更新日:2026年8月28日|カテゴリ:選び方・おすすめランキング
本記事はSynology公式のニュースリリース・Product Specifications(PDF)・製品ページ・ナレッジセンターと、国内正規代理店の公表情報をもとにした仕様の解説記事です。当サイトはneo+シリーズの実機を保有しておらず、動作の実測や使用感は含みません。おすすめ・比較は広告報酬の多寡ではなく、公表スペック・技術的根拠にもとづいて選定・評価しています。価格は変動が激しいため、購入前に各リンク先で最新価格を確認してください。
「Synologyからneo+という新シリーズが出たらしい。DS725+より4万円以上安いけれど、いったい何が削られているの?」
2026年8月6日、SynologyはDiskStation neo+シリーズ(DS1825neo+/DS1525neo+/DS925neo+/DS725neo+の4機種)を発表しました。日本語の解説がまだ少なく、「安い=下位モデル」なのか「中身は同じで安いのか」が分からないまま、購入ページで手が止まっている方も多いはずです。
この記事では、2ベイのDS725neo+を主役に、従来PlusのDS725+と何が同じで何が違うのかを公式仕様で突き合わせます。そのうえで、家庭で買う意味があるのはどんな人か、逆に買わなくていいのはどんな人かまで踏み込みます。読み終えたときに、あなたが「買う側」なのか「見送る側」なのかがはっきりします。
結論:多くの家庭には不要。刺さるのは「DS725+が欲しかったが、価格で諦めた人」
- 公式仕様で違うのは標準メモリの1点だけ。DS725neo+(約10.8万円)とDS725+(約15.1万円)は、CPU・ベイ数・M.2×2・LAN構成・最大メモリ32GB・3年保証まで公式仕様が同一で、明示された差は標準メモリがnon-ECCかECCかだけです
- 無印SKU同士の差額は43,100円。ただしこの差は「neo+が安い」だけで生まれていません。DS725+側が2026年8月に上昇しており、しかもガイドブック付きの「/G」SKUは事情が違います(本文で詳述)
- ECC=メモリ上の誤りを自動訂正する仕組み。家庭の写真・動画の保管なら通常は不要です(当サイトが勧めてきたDS223j・DS225+もECC非搭載)。つまり多くの家庭は、neo+側でも困りません
- ⚠️ただし「あとでECC化しよう」と考えている人は注意。ECCとnon-ECCの混在はSynologyが公式に非サポートと明記しており、「足す」ではなく「入れ替え」になります(標準付属の4GB non-ECCは使わなくなります)
- ⚠️他社HDDを自由に使いたいなら、現時点では従来Plusのほうが確実。サードパーティHDDでプールを作れると明記された公式FAQの本文は「2025年のDiskStation Plusシリーズ」までで、2026年発売のneo+の名前はどこにも出てきません(2026年8月28日確認)
- それでも2ベイで約10.8万円。当サイトが家庭の中心に置くDS225+(約6.4万円)より43,900円高く、国内正規代理店アスクの製品ページはneo+を「ビジネス向け」と表記しています
- 買う価値があるのは:Plusプラットフォーム(Ryzen・M.2 SSDキャッシュ・DX525拡張)が必要で、ECCは要らず、HDDはSynology純正でも構わない人
記事内の価格の確認日は、最も古いもので2026年8月4日です。
neo+シリーズとは:Plusの「併売の廉価SKU」であって後継ではない
まず位置づけを間違えないことが大切です。neo+はPlusシリーズの下に新設された廉価ラインではありません。Synology公式の製品ページは、DS925+とDS925neo+を同一URL・同一の仕様表で併記しており、ページのタイトル自体が「DiskStation DS925+/DS925neo+」になっています。従来Plusが終売になったわけでも、neo+が後継機になったわけでもありません(2026年8月28日時点で両方が公式製品ページに掲載)。
発表されたのは次の4機種です。
| モデル | ベイ数 | 家庭での検討対象 |
|---|---|---|
| DS725neo+ | 2 | 本記事の主役。家庭で最も現実的なサイズ |
| DS925neo+ | 4 | 4ベイが要るなら。詳しくは4ベイNASの記事へ |
