本記事のおすすめ・ランキング・比較は、広告報酬の多寡ではなく、公表スペック・技術的根拠にもとづいて選定・評価しています。

「NASを買ったけど、HDDはどれを選べばいいの?」
この疑問は、NAS初心者がほぼ全員ぶつかるポイントです(そもそもNASとは?という方はNASの仕組みとできることへ)。普通のHDDでもNAS自体は動きますが、24時間稼働やRAID環境はメーカーの想定外で、RAIDから切り離される問題も起こりえます。

本記事は、2026年時点で入手可能なNAS用HDD9モデルを実売価格つきの比較一覧表で紹介し、記録方式・容量・回転数・メーカー・保証(MTBF)・1TB単価という6つの基準で失敗しない選び方を解説します(DAS(USB直結ストレージ)用のHDDも基本は同じCMRモデルでOK)。結論を先に言うと、迷ったら WD Red PlusSeagate IronWolf のCMR版を選べば大きな失敗はありません。

この記事の結論

  • NASには必ず「NAS用HDD」を使う(24時間稼働・RAID最適化)
  • 記録方式は必ずCMRを選ぶ(SMRはRAIDリビルド失敗の実績あり)
  • 初心者の定番は WD Red Plus(4TBはWD40EFZZ / 6TBはWD60EFPX)Seagate IronWolf(ST4000VN006 / ST6000VN006)
  • 順位はシリーズ全体の評価、買うときは容量帯で見る:4TB・6TBは2銘柄の差が1本500円台(4TBはIronWolfが500円安く、6TBはRed Plusが520円安い)=ほぼ同額。8TBはRed Plusが2,080円安い
  • 容量は「現在の使用量の2〜3倍」が目安。家庭用なら4TB〜8TBが売れ筋。1TB単価がいちばん安いのは8TB(6,350円/TB)で、12TBは9月の値上がりで6,662円/TBと8TBを上回る
  • WD Red(無印、WD60EFAX 等)は2020年のSMR問題があるため避ける

なぜNASには「NAS用HDD」が必要なのか

NAS用HDDは、デスクトップPC向けHDDと設計思想そのものが異なります。見た目は同じ3.5インチでも中身は別物です。

NAS用HDDの4つの特徴

  • 24時間365日稼働前提:年間ワークロード180TB/年クラス(デスクトップ向けの約3倍)
  • RAID環境に最適化:TLER(Time-Limited Error Recovery)対応でRAID切り離し事故を防止
  • 振動対策:マルチベイNAS内の共振を抑えるRVセンサー搭載(上位モデル)
  • 低発熱・静音設計:5400rpmクラスを中心に、筐体内の温度上昇を抑制

デスクトップHDD(WD BlueやSeagate BarraCudaなど)をRAIDで流用すると、エラー処理の時間切れでRAIDから切り離される といった問題が起こりえます。WD公式も「デスクトップ用ドライブのRAIDは2台まで」、WD Blue・Green・Blackは「24×7のRAID用途は非推奨」と線を引いています(症状がいつ出るかを示す公表データは当サイトでは確認できていません)。単価差は容量帯で変わり、容量が大きいほど差は広がる傾向です(2026年7月上旬のアキバ相場では、SMRのSeagate BarraCuda 8TBが25,980円、WD Red Plus 8TBが47,690円=差は約2.2万円)。メーカーの線引きと価格の損得はPC用HDDはNASに使える?で公式資料をもとに整理しています。

8TBの価格例はAKIBA PC Hotline! 2026年7月8日公開号(調査期間6月27日〜7月4日)に掲載された当時の特売価格です。SMR/CMRの区分はSeagate公式「CMR/SMR一覧」にもとづきます。

NAS用HDDを選ぶときの6つのポイント

ポイント① 記録方式は必ず「CMR」を選ぶ

これが最重要です。記録方式にはCMR(Conventional Magnetic Recording)SMR(Shingled Magnetic Recording)があり、手持ちのHDDがどちらか型番から調べる手順CMRとSMRの違いと見分け方で解説しています。

項目 CMR(推奨) SMR(NAS非推奨)
書き込み性能 安定(大量書き込みOK) 連続書き込みで失速
RAID適性 リビルド成功率高 ×リビルド失敗の実例多数
代表例 WD Red Plus / IronWolf / Toshiba N300 WD Red無印(WD60EFAX等)、WD Blue(一部・2TBのWD20EZBX)

