NASが遅い!初心者でもできるスピード改善の方法5選【2025年版】
更新日:2026年4月21日|カテゴリ:NASトラブル解決
結論:NASの速度はボトルネック3層を順番に改善すれば劇的に変わります
NASが遅い原因は①ネットワーク層(LAN・ルーター) ②ディスク層(HDD/SSD・RAID) ③NAS本体層(CPU・メモリ・ファームウェア)の3層に分かれます。どこか1つでも詰まれば全体が遅くなるため、必ず下から順に診断してください。
最もコスパの良い改善順:
①LANケーブルをCat6A(1,500円前後)に交換 → ②ルーターとNASの2.5GbE対応化 → ③SMBマルチチャネル有効化 → ④SSDキャッシュ導入(M.2 NVMe 500GB 7,000円前後)。この順で実施すると、読み書き速度が100MB/s → 280MB/sレベルまで改善する例が多いです。
1. NASが遅くなる7つの原因(2026年版)
| 原因 | 層 | 改善コスト | 体感効果 |
|---|---|---|---|
| Cat5e以下のLANケーブル | ネットワーク | 1,500円〜 | ★★★★ |
| ルーター・スイッチが1GbE止まり | ネットワーク | 8,000円〜 | ★★★★★ |
| 無線Wi-Fi接続 | ネットワーク | 0円(有線化) | ★★★★ |
| SMRハードディスクの使用 | ディスク | HDD買替 | ★★★ |
| RAIDの整合性チェック中 | ディスク | 0円(待機) | ★★ |
| メモリ不足(2GB以下) | NAS本体 | 3,000円〜 | ★★★ |
| ファームウェアが古い | NAS本体 | 0円 | ★★ |
2. 改善方法① LANケーブルをCat6A以上にする
Cat5eは1Gbpsまでしか対応していません。2.5GbE・10GbE時代の今、Cat6A(最大10Gbps・100m)が家庭用の標準です。
| 規格 | 最大速度 | 最大距離 | 家庭用実売価格(3m) | 2026年の推奨度 |
|---|---|---|---|---|
| Cat5e | 1Gbps | 100m | 約400円 | ×非推奨 |
| Cat6 | 1Gbps(55mで10Gbps) | 55-100m | 約700円 | △ |
| Cat6A | 10Gbps | 100m | 約1,500円 | ◎標準 |
| Cat7 | 10Gbps | 100m | 約2,500円 | ◯(端子互換性に注意) |
| Cat8 | 40Gbps | 30m | 約4,000円 | ×過剰 |
・エレコム LD-GPAYT/BU30(Cat6A・3m・約1,480円)
・サンワサプライ KB-T6A-05BL(Cat6A・5m・約2,100円)
Cat7/Cat8は家庭用機器で本来の性能を出せず、端子の接地要件も厳しいためCat6Aで十分です。
3. 改善方法② ルーター/スイッチを2.5GbE以上に
2026年現在、家庭用ルーターも2.5GbE・10GbE対応が普及しています。NAS本体が2.5GbE対応(Synology DS225+、UGREEN NASync DXP2800など)の場合、ルーターも揃えないと1Gbpsで頭打ちになります。
| 機器 | 実売価格 | ポート | 備考 |
|---|---|---|---|
| TP-Link TL-SG105-M2(5ポート2.5GbE) | 約8,000円 | 2.5GbE×5 | アンマネージド・静音 |
| NETGEAR MS305-100AJS | 約12,000円 | 2.5GbE×5 | 金属筐体・安定性重視 |
| NEC Aterm WX11000T12 | 約35,000円 | 10GbE×1 + 1GbE×4 | Wi-Fi 6E対応ルーター |
| バッファロー WXR-18000BE10P | 約55,000円 | 10GbE×1 + 2.5GbE×1 | Wi-Fi 7対応 |
2ベイNAS(DS225+など)+TP-Link TL-SG105-M2(8,000円)+Cat6Aケーブルで、約1万円で実効280MB/sオーバーが可能。1GbE環境の約2.5倍の速度向上です。
4. 改善方法③ 無線Wi-Fiから有線LANへ
Wi-Fi 6(実効600-900Mbps)・Wi-Fi 7(実効1.5-3Gbps)でも、有線LANと比べるとレイテンシと安定性で劣ります。大容量ファイル転送・動画編集は必ず有線で。
USB-Cイーサネットアダプタ(Anker PowerExpand USB-C to 2.5Gbps・約4,000円)で対応可能。Thunderbolt 4搭載機なら10GbEアダプタ(OWC 10G Ethernet・約28,000円)で本格的な速度が出ます。
5. 改善方法④ HDD/SSDの状態とSMR回避
| 項目 | NAS用HDD(CMR) | NAS用SSD |
|---|---|---|
| 読み書き速度(実効) | 180-240MB/s | 450-550MB/s(SATA)/3,500MB/s(NVMe) |
| 4TB価格(2026年4月) | 約19,000円 | 約35,000円 |
| 消費電力 | 約5W | 約2W |