| DS1525neo+ | — | 家庭向けではありません(この2機種のみPCIeスロットで10GbE/25GbEを増設可) |
| DS1825neo+ | — | 同上 |
出典:Synology公式ニュース「DiskStation neo+ シリーズラインナップを発表」(2026年8月6日)/DiskStation DS925+・DS925neo+ 製品ページ(2026年8月28日確認)
DS225neo+やDS425neo+は存在しません。neo+として出たのは上の4機種だけで、家庭で候補になるのは実質2ベイと4ベイの2機種です。
「ビジネス向け」と「家庭でも」で評価が割れている
ここが判断の入口になります。国内正規代理店のアスクは、DS725neo+の製品ページを「Synology ビジネス向け 2ベイオールインワンNASキット」というカテゴリに置いています(URLも中小企業向けの区分)。一方、国内メディアのASCII.jpは「家庭でもオフィスでも使いやすい」という見出しで紹介しています。
同じ製品を、流通側は業務用、メディアは家庭も含む用途で説明している状態です。当サイトは家庭用NASを扱う立場なので、この記事では「家庭の予算と用途で見たときにどうか」という一点で判断していきます。
なお日本の販売店は、商品名にわざわざ「非ECCメモリ」と入れているところが複数あります(PC4U・ソフマップなど)。日本市場での識別軸は、事実上「ECCが付いているかどうか」しかないということです。
従来Plus(DS725+)との違いは、標準メモリの1点だけ
公式のProduct Specifications(2026年8月6日版)と、DS725+の公式データシート(日本語版・2025年7月31日版)を1項目ずつ突き合わせた結果が次の表です。
| 項目 | DS725+(従来Plus) | DS725neo+ |
|---|---|---|
| 標準メモリ | 4GB DDR4 ECC SODIMM | 4GB DDR4 non-ECC SODIMM |
| CPU | AMD Ryzen R1600(2コア4スレッド・2.6/最大3.1GHz) | 同一 |
| メモリスロット/最大 | 2/32GB(16GB×2) | 同一 |
| ドライブベイ/拡張時 | 2/最大7(DX525×1) | 同一 |
| M.2 NVMe SSD | 2スロット(2280) | 同一 |
| LAN | 2.5GbE×1 + 1GbE×1 | 同一 |
| USB | USB 3.2 Gen1×1 | 同一 |
| 対応RAID | SHR/Basic/JBOD/RAID 0/1(RAID 5・6・10は拡張ユニット併用時) | 同一 |
| ファイルシステム | Btrfs/ext4 | 同一 |
| 保証 | 3年(延長オプションで5年) | 同一 |
| 消費電力 | 20.41W(アクセス時)/7.87W(HDD休止時) | 同一 |
| 騒音 | 17.9 dB(A) | 同一 |
| 実売(本体のみ) | 約15.1万円 | 約10.8万円 |
出典:Synology公式 Product Specifications「DS725neo+」(Last updated: Aug 6, 2026・PDF)/Synology公式 Product Specifications「DS725+」(Last updated: Aug 6, 2026・PDF。消費電力・騒音レベルはこちらの記載です)/当サイト保管の公式データシート「Synology DS725+」(日本語版・2025年7月31日版・PDF)。これらを項目単位で照合しました(2026年8月28日)。
削られているのはECCメモリだけです。CPUのグレードが落ちているわけでも、M.2スロットが減っているわけでも、保証年数が短いわけでもありません。ここは「廉価版だから何かが我慢を強いられる」という先入観を、いったん外して読んでください。
この表から読者が受け取れること
- 「安いほうを買うと処理が遅い」ということは起きません。CPUも搭載メモリ容量(4GB)も同じです
- 消費電力・騒音も同じなので、電気代や設置場所の静かさで選択が変わることもありません(NASの電気代)
- 判断は「ECCが要るか」だけに絞ってよい。ここが分かれば、迷う時間はほぼゼロになります