【重要】2020年のWD Red SMR混入事件

2020年、Western DigitalはWD Red(無印)の2〜6TBモデル(WD20/30/40/60EFAX)に秘密裏にSMRを採用していたことが発覚。RAIDリビルド中にドライブが切り離されるトラブルが多発し、大きな批判を浴びました。
その後「Red Plus」ブランド(全容量CMR)「Red」(SMR混在)に分離。EFAX型番は2026年現在もAmazon等で一部流通しているため、NAS用途では必ずRed Plus(型番にEFPX/EFZX/EFZZが入るモデル)を選んでください。

補足:Amazon限定「-AJP」モデルの型番表記に注意
Amazon.co.jp限定のWD Red Plus(エコパッケージ・型番末尾「-AJP」)は、商品名に「WD○○EFAX-AJP」と表記されている場合があります。ただし同じ6TBの商品が日本の商品ページでは「WD60EFPX-AJP」表記で、WD公式の資料に「EFAX-AJP」のRed Plusは見当たりません(2026年9月4日確認)=販売ページ側で表記が割れている可能性があります。購入前に商品ページの型番欄WD公式データシートの型番(EFPX / EFZX / EFZZ / EFGX)を突き合わせてください(型番一覧)。

ポイント② 容量は「今の2〜3倍」を目安に

NASのHDDは簡単に交換・増設できません(RAID環境ではデータ移行が大変)。購入時に余裕を持った容量を選びます。

現在の使用量 推奨HDD容量(1本あたり) 想定用途
〜500GB 4TB 文書・写真中心の個人利用
500GB〜1.5TB 6TB〜8TB 家族写真・動画の蓄積
1.5〜3TB 8TB〜12TB 4K動画・RAW写真多め
3TB以上 14TB〜 SOHO・動画編集用途

▼ 家族の写真・動画の蓄積に定番の WD Red Plus 6TB(CMR・5400rpm)

ポイント③ 回転数は「用途で選ぶ」

5400rpmと7200rpmには明確なトレードオフがあります。

項目 5400rpm(低速) 7200rpm(高速)
代表製品 WD Red Plus 4-6TB / Seagate IronWolf 4-8TB / Synology HAT3300 Toshiba N300 / WD Red Plus 12TB
転送速度 約150〜180MB/s 約180〜260MB/s
消費電力(アイドル) 約3〜4W 約5〜7W
騒音・発熱 静か・低発熱 やや大きい・発熱大
向いている用途 家庭の写真・文書バックアップ 動画編集・複数ユーザー同時アクセス

家庭の2ベイNASなら5400rpmで十分です。1Gbps LAN(実効110MB/s)ではHDD速度がボトルネックになりません。

ポイント④ メーカーは実績重視

NAS用HDDの主要メーカーは、Western Digital(Red Plus / Red Pro)・Seagate(IronWolf / IronWolf Pro)・Toshiba(N300)・Synology(HAT3300 / HAT5300) の4社に実質絞られます。国内流通量が多く、故障時のRMA(修理交換)の実績も豊富な4社です。

ポイント⑤ 保証年数とMTBFで「どこまで酷使できるか」を見る

保証年数と、メーカーが想定している年間の書き込み量(ワークロード)は、無印とPro系で明確に分かれます。

シリーズ 保証 MTBF/MTTF ワークロード 付帯サービス
WD Red Plus 3年 100万時間 180TB/年
WD Red Pro 5年 200万〜250万時間 550TB/年
Seagate IronWolf 3年 100万時間 180TB/年 Rescue Data Recovery 3年
Seagate IronWolf Pro 5年 120万時間 300TB/年 Rescue 5年
Toshiba N300 公式に記載なし(代理店は3年) 100万時間(2〜10TB。12TB以上は120万時間) 180TB/年
Synology HAT3300(4/6TB) 3年 100万時間 180TB/年

WD Red Plus・WD Red Pro・HAT3300 は当サイト保有のデータシート(順に2025年9月版・2025年1月版・2026年版)の記載です。Red ProのMTBFは容量帯で250万/200万時間に分かれ、HAT3300の100万時間は5,400rpmの4/6TBの値(7,200rpmの8TB以上は120万時間)。IronWolf・IronWolf Proはメーカー公式製品ページの公表値、N300のMTTF・ワークロードは東芝のN300データシート(2026年版・日本語)の記載です(表のN300の行はMTBFではなくMTTF表記)。N300の保証年数は東芝の製品ページ・データシートに記載がなく、「3年」は国内取扱代理店(フィールド・レイク)の表記です(2026年9月16日確認)。MTBFは母集団から推定した統計値で、1台の寿命を保証する数字ではありません(WD公式注記)。

