら残さない側に倒すのがコツです
- 「失ったら本当に困る番組」を決める——先に確保する手段は2つあります。十数本なら②のPC TV Plusでブルーレイに焼く(円盤ならこの先どのサービスが終わっても無関係)。①へ進むなら、一括ダビングに混ぜず「お引越しダビングアプリ」でタイトルを選んで先に移す(理由は3章のリスク2)。実行は今日でなくて構いませんが、「どれを守るか」だけは今日決めてください
ここまで決まれば、あとは期限内に実行するだけです。残りは後回しでも間に合います。①を選ぶ場合は、ダビング元のnasneをシステムソフトウェア Ver.4.00以降に更新しておく必要があります(4章の表)。
2. 2027年7月末に終わるのは「何」か
「nasneがサービス終了する」と語られがちですが、まず、終わるのは"一部環境下での機能"であって、nasne本体が壊れるわけでも、録画が自動的に消えるわけでもありません。SIEの告知の名称も「サービス終了」ではなく「一部環境下での機能の終了」です。
| アプリ/機能 | 2027年7月末以降に終了する内容 |
|---|---|
| torne(PS5版) | TV番組の視聴および録画ビデオの再生/SIE製nasneとのペアリング |
| torne mobile(iOS・Android) | 自宅内:視聴・再生・ペアリング 外出先:視聴・再生・番組関連機能・nasne HOME表示 |
| torne(PS Vita/PS Vita TV) | 自宅内:ペアリング 外出先:視聴・再生・番組関連機能 |
| naspocket | 外出先からのSIE製nasneへのアクセス |
| nasne本体 | 「nasneシェア」機能 |
| PC TV Plus|Lite | 外出先の「外からどこでも視聴、録画予約」機能のみ |
| Video & TV SideView | 2027年3月30日をもってサービス終了(nasneの期限より4か月早い) |
出典:nasneの一部環境下での機能の終了のお知らせ(PlayStation公式「重要なお知らせ」)(2026年8月6日確認)。同ページには「株式会社バッファロー製のnasneは引き続きご利用いただけます」との記載もあります。
2-1. 「torne系は全滅」は不正確です
PS4版torneはSIEの終了機能一覧に載っていません。バッファローが公開するアプリ別の対応表でも、SIE製nasne × PS4版torneの自宅内は「○」です。
| アプリ | バッファロー製nasne 自宅内 | 同 外出先 | SIE製nasne 自宅内 | SIE製nasne 外出先 |
|---|---|---|---|---|
| torne(PS5版) | ○ | — | × | — |
| torne(PS4版) | ○ | — | ○ | — |
| torne mobile(iOS/Android) | ○ | ○ | × | × |
| PC TV Plus|Lite | ○ | ○ | ○ | × |
出典:SIE製nasneをお使いの方へ(バッファロー公式)(2026年8月6日確認)。凡例は○=機能の低下がない、×=すべてまたは一部の機能が使えない、です。
正しい要約はこうです。消えるのはSIE製nasneにつながる経路であって、アプリの配信終了ではありません。PS5版torneとスマホのtorne mobileは自宅内でも使えなくなり、PS4版torneとPC TV Plusは自宅内で残ります。外出先から見る手段(naspocket・torne mobileの外出先機能)は、SIE製では失われます。外から自宅のデータに触れたい人は、VPNやQuickConnectといった別の仕組みを前提に考え直す必要があります。
PS4版torneが残るからといって、安心はできません
SIE製nasneのアフターサービス(修理受付)は2024年7月25日で終了済みです(PlayStation公式「重要なお知らせ」・2026年8月6日確認)。2012年発売の初代なら内蔵HDDは10年以上まわり続けている計算で、壊れた時点で中の録画は取り出せません。「アプリが使える」ことと「本体が動き続ける」ことは別問題です。
3. 動かす前に知る3つのリスク(ここを飛ばすと番組が消えます)
商品を紹介する前に、先に不利な事実を出します。これを知らずに始めると、残したかった番組を自分の手で消すことになります。