⚠️ECCメモリの落とし穴:「後から足せる」ではなく「入れ替えになる」
そもそも家庭でECCは要るのか:多くの家庭では要りません
ECC(Error-Correcting Code)は、メモリ上で起きた1ビットの誤りを自動で訂正する仕組みです。効いてくるのは、24時間動かし続ける業務データや、仮想マシン・データベースのように「わずかな化けが積み上がると困る」使い方です。
家庭の写真・動画・書類のバックアップが中心なら、通常はnon-ECCで困りません。当サイトが家庭向けに勧めてきたDS223j・DS225+も、そもそもECC非搭載の機種です。ECCが無いと写真が壊れる、といった話ではありません。ここで「自分にECCは要らない」と判断できた方は、この先の落とし穴は自分には起きない話として読み進めてください。
「あとでECC化」を考えている人が損をする点
ここが本記事でいちばん読者が損をしやすい部分です。
neo+の紹介として「4GB non-ECCで安く出して、後からECCへ増設できる」という説明を見かけます。Synology公式も「既存の ECC メモリアップグレードオプションを完全にサポート」と書いており、ECC化できること自体は事実です。しかし、同じ公式リリースにこう明記されています。
non-ECC と ECC のメモリモジュールの混在は公式にはサポートされていません
さらに公式のProduct Specificationsの注記には、次の一文もあります。
複数モジュール構成では、すべてのモジュールが同一で、同じ型番である必要があります(公式Product Specificationsの注記・当サイト訳)
この2つを合わせると、実務としてはこうなります。
| よくある理解 | 実際にやることになる |
|---|---|
| 空きスロットにECCを1枚足す | ❌ 混在は非サポート |
| 標準の4GB non-ECCを外してECCに入れ替える | ✅ これが正しい手順 |
| ECCを2枚差して容量も増やす | ✅ 可能。ただし同一型番2枚で揃える |
つまり、「あとでECC化する」という選択をした時点で、標準付属の4GB non-ECCメモリは使わなくなります。捨てるか、余らせるかのどちらかです。「安く買って、必要になったら足せばいい」という発想で計算していると、その分だけ見込みが狂います。
さらに公式PDFには、メモリ拡張に非Synology製モジュールを使った場合、完全な製品保証や技術サポートは提供しないという注記もあります。市販の安いSODIMMで済ませるという手はありますが、その場合は保証・サポートの扱いが変わる点まで含めて判断してください。
Synologyが公式アクセサリーとして挙げているECCモジュールは D4ES04-4G / D4ES03-8G / D4ES03-16G の3種です。当サイトはこれらの実勢価格を確認していないため、「ECC化にいくらかかるか」はこの記事では書きません。検討する場合は、モジュール代を自分で調べて総額に足してから比較してください。
逆に言えば、ECCを「保険として最初から入れておきたい」人にとって、neo+を選ぶ意味は薄くなります。買った直後にECCへ入れ替える前提なら、最初からECC標準のDS725+を買うほうが手間もモジュール代もかかりません。
▼ ECC標準のほうを選ぶ場合の Synology DS725+(本体のみ/HDD別売)— 本文の価格は2026年8月28日に確認した実勢です。DS725+は2026年8月に実売が上昇しているため、リンク先で最新価格をご確認ください
差額の見方:SKUと時期で結論が変わる
「約4.3万円安い」という数字だけを持ち帰ると、判断を間違えます。内訳を分けて見てください。
① 差額そのもの(無印SKU同士・2026年8月28日確認)
| 機種 | 実売(本体のみ) |
|---|---|
| Synology DS725neo+ | 107,900円 |
| Synology DS725+ | 151,000円 |
| 差額 | 43,100円 |
② その差額は「Plus側が上がった」ぶんを含んでいます
当サイトの価格データベースには、DS725+の実勢として2026年8月4日時点の約118,580円が記録されています。それが8月28日には約151,000円(在庫ありの複数店が同額)になりました。つまり上の差額は、neo+が安く出たぶんと、DS725+が上がったぶんの合計です。この差が今後も続く前提で計算しないでください。