年間180TBは1日あたり約500GBの読み書きで、家庭利用では使い切れない水準です。5年保証のPro系が要るのは、SOHOで複数人が同時に読み書きする・数百GB級の書き込みを毎週続けるような使い方のときです。

ポイント⑥ 1TB単価は8TBまで下がり、12TBでは再び上がる

同じWD Red Plusでも、1TBあたりの単価は容量帯でこれだけ違います(2026年9月8日〜9月10日確認)。

  • 4TB:1TBあたり8,125円(1本32,500円)
  • 6TB:1TBあたり7,163円(1本42,980円)
  • 8TB:1TBあたり6,350円(1本50,800円)
  • 12TB:1TBあたり6,662円(1本=WD120EFGXが79,950円)。14TB以上は当サイトで価格を確認していません

単価が目に見えて下がるのは8TBまでで、12TBは1TB単価が8TBを上回ります(12TBの実勢が9月に入って上がったため)。予算が届くなら8TBが単価の面ではいちばん効率的で(容量別の詳しい比較は4TB HDDおすすめ比較8TB HDDおすすめ比較に分けてあります)、逆に4TB以下は1TB単価が割高なうえ、2026年の値上がりの影響も強く出ています(秋葉原最安値で、Red Plus 6TBは1月10日の24,200円→7月18日に41,800円=+72.7%、8TBは+52.1%)。値上がりは7月下旬でいったん止まり、6TBは7月23日の48,620円をピークに、8月中は40,980円まで下げていました。ただし9月に入って6TBは42,980円、8TBは50,800円、12TBは79,950円へ再び上がっており、下落トレンド入りしたと言える材料は当サイトが確認した範囲ではありません

1TB単価は上の実勢価格から当サイトが算出した値です。秋葉原最安値はAKIBA PC Hotline! 相場調査 2026年7月22日公開(調査期間7月11日〜18日)。容量別の相場推移と買い時はHDD値上がりはいつまで?NAS用の相場と買い時で毎月更新しています。

「今は高いから待つべき?」への回答

NASのHDDは容量が足りなくなってからの交換・増設が手間(RAID再構築・データ移行)で、「必要になってから買う」と結局は割高になりがちです。必要容量を先に確保するほうがトータルの損失は小さい、というのが本記事の判断です(執筆時点の相場をふまえた見方で、今後の値動きを予測・断定するものではありません)。いまこの金額を出せないという場合は、買う前にNASの空き容量を増やす手(棚卸し・外付けへの一時退避・故障予兆の監視)があります=HDDが高くて買えないときの選択肢

NAS用HDDのおすすめ比較一覧(2026年版・定番9モデル早見表)

以下は2026年9月時点で国内流通している主要モデルの比較一覧(早見表)です。すべてCMR方式のNAS用HDD(DAS兼用)のみ掲載しています。

モデル 型番 容量 回転数(rpm) 保証 実売価格(目安) おすすめ度
WD Red Plus WD40EFZZ 4TB 5400 3年 32,500円前後 ★★★★★
WD Red Plus WD60EFPX 6TB 5400 3年 42,980円前後 ★★★★★
Seagate IronWolf ST4000VN006 4TB 5400 3年 32,000円前後 ★★★★★
Seagate IronWolf ST6000VN006 6TB 5400 3年 43,500円前後 ★★★★☆
Toshiba N300 N300A04-HDWG740UZSVC
(箱入り版・公式型番はHDWG740UZSVC)
4TB 7200 3年
(代理店表記)
39,980円前後 ★★★★☆
Synology HAT3300 HAT3300-4T 4TB 5400 3年 42,700円前後 ★★★★☆
WD Red Plus WD80EFPX 8TB 5640 3年 50,800円前後 ★★★★★
Seagate IronWolf ST8000VN002 8TB 5400 3年 52,880円前後 ★★★★☆
WD Red Plus WD120EFGX
(旧WD120EFBXは公式ラインアップ・価格.comとも掲載なし。回転数・保証はWD Red Plusデータシート2025年9月版)
12TB 7200 3年 79,950円前後 ★★★★★