リスク1:ダビングは「コピー回数」を消費する
地上波・BSの無料放送の多くにはダビング10というコピー制御がかかっています。A-PABの説明では、DVDやBD等へコピーが9回まで可能で、10回目はムーブとなり、記録した元の放送番組は消去されます。つまり引っ越しとはコピー回数(=コピー可能回数)を1回使う行為で、残り1回の番組は移した時点で元から消えます。
出典:コピー制御とダビング10(一般社団法人放送サービス高度化推進協会 A-PAB)(2026年8月6日確認)。同ページは「地上波・BSの無料放送のほとんどはダビング10が導入」と説明しています。
※当サイト補足:有料放送や一部のBS・CS番組はコピーワンス(=移動のみ)の運用がある(放送事業者ごとに異なる)とされ、すべてがダビング10とは限りません。ご契約中の放送の条件は各放送事業者の案内をご確認ください。
リスク2:失敗しても、元の番組が消えることがある
バッファローの公式オンラインマニュアルにこう書かれています。
ダビングが完了しない場合でもダビング元から録画したテレビ番組が削除されることがあります。
出典:録った番組をまとめてダビング・移動する(お引越しダビング)|nasne 公式オンラインマニュアル(2026年8月6日確認)
209番組・約969.9GBのダビングを実際に試したAV Watchのレポートでも、停電・ネットワーク切断・手動停止で失敗するとコピー回数が1回減ると報告されています。残り1回の番組なら、失敗=消滅です。
絶対に外せない番組は「最初に、少数で、有線で」
- 失いたくない番組は全番組の一括ダビングに混ぜない。専用アプリでタイトルを選んで先に移す
- 有線LANでつなぐ(公式マニュアルも中継機の利用時は有線接続を推奨)
- ダビング中は両方の機器の電源を絶対に切らない(公式マニュアルの表現も「絶対に切らないでください」)
- 数日かかる作業なので、落雷シーズンや停電の予定がある時期は避ける。UPS(無停電電源装置)の出番はここです
リスク3:移した先の番組は「対応プレイヤーでしか」見られない
バッファローのnasne対応情報ページには、注意書きとしてこう書かれています。
自動ダビングしたダビング先のコンテンツはLinkStationに対応したDTCP-IP対応Playerでのみ再生できます
コピーカウントが1以下のコンテンツをダビングすると、ムーブとなり、nasne(ナスネ)®からコンテンツが消えます
コピーカウントが1以下かつ、nasne®側でロックされているコンテンツはダビングできません
出典:nasne(ナスネ)®対応情報(バッファロー公式)(2026年8月6日確認)
「NASに入れたから、あとは自由に見られる」わけではありません。引っ越し先は「移せるか」と同じ重みで「移した後どう見るか」を確認してください。
録画番組に3-2-1バックアップは効きません
当サイトが写真や動画で勧めている3-2-1ルールは、録画番組にはそのまま適用できません。コピーできる回数に上限がある以上、「同じものを3つ持つ」設計が原理的に成立しないからです。しかもバッファローはLS720Dの製品ページで「地上デジタル放送等のテレビ録画データは復旧できません。」と明記しています。NASへ移しても、NASが壊れれば戻ってきません(RAIDはバックアップではないという話と同じです)。現実的な分散はブルーレイに焼くことだけだと考えてください。
4. 選択肢①:バッファロー製nasne NS-N100へ「お引越しダビング」
録画を"まとめて"運ぶために用意された公式機能は、いまのところこれだけです。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| ダビング元 | SIE製nasne(および他のバッファロー製nasne) |
| ダビング先 | バッファロー製nasne NS-N100 |
| 必要条件 | ダビング元をシステムソフトウェア Ver.4.00以降に更新 |
| 所要時間の目安 | 500GB=約2日/1TB=約3日/2TB=約5日 |
| 件数の上限 | ダビング先の録画番組が6000件に達していると開始できない |
| ネットワーク | ダビング元・先・操作端末が同一ネットワークにあること。有線推奨 |
| ダビング中 | ダビング元は視聴・録画・再生が可能。ダビング先はライブ視聴不可 |
| 移せない番組 | 録画中の番組、書き出し不可の番組、10秒未満の番組、ロックされたムーブ専用番組 など |