| ランダムアクセス | 遅い | 非常に速い |
| RAID再構築時間 | 10-20時間 | 2-4時間 |
| 寿命(TBW) | ワークロード200TB/年 | 600-1,800TBW |
家庭用で高コスパなのはWD Red Plus 4TB(WD40EFPX、CMR)約19,000円です。SMRモデル(WD Red、WD Red SA500)はNASでRAID再構築時に極端に遅くなるため避けてください。
Synology DS425+やDS925+はM.2 NVMe SSDスロット×2を内蔵。
WD Red SN700 500GB 約9,000円 ×2を読み書きキャッシュに充てると、ランダムアクセスが数十倍に改善し、写真・動画サムネイル表示が体感で激変します。
6. 改善方法⑤ RAID構成を見直す
| RAID | 読み速度 | 書き速度 | 冗長性 | 容量効率 |
|---|---|---|---|---|
| RAID 0(2台) | 約2倍 | 約2倍 | なし | 100% |
| RAID 1(2台) | 約1.3倍 | 等倍 | 1台故障可 | 50% |
| RAID 5(3台以上) | 約2-3倍 | やや遅い | 1台故障可 | 67-87% |
| RAID 6(4台以上) | 約3倍 | 遅い | 2台故障可 | 50-67% |
| SHR(Synology) | 柔軟 | 柔軟 | 1-2台故障可 | 最適化 |
SynologyのDSMは月1回「データスクラビング」を自動実行します。この間は最大50%速度が低下しますが、データ保全に必須のため中断しないでください。スケジュールは深夜に設定できます。
7. 改善方法⑥ メモリ増設(SOHO・重い用途向け)
| 機種 | 標準メモリ | 最大メモリ | 増設後の効果 |
|---|---|---|---|
| Synology DS225+ | 2GB | 6GB(2+4) | 仮想マシン・多数クライアント対応 |
| Synology DS425+ | 2GB | 6GB(2+4) | SSDキャッシュ有効化に必須 |
| UGREEN NASync DXP2800 | 8GB | 32GB | Dockerコンテナ多用で威力 |
| UGREEN NASync DXP4800 | 8GB | 32GB | Plex 4Kトランスコード快適化 |
Synology純正メモリ「D4NESO-2666-4G」は約9,000円。サードパーティ製(Crucial・Kingston)は約3,500円ですが、純正外はメーカー保証対象外になる点に注意してください。
8. 改善方法⑦ SMBマルチチャネル・ファームウェア更新
- SMBマルチチャネル:DSM 7.2以降で標準対応。LAN 2本・Wi-Fi+LANなど複数経路を束ねて転送速度を向上。
- ファームウェア自動更新:DSMコントロールパネル→「更新と復元」→「重要な更新のみ自動インストール」を推奨。
- アクセス集中時の対策:DSM「リソースモニター」でCPU使用率を確認し、100%近い場合はバックアップ・スナップショット時刻を深夜に変更。
9. それでも遅い時のチェックリスト
診断チェックリスト(上から順に確認)
- NASとPCが同じルーター直下にあるか(中継ハブがボトルネック化していないか)
- LANケーブル両端のLEDが緑色か(黄色=1Gbps、緑=2.5G/10G以上)
- DSMリソースモニターでCPU/メモリ/ディスクI/Oを確認
- S.M.A.R.T.チェックでHDDの代替セクタ数が増えていないか
- RAIDステータスが「正常」になっているか
- 他のアプリ(Surveillance Station等)が帯域を食っていないか
- ファームウェアが最新か(型落ちだと2.5GbE未最適化のことあり)
10. こんな人にはNAS買い替えを推奨
- 現在のNASが2018年以前のモデル(1GbE止まり・メモリ2GB固定)
- 写真・動画サムネイルの表示が10秒以上かかる
- RAID再構築に2日以上かかる
- 家族全員・複数デバイスが同時接続する環境
2026年4月現在、買い替え先の人気機種:
Synology DS225+(実売 45,000円前後・2.5GbE×2・最大6GBメモリ)
UGREEN NASync DXP2800(実売 58,000円前後・2.5GbE・最大32GBメモリ)
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11. よくある質問(FAQ)
まとめ:NASが遅い原因は「ネットワーク→ディスク→本体」の順で診断
この記事の要点
- 改善コスパ順は①Cat6Aケーブル→②2.5GbEスイッチ→③有線化→④SSDキャッシュ
- SMRハードディスクはNAS用途では避けること(RAID再構築が遅い)
- SMBマルチチャネル+データスクラビングスケジュール調整も有効
- 2018年以前のNASは買い替えた方がトータルで得
・Synology Knowledge Center「SMB マルチチャネル」
・Western Digital WD Red Plus 公式スペックシート(WD40EFPX)
・TP-Link TL-SG105-M2 公式仕様
・価格.com(2026年4月実売価格参照)