※価格は2026年9月8日に当サイトが価格.com・大手ショップで確認した1本あたりの実勢です(複数店で在庫のある帯を採用。Red Plus 4TBは9月8日、他は9月10日の再確認)。2026年のHDDは値上がりが続いており、この金額は動きます。型番が入れ替わった3モデル(4TBのWD40EFPX→WD40EFZZ、12TBのWD120EFBX→WD120EFGX、N300のバルク→箱入り)の経緯は下のランキングとCMR方式のHDD型番一覧に、容量別の相場推移はHDD値上がりはいつまで?に書いています。 ※Yahoo!ショッピングのボタンは型番の検索結果へ移動します。並行輸入品や WD Blue など別シリーズが混ざるので「Red Plus」「国内正規代理店品」を確認してください。

▼ 本記事イチ推しの WD Red Plus 4TB(第1位・CMR)はこちら

第1位:WD Red Plus(4TB=WD40EFZZ / 6TB=WD60EFPX)

迷ったらこれ。初心者の鉄板

  • 全容量CMR。4TB(WD40EFZZ)は5400rpm・128MBキャッシュ、6TB(WD60EFPX)は5400rpm・256MBキャッシュで静音・省電力(8TBは5640rpm、12TBのWD120EFGXは7200rpm・512MBキャッシュ)
  • 1〜8ベイNAS向けに公式認定、TLER対応でRAID安定
  • Synology / QNAP / UGREEN / TerraMaster など主要NASで動作実績豊富

2020年のSMR問題を経て、「Plus」ブランドは全容量CMRと明示されています。型番末尾が「EFPX」「EFZX」「EFZZ」のものが本物のCMR版なので、購入時に必ず確認しましょう。なお4TBは長く定番だったWD40EFPX(キャッシュ256MB)が価格.com掲載0店=当サイトが確認した範囲で在庫が見つからず、いま買えるのは同じRed PlusのWD40EFZZ(キャッシュ128MB・CMR)です。どちらもCMRなのでNAS用途の要件は変わりません。

第2位:Seagate IronWolf(ST4000VN006 / ST6000VN006)

Rescueデータ復旧付きで万一の備えに強い

  • データシートに型番ごとの記録方式の行があり、掲載型番(2〜16TB)はすべてCMR。256MBキャッシュ(型番別はCMR型番一覧
  • 4TB・6TBは5400rpm、8TBも現行のST8000VN002で5400rpm(SeagateのIronWolfデータシート DS1904.22-2404US に型番別の回転数の行があり、ST8000VN004は7200rpmです)
  • Rescue Data Recovery 3年間無料付帯(物理故障時のデータ復旧サービスが無償。提供条件は国・地域により異なるとSeagateが注記)+「IronWolf Health Management」機能(対応はNASメーカー側の実装による)

回転数の出典:Seagate IronWolf データシート DS1904.22-2404US(PDF)(2026年9月16日確認)

▼ 第2位 Seagate IronWolf 4TB(ST4000VN006・CMR・5400rpm)はこちら

第3位:Toshiba N300(箱入りN300A04-HDWG740UZSVC)

国内メーカーの安心感と、7200rpmの高速アクセスが魅力。2ベイNASでは発熱がやや気になるものの、性能重視の選択肢です。4TBは型番でバッファーが変わり、HDWG440が256MiB・HDWG740が512MiB(東芝データシートの表記)。⚠️2026年9月10日時点で、安かったバルク流通品HDWG740UZSVCは在庫切れで、上表の価格は中身が同じ箱入り版N300A04-HDWG740UZSVC(39,980円前後)に差し替えました。「N300は3万円前後」という以前の目安は、いまは成り立ちません。

第4位:Synology HAT3300(HAT3300-4T / -6T)

Synology純正ブランド。DSM上で完全サポート対象(互換性リスト掲載品)です。2025年モデルのHDD互換性制限は2025年10月のDSM 7.3でほぼ撤回され、WD Red Plus/IronWolfでもストレージプールを作れます現行の線引き)。それでも純正は「未検証」表示にならず、DSMから直接ファーム更新できます。なおPlusシリーズは4/6TBがHAT3300(5,400rpm)で、8TB以上はHAT3320-8T・HAT3310-12T/-16T・HAT3320-20T(7,200rpm)と型番が分かれます(型番一覧)。ただし4TBはHAT3300が42,700円前後で、WD Red Plus 4TB(32,500円前後)より1本あたり約10,200円、2本なら約20,400円高くなります(両者とも値動きが続いており、差額そのものが月単位で変わります)。純正に払っているのは「互換性の安心」だと理解して選んでください。

▼ 第4位 Synology HAT3300 4TB(純正・DSM完全サポート)はこちら

こんな人にはどれがおすすめ?