出典:nasneについてよくある質問(バッファロー公式FAQ)/お引越しダビング(公式オンラインマニュアル)(2026年8月6日確認)。第三者の検証レポートでは、209番組・約969.9GBのダビング開始時に「約3日16時間58分」という見積時間が表示されたと報告されています(AV Watch・2024年6月14日公開。当サイトの実測ではありません)。
対象は「録画したすべての番組」で、内蔵ストレージだけでなくUSB接続の外付けストレージの番組も含むとバッファローは案内しています。方法は、nasne HOMEの「レコーダー設定」から全番組を一括で移す方法と、専用の「お引越しダビングアプリ」でタイトルを選んで移す方法の2つ。リスク2のとおり、失いたくない番組は先に少数だけ選んで移すのが安全です。
4-1. 正直に書く:受け皿の容量が足りない可能性があります
NS-N100の内蔵HDDは2TBしかありません。外付けHDDもつなげるのは1台だけです。しかも登録時にXFSで自動フォーマットされ、登録前のデータはすべて消去されます。今使っている録画用HDDをそのまま挿して中身を引き継ぐ、という使い方はできません。
外付けHDDの上限については、公式のなかで記述が一致していません。公式オンラインマニュアルとFAQは「外付けは最大8TB」と案内している一方、nasne公式ストア(nasne.jp)は「内蔵HDDと合わせて最大8TBに拡張可能」(=内蔵2TB+外付け6TB)と案内しています。8TBのHDDを買う前提で計画するなら、購入前にメーカーへ確認することをおすすめします。
出典:外付けハードディスクを使う(nasne 公式オンラインマニュアル)/nasne公式ストア/公式FAQ(2026年8月6日確認)。
当サイトでも確認できていないこと:ダビングされた番組が内蔵・外付けのどちらに保存されるか
受け皿の設計に直結しますが、公式の記載を見つけられませんでした。なおダビング元(SIE製nasne)側の上限は判明しています。バッファローの比較表によれば、SIE製nasneの外付けストレージは最大2TB(ポータブルHDDは非対応・ファイルシステムはFAT32)です(SIE製nasneをお使いの方へ・2026年8月6日確認)。それでも移す前に自分の録画の総量を測っておくほうが確実です。
当サイトのようにnasneが3台あって、それぞれに外付けHDDがぶら下がっている場合、単純計算では受け皿が足りない可能性があります。公式の目安を台数ぶんに当てはめると(=実測ではなく机上の見積もりです)、2TB×3台なら約15日かかる計算になります。「1台買えば全部解決」ではないことは、買う前に知っておくべきです。
4-2. どこで買えるか、正直に書きます
NS-N100は、メーカーのnasne公式ストア(nasne.jp)で購入できます。36,800円(税込・送料無料)で「今すぐ購入」ボタンが有効になっていることを、当サイトが2026年8月6日にブラウザで確認しました。メーカー直販なので、初期不良やサポートの窓口が分かりやすいという利点があります。
出典:nasne公式ストア(2026年8月6日確認)。⚠️同ページには過去のキャンペーン枠に由来する「売り切れ」の文字列が残っていますが、本体の購入ボタンは有効でした。当サイトも当初この表示を本体の在庫と読み違えており、実物を確認したうえで記述を訂正しています。
一方で、扱っている店は多くありません。価格.comに掲載されているEC店舗は2店だけで、実勢は36,100円前後(Amazonが36,099円、楽天市場が公式ストアと同額)でした。掲載店が少ない商品は、在庫も価格も動きやすいと考えてください。「唯一の全番組ルート」である以上、①でいくと決めたなら、期限までの残り時間を使い切る前に押さえておくほうが安全です。
この選択肢が向いている人
- 録画を選別せずに全部残したい
- 引っ越し後もtorne(PS5版・mobile)の使い勝手をそのまま続けたい(バッファロー製nasneなら自宅内・外出先とも○。ただしPS3版torne・PS Vita/Vita TV・Video & TV SideView・テレビ(BRAVIAからの録画予約や再生)はバッファロー製nasneでは「非対応」とバッファロー公式の対応表にあり、その環境で見ている人は視聴手段が変わります)
- この先も録画機として使い続けるつもりがある(=36,100円は移行費用ではなく機器の買い替え費用と考えられる)
▼[PR]①で運ぶと決めた方へ。受け皿になるのはこの1機種だけです。掲載店が少なく値動きもあるので、下のボタンで各ショップの価格と在庫をその場で確認できます。②〜④も見てから決めたい方は、このまま5章へどうぞ。
5. 選択肢②:PC TV Plusで書き出す——「録画を残す」3択でいちばん安い道
PC TV Plusはソニーのソフトウェアで、nasne(SIE製・バッファロー製の両方)の録画番組をWindows PCで視聴・書き出しできます。1台用4,400円の買い切りで、インストール後14日間の無料体験があります。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 対応OS | Windows 11(64bit)。Windows 7/8/8.1/10はマイクロソフトのサポート終了に伴い対象外 |
| 書き出し先 | ブルーレイ/DVD、PC本体(HDD・SSD)、SeeQVault対応HDD |
| 2027年7月末以降 | 終了対象は外出先の「外からどこでも視聴、録画予約」機能のみ。自宅内利用は終了機能の一覧にない |
| ⚠️注意 | PCに書き出したファイルは、書き出したそのPCのPC TV Plusでしか再生できません |
出典:PC TV Plus|Lite(ソニー公式)/録った番組を持ち出す(nasne 公式オンラインマニュアル)(2026年8月6日確認)。⚠️「1台用4,400円」はPC TV Plusの価格で、ネット上には値上げ前の金額も混在しています。ソニー公式の機能比較表では、ブルーレイ・DVDへの書き出しそのものは機能限定版PC TV Lite(1台用3,300円)でも「●」なので、焼いて残すだけならLiteでも足ります。書き出しオプションのうちLiteに無いのはプレイリストとカット編集の2つだけで、圧縮とチャプターはLiteも「●」です。しかもカット書き出しはPlusでも「体験版」扱いで、使い続けるには別売のアドバンスドパック(2,200円・税込/有効期間1年)を1年ごとに買い足す必要があります。1,100円の差の実体は、スロー・コマ送り再生やダイジェスト再生といった再生系の機能です。本記事が価格をPlus・Liteの両方で示しているのは、そのためです。
表の最後の1行が重要です。PCへ書き出した番組は、そのPCのPC TV Plusでしか再生できません。PCを買い替えれば再生手段を失うので、長期保存が目的なら書き出し先はブルーレイを選んでください。
①との差額は、Plusを選んだ場合で31,700円——ただしこれはソフト代だけを比べた差額です。Windows 11のPCとブルーレイドライブは別途必要で、光学ドライブを内蔵しないPCが増えている以上、外付けドライブとBD-Rメディアの費用が上乗せになる人は少なくありません。当サイトは対象の製品と価格を確認していないので金額は書きませんが、「ソフト代だけで済む」のは光学ドライブがすでにある人の話だと考えてください。
それでも、本数が少なければ①より安く収まります。この差額を「全部まとめて自動で運ぶ手間の削減」に払う価値があるかが①と②の分かれ目で、1本ずつの操作になるぶん、数百本あるなら②は現実的ではありません。
組み合わせるのがいちばん賢いかもしれません
「絶対に失いたくない十数本だけブルーレイに焼き、残りはお引越しダビングでまとめて運ぶ」。円盤にした番組は、この先どのサービスが終わっても影響を受けません。コピー回数を1回使いますが、それに見合う安心が手に入ります。
6. 選択肢③:DTCP-IP対応NAS(LinkStation LS720D)へダビング
ここからは当サイトが広告を掲載している商品の話なので、いつも以上に慎重に書きます。
先に境界線をはっきりさせます
- ✅ バッファロー公式に、機能としての記載があります(後述の引用のとおりSIE製nasneを名指ししています)
- ⚠️ 同社は別ページで「SIE製nasne®との動作検証は行っておりません」と明記しています
- ⚠️ 当サイトはLS720Dを保有しておらず、この移行を実機で検証していません
したがって、この記事では「移せます」とは書きません。「公式に機能の記載がある/ただしメーカー自身が未検証と断っており、当サイトも未検証」——ここまでが責任を持って書ける範囲です。
6-1. 仕組み:nasneが"送る"のではなく、NASが"取りに行く"