WD Red Plus が向いている人

  • 初心者で失敗したくない人
  • 家庭利用で静音・省電力を重視する人
  • 8TBで買う人(IronWolfより1本2,080円安い)
  • 長期保管の写真・文書が中心の人

Seagate IronWolf が向いている人

  • 万一の故障時のデータ復旧サービス(Rescue 3年)が欲しい人
  • 4TB・6TBで買う人(Red Plusとの差は1本500円台=ほぼ同額。4TBはIronWolfが500円安く、6TBはRed Plusが520円安いだけなので、Rescueが付くぶん妙味)
  • IronWolf Health Managementを対応NASで使いたい人(Seagate日本語のIHMページが挙げるパートナーはASUSTOR・QNAP・QSAN・TerraMaster・Thecus。Synologyの記載はありません)

IronWolf Health Managementのパートナー一覧の出典:Seagate IronWolf Health Management(日本語)(2026年9月16日確認)。Seagateは米国の製品ページで「IHMの機能はNASベンダーによって異なる」としています。

2ベイNASでのおすすめ構成例

初心者に最も多い「2ベイNAS+RAID 1(ミラーリング)」構成を例に、実売価格の合計を示します。NAS本体が未定なら家庭用NASおすすめランキングで本体+HDD込みの総額を先に確認してください。

構成 HDD(2本) 実効容量 HDD合計価格 想定NAS
コスパ最優先 IronWolf 4TB×2 4TB(RAID 1) 64,000円前後 DS225+ / UGREEN DXP2800
バランス WD Red Plus 6TB×2 6TB(RAID 1) 85,960円前後 DS225+ / DS425+
容量重視 WD Red Plus 8TB×2 8TB(RAID 1) 101,600円前後 DS425+ / DS925+
Synology純正統一 HAT3300 4TB×2 4TB(RAID 1 / SHR) 85,400円前後 DS225+ / DS925+

HDD合計は1本の実勢を2倍した目安です(記事内で最も古い確認日は2026年9月8日)。値上がりが続いている最中なので、購入時はご自身でも金額をご確認ください。「Synology純正統一」は価格を確認できている4TBだけの試算です。

4K動画やRAW写真を大量に扱う・SOHO用途なら12TBクラスも選択肢です(RAID 1で実効12TB/RAID 5なら4本で実効36TB)。書き込み頻度が高い用途では7200rpmが快適です。

▼ 4K動画・SOHO向けの大容量 WD Red Plus 12TB(現行モデルは WD120EFGX=CMR・7200rpm・キャッシュ512MB)

初心者がやりがちなNG例

失敗パターン6選

  • NG①:デスクトップ用HDD(WD Blue、BarraCuda)を入れる
    WD公式がWD Blue・Green・Blackを「多ベイシャーシ」「24時間365日のRAID用途」には非推奨と明記=メーカーの想定外の使い方になる。BarraCudaとIronWolfの仕様差(SMR・ワークロード55TB/年・保証2年)はBarraCudaとIronWolfの違いに整理。
  • NG②:型番を見ずに「WD Red 無印」を買う
    無印の「EFAX」はSMRで地雷。「Red Plus」(EFPX/EFZX/EFZZ)を選ぶ。
  • NG③:容量ケチって2TBや1TBを選ぶ
    1〜2年で容量不足になり、RAID再構築の手間が発生。
  • NG④:外付けHDDを分解してNASに入れる
    「殻割り」HDDはNAS用ではなく保証も失効。CMR/SMRも不明で危険。
  • NG⑤:届いたHDDを検査せずに使い始める
    販売店の初期不良交換は当サイト確認で最短「到着から7日」。期限を過ぎると、その場の交換ではなくメーカー保証(発送と返送で時間がかかる)扱いになる。
  • NG⑥:並行輸入品を安さだけで選ぶ
    国内正規代理店品(CFD販売、アスク等)なら購入店経由で手続きできるが、並行輸入品はメーカー直の手続きになる。WD・Seagateは日本語の保証/交換窓口を用意している(2026年9月16日確認)ので「英語対応になる」とは限らないが、購入店の初期不良交換という受け皿はなくなる。

よくある質問(FAQ)

Q1. NASにSSDを使ってもいいですか?

A. 使えます。Synologyの2025年モデル(DS225+/DS925+等)も、2025年10月のDSM 7.3以降は互換性リスト未掲載の2.5インチSATA SSDでストレージプールを作れます(未掲載品は「未検証」表示になり、サポートが限定的になる場合があると公式KBに記載)。M.2 NVMe SSDのプール・キャッシュだけは今も互換性リスト掲載品が必要です。線引きの詳細はSynologyの純正HDD縛りは結局どうなったかへ。

Q2. HDDは2本同時に購入すべきですか?