nasne側の「録った番組を持ち出す」メニューに出てくる持ち出し先はtorne mobileとPC TV Plusだけで、NASは出てきません。ところがLS720Dの製品ページ側にはこう書かれています。
株式会社ソニー・インタラクティブエンタテインメント社製「nasne(ナスネ)™」で録画した番組を自動でNASにダビング
SIE社製「nasne™」を登録するだけで、SIE社製「nasne™」に録画した番組を定期的にチェックして、新しく録画された番組だけを本商品に自動でダビングします。
本商品は同ネットワーク内の録画対応機器を検索し、録画された番組を取得するので、SIE社製「nasne™」のようなダビング/ムーブ機能が付いていない機器からも録画番組のダビング/ムーブが可能。
出典:LinkStation LS720D0802 製品ページ(バッファロー公式)(2026年8月6日確認)。1つめは同ページの見出し、2つめはその本文、3つめは別の機能説明からの引用です(いずれも原文どおり)。
操作の主体がnasneではなくNAS側なのです。「nasneのメニューに無いから非対応」という読み方は、この一点で崩れます。バッファローの「nasne対応情報」にも「ネットワーク対応HDD(NAS)(録画コンテンツダビング用)」というセクションがあり、LS710D・LS720Dが掲載されています。
6-2. 当サイトが確認できていないこと
- ❌ バッファローは「SIE製nasne®との動作検証は行っておりません」と明記しています。製品ページはSIE製nasneを名指ししているのに、対応情報ページには未検証と書かれている——どちらも公式の記述なので、両方載せました
- ❌ LS700シリーズ向けの「動作確認済み機種一覧」ページが見つかりませんでした。LS400D・LS500・LS411DXシリーズには機種別の可否一覧がありますが、LS700シリーズ版は当サイトでは発見できていません
- ❌ したがって過去の録画をまとめて手動で移せるかは確認できていません。製品ページにあるのは「新しく録画された番組だけを自動でダビング」=これから録る番組の受け皿としての機能です。2012年からの録画資産を運ぶ用途で当てにするには、根拠が足りません
6-3. 費用
LS720Dの実売は、8TBモデル(4TB×2・RAID 1での実効4TB)で98,780円前後、4TBモデル(実効2TB)で87,780円前後。①のNS-N100との差は62,680円で、録画の引っ越しだけが目的なら明らかに割高です。買うなら1TBあたりの単価が有利な8TBモデルになります(詳細はNASメーカー比較と家庭用NASおすすめランキング)。
LS720Dを含むバッファローのNAS製品は、2026年だけで3回の希望小売価格改定(1月・6月・8月3日)を受けており、「HDD込みだから安い」という説明はもう成り立ちません。
出典:バッファロー「価格改定のお知らせ」(2026年7月23日発表・8月3日実施)と改定価格表PDF(8月3日実施分/6月実施分/1月実施分)。LS720D0402の希望小売価格は2026年に47,630円→50,160円(1月)→73,480円(6月)→98,120円(8月3日)と推移しました(2026年8月6日確認)。
なお、家庭向けでDTCP-IPに対応したNASの選択肢は多くありません。バッファローの「nasne対応情報」に載っているNASもLS710D・LS720Dなど同社製です。当サイトはLS710Dも保有・検証していませんので、機種を選ぶときは自分のnasneの型番でメーカーの対応情報を確認してください。
それでも選ぶ理由があるとすれば、HDDを選ばず取り付けもいらない手軽さと、家庭向けでは希少なDTCP-IP標準対応です。
▼[PR]③を検討する方へ。当サイトは未検証で、メーカーも「SIE製nasne®との動作検証は行っておりません」と明記しています。それを承知のうえで、値上げが続いている現在価格を確認する場合はこちらです。
この選択肢が"合う"のはこういう人
- 録画専用機ではなく、家族の写真やPCのバックアップも一緒に置ける箱が欲しい
- 他の部屋のテレビでも録画番組を見たい(LS700シリーズはDTCP-IPの3ストリーム同時利用に対応)
- これから録る番組の受け皿として使う(=過去の録画の一括移行を主目的にしない)