A. RAID 1を組むなら同容量・同モデルの2本が必要で、2本同時に買って構いません。「まったく同じロットは避けるべき」という説は広く語られていますが、それを示す定量的な公開データを当サイトでは確認できていません。同時に届けば、販売店の初期不良交換の期限内に2本とも検査できます。1本目で構築し、数週間後に2本目を追加する運用も可能です(2本目も届いた直後に検査を)。

Q3. 異なるメーカーのHDDを混ぜてもOK?

A. 技術的には可能ですが推奨しません。RAID 1では容量が小さい方に揃えられ、SHR(Synology)なら異容量混在も可能ですが、メーカー混在は回転数・振動特性が違うため共振トラブルの原因になります。同一モデルで揃えるのが最もリスクが低い選択です(ロットを分けるかどうかは、Q2のとおり根拠を確認できていないため、こだわらなくて構いません)。

Q4. NAS用HDDの寿命はどのくらい?

A. 一般的な目安は3〜5年です。MTBF(平均故障間隔)は100万時間とカタログに書かれていますが、実使用では稼働時間2万〜4万時間(約3〜5年)で交換を検討するケースが多いです。SMARTの「代替セクタ数」「書き込みエラー率」「通電時間」を定期的にチェックし、警告が出たら即バックアップを取って交換しましょう。

Q5. DAS(USB直結ストレージ)用のHDDは何を選べばいい?

A. DASでも基本はNASと同じCMRのNAS/DAS兼用HDD(WD Red Plus・IronWolf)が安心です。RAID対応のDASケースを使うならCMRは必須(SMRはリビルド失敗リスク)。NASと外付けHDDの使い分けは外付けHDDとNASの違いNASのバックアップ先に使う外付けHDDの選び方NASのバックアップ先に使う外付けHDD/SSDの選び方で解説しています。

筆者宅の納戸2帖のメタルラックに設置された3台のNAS:Synology DS223j(現役・LED稼働中)・UGREEN NASync DXP2800(現役・黒)・Synology DS216j(前世代機・保管中)(DS223j・DXP2800 は24時間稼働・DS216j は保管中)
筆者の運用環境:Synology DS216j→DS223j+UGREEN DXP2800の3世代NASを運用中。DS223j・DS216j は NAS用HDD(WD Red Plus)、DXP2800 は検証目的で WD Blue 4TB×2(PC用・本記事の NG① にあたる構成)を載せています。設置場所は納戸2帖・エアコン付き、24時間稼働です。

まとめ:迷ったら「WD Red Plus」か「IronWolf」のCMR版

2026年版・NAS用HDD選びの最終結論

  • 初心者は WD Red Plus(4TBはWD40EFZZ / 6TBはWD60EFPX) が鉄板
  • Rescueデータ復旧サービスが欲しいなら Seagate IronWolf。⚠️ただし「IronWolf=安い」は容量帯によって逆転します(2026年9月8日〜9月10日確認)
     ・4TB:差は1本500円=ほぼ同額なのでRescueが付くぶんIronWolfに妙味
     ・6TBRed Plus(42,980円)が1本520円安い8TBRed Plus(50,800円)が1本2,080円・2本で4,160円安い
     → 8TBで価格を優先するならRed Plus。6TBの差は520円まで縮んでいるので、Rescueを取ってIronWolfでも構いません
  • Synology純正NAS派は HAT3300(互換性保証で安心。ただし4TBはRed Plusより1本10,200円高い)
  • 型番で必ずCMRを確認(EFPX / EFZX / EFZZ / VN006 / HDWG / HAT3300)。古いWD Red無印(EFAX)とデスクトップ用HDDは避ける
  • RAIDはHDD故障の耐障害性を上げる仕組みで「バックアップ」ではない(誤削除・ランサムウェア対策には別バックアップが必須)

NAS用HDDは「安物買いの銭失い」が最も起きやすいパーツです。データを守る保険料として、定番のCMRモデルを選ぶのが結局は一番コスパの良い選択になります。

届いたHDDの検査手順はNAS用HDDの初期不良チェック3つにまとめています(交換期限は当サイト確認で最短が到着から7日)。

▼ 迷ったらこの1本。WD Red Plus 8TB(EFPX型番のCMR)は下記から

参考ソース(本記事の事実確認に使用)