逆に、「2012年からの録画を全部まとめて運ぶ」ことだけが目的なら、①のほうが目的に合っています。当サイトが広告を掲載している商品ですが、用途の違うものを勧めるつもりはありません。
7. 選択肢④:そのまま残す——PS4版torneという逃げ道
何もしないのも、条件次第では合理的です。PS4(またはPS3)があれば自宅内での視聴は終了機能の一覧に載っていませんし、見返す予定がほとんどない録画に数万円と数週間を投じる必要はありません。
ただし、これは「解決」ではなく「先送り」です。修理は2024年7月25日で受付終了、HDDには寿命があり、壊れれば中身は取り出せません(録画番組は著作権保護がかかっており、データ復旧の対象にもなりません)。
この道を選ぶなら、失って本当に困る番組が何本あるかだけは把握しておいてください。それが十数本なら、②のソフト代(3,300円〜)と一晩で、機器の寿命から切り離せます。
7-1. 2027年8月以降、SIE製nasneは「何」として残るのか
視聴手段が減った後に何が残るかは、手元にPS4(またはPS3)があるかで変わります。AV WatchがSIEへ問い合わせた回答は2段構えでした。PS5版torneとtorne mobileを含めて視聴・再生ができなくなる環境では、2027年7月末以降はネットワークHDD(NAS)としてのみ利用できる。一方でPS3版・PS4版torneは「2027年7月末以降もSIE製nasneと組み合わせて各機能を利用できる」との回答です。つまりPS4/PS3が無ければファイル置き場としての機能だけが残り、あれば録画機として続けられるという分かれ方になります。
出典:機能終了後、SIE製nasneで何ができる? ソニーに問い合わせた(AV Watch・2024年5月27日公開)(2026年8月6日確認)。いずれも同記事が報じたSIEの取材回答で、回答は2024年時点のものです。その後の公式アナウンスは当サイトでは確認できていません。
ただし、PS4/PS3が無い場合に「NASとして使い続ければいい」と読むのは早計です。放送番組は著作権保護がかかったまま残るので、NASとして見えてもファイルとして取り出せるわけではありません。修理受付も終了済みで、初代なら内蔵HDDは10年以上まわり続けています。その場合の「NAS化」は選択肢ではなく余生だと考えてください。写真やPCのバックアップを置く箱が必要なら、家庭用NASおすすめランキングの機種を素直に選ぶほうが確実です。
8. 「引っ越し先」になりそうで、当てにできないもの——miyotto・Synology・クラウド
8-1. Panasonic miyotto(UN-ST20A)
2025年10月発表、3チューナー・内蔵2TBのネットワークレコーダーです。「nasneの新しい代わり」として紹介されることも多い製品ですが、nasneの録画を受け入れられるという記載は、プレスリリースにも製品ページにも見当たりません。DTCP-IPやDLNAへの言及もありません。
出典:パナソニック ニュースリリース(2025年10月24日)/UN-ST20A 製品ページ(2026年8月6日確認)。⚠️「非対応と公式に書かれている」のではなく、受け入れに関する記載が公式に見当たらないという意味です。当サイトは同機を保有・検証していません。
これから録る番組のための新しい機械であって、過去の録画の引っ越し先ではない——この切り分けが必要です。当サイトはこの記事で同機を推奨しません。
8-2. 一般的なNASとクラウド
当サイトが普段おすすめしているSynology・QNAP・UGREENなどのNASは、DTCP-IPに標準対応していません。ファイルの保管や再生には何の問題もありませんが、放送の録画番組をそのまま受け入れることはできません(QNAPの一部機種は有料アプリ「sMedio DTCP MOVE」で後から追加できますが、対応機種が限られ、機能にも制約があります)。
つまり「NASを買えば録画も入る」わけではありません。メーカーのサイトで"DTCP-IP対応"と書かれているかを、シリーズ名ではなく型番(LS720D0802のような品番)まで見て確かめる——録画番組の受け皿を探すときは、ここまでやらないと外します。
クラウドストレージも同様で、そもそもファイルとして取り出せない以上、検討対象に入りません(NASとクラウドの比較)。
9. nasne 3台・2012年からの録画をどう捌くか
最後に、当サイト(SIE製nasne 3台・2012年から運用)の考え方です。LS720Dは保有しておらず、③のルートは試していません。以下は検証手順ではなく、同じ状況の当事者としての判断です。
まず、全部は運ばないと決めました。冒頭の写真のとおりラベルを貼らないと中身が分からない状態で、正直なところ2012〜2015年の録画で今後も見返すものはごく一部です。公式の目安を当てはめれば複数台ぶんの一括移行は2週間規模になり、その時間をかける価値があるのは一部だけでした。
実際の順番はこうです。STEP1 棚卸し(どの機器にどの時期の録画があるかを書き出す。ラベルが役立ったのはここ)→STEP2 選別(「もう一度見る可能性があるか」で分け、迷ったら残さない側に倒す)→STEP3 最優先の番組だけ先に個別で確保→STEP4 残りを選択肢①か②で処理。
そもそも中の人がNASを買った動機は、nasneと外付けHDDが増え続ける状況への限界でした。写真や動画はNASへ集約することで解決しましたが、自由に複製できず壊れたら復旧もできない録画番組では、同じ解決ができません。だから当サイトは、録画は割り切って選別する/本当に残すものは円盤にする/NASには自分で撮ったデータを集めるという分担に落ち着きました(NAS用HDDの選び方)。
10. よくある質問(FAQ)
まとめ:期限は2027年7月末。動くのは今日でも遅くありません
この記事の要点
- SIE製nasneは2027年7月末以降、torne(PS5版)とtorne mobileでのTV視聴・録画ビデオ再生・ペアリングが終了。ただしPS4版torneとPC TV Plusの自宅内利用は終了機能の一覧に載っていません(「torne系は全滅」は不正確)。Video & TV SideViewは2027年3月30日終了と4か月早い点にも注意
- 録画をまとめて運ぶ公式機能はお引越しダビングだけ。500GB=約2日/1TB=約3日/2TB=約5日、ダビング先が6000件に達していると開始できず、ダビング元はVer.4.00以降への更新が必要
- ⚠️ 失敗すると元の番組が消えることがある(公式マニュアル明記)。残り1回の番組は失敗=消滅。有線LAN・電源を切らない・大事な番組は先に個別で
- 録画を残す3択(①②③)のなかでいちばん安いのはPC TV Plus(4,400円/焼くだけならPC TV Lite 3,300円でも可)。数十本ならこれ(④そのまま残すは0円ですが「残さない」選択です)。ただしWindows 11のPCとブルーレイドライブは別途必要で、PCに書き出したファイルはそのPCでしか再生できません。長期保存はブルーレイへ
- NASルート(LS720D)は「公式に機能の記載あり・メーカーはSIE製との動作検証を行っていないと明記・当サイト未検証」。しかも記載は「新しく録画された番組だけを自動でダビング」=これから録る番組の受け皿としての機能です
- NS-N100はメーカーの公式ストアで直販中(2026年8月6日確認・掲載ECは2店と少なめ)。受け皿の内蔵容量は2TB、外付けは1台のみ・登録時に自動フォーマット(外付けの上限は公式内で記述が割れています)
- 2027年8月以降にダビングできるかは公式記載がなく不明。だから期限前に動かす
引っ越しの判断は、気軽でいいと思っています。全部運ぶ必要はありません。「これだけは失いたくない」という数本を先に確保する。それだけで、期限の重さはかなり軽くなります。残りをどうするかは、そのあとで考えても間に合います。
そのうえで①(お引越しダビング)に進む方は、受け皿の容量も一緒に決めておくと手戻りがありません。NS-N100の内蔵は2TBで、既存のHDDは流用できないからです。
参考ソース(すべて2026年8月6日確認・本文の該当箇所にも同じリンクがあります):PlayStation公式/SIE製nasneをお使いの方へ/nasne対応情報/nasne公式FAQ/お引越しダビング/録った番組を持ち出す/外付けHDDを使う/nasne公式ストア/LS720D0802 製品ページ/PC TV Plus|Lite/A-PAB/miyotto プレスリリース/UN-ST20A/AV Watch(検証レポート)/AV Watch(ソニーへの問い合わせ)
▼[PR]①で運ぶと決めたら、受け皿の容量も一緒に決めてしまうのが早道です。NS-N100の内蔵は2TB、外付けは1台のみ・登録時に全消去なので、既存のHDDは流用できません。下は「バッファロー製nasne™対応」と明記された外付けHDDです。