なお、値上がりの原因を示す公式発表は確認できていないため、当サイトは因果を書きません(時期が重なっているという事実だけを記します)。
③ 🔴「/G」SKUを見落とすと、差額の話が丸ごと崩れます
Synology製NASには、無印と別に「/G」という国内正規代理店パッケージ(ガイドブック付き)が流通しており、価格.comでも別の製品IDで並列に掲載されています。
なお、/Gのほうが安く出ることがある理由を、当サイトは確認できていません。保証条件やサポート窓口の扱いが無印と同じかどうかも確認できていないため、/Gを検討する場合は購入前に販売店の保証表記を確認してください。
そのうえで、当サイトの記録ではDS725+/G は2026年8月4日時点で約108,441円でした。この金額は、現在(2026年8月28日)のDS725neo+(107,900円)とほぼ同じ水準です。ただし確認日は24日ずれています。DS725neo+の発売は2026年8月6日なので、8月4日時点にneo+の実売はありません。それでもECC標準のDS725+が、いまのneo+と変わらない金額で流通していた記録があることは事実です。
ただし、この金額には次の限界があります。
- 価格.comの掲載3店のうちAmazonの1店だけの値です。同じ8月4日時点で、2位の店は136,950円でした(=実質1系統の価格)
- 2026年8月28日には取り直していません。現在も同水準かどうかを、当サイトは確認していません
- DS725neo+側にも「/G」SKUが存在し、無印とは別IDで流通しています(当サイトは価格を登録していません)
やるべきことは1つです。購入前に、DS725neo+とDS725+の無印と/Gを4通りとも見て、そのときいちばん条件の良い組み合わせを選んでください。SKUを混ぜて比較すると、差額の見え方が数万円単位で変わります。
「差額でHDDが買える」と言い切らない理由
NASは本体だけでは動きません。2ベイをRAID 1で運用するならHDDが2台必要で、NAS用HDDは2026年に入って値上がりが続いています。差額をHDD代に振り替える計算は成り立ちますが、そのHDDがいくらになるかは購入時点でしか分かりません。本体の差額とHDDの相場は、別々に確認してください。
さらにneo+の場合、後述のとおり他社HDDが使えるかを公式ドキュメントで確認できていません。純正HDD前提で見積もるなら、相場を見て安いドライブを選ぶ手が使えないぶん、本体の差額がそのまま手元に残るとは限りません。
他社HDDは使えるのか:ここが従来Plusとの本当の分かれ目
Synologyには2025年以降のモデルで「純正HDDでないとストレージプールを作れない」という制限が導入され、その後DSM 7.3でほぼ撤回された経緯があります(詳しくはSynology純正HDD縛りはほぼ撤回)。では、2026年発売のneo+はどちら側なのか。ここを当サイトで確認しました。
① 公式FAQの本文は「2025年のPlus」までしか書いていません
Synologyナレッジセンターの「2025年以降のドライブ互換性ポリシーに関するFAQ(DSM 7.3以降)」を開くと、本文にはこう書かれています。
DSM 7.3の導入により、2025 年の DiskStation Plus シリーズモデルでは、ストレージ プール作成時にサードパーティ製 HDD や 2.5 インチ SATA SSD の導入柔軟性が向上
シリーズ別の表は「FS/HD/SA/UC/XS+/XS/DP/DVA/NVR」「RS Plus」「DS PlusおよびFSシリーズのデスクトップモデル」「Value・J」の4分類で構成されています。このFAQのどこにも「neo+」という語は出てきません(ページ表記の最終更新日は2026年5月27日で、neo+発表の前です)。
本文は「2025年の」と年を限定し、表は「DS Plusシリーズのデスクトップモデル」と年を書かずに分類しています。neo+がどちらの読み方で扱われるのかを、当サイトは判断できません。
出典:Synology ナレッジセンター「2025年以降のドライブ互換性ポリシーに関するFAQ(DSM 7.3以降)」(2026年8月28日にブラウザで閲覧。ページ表記の最終更新日は2026年5月27日)
② 公式互換性リストにDS725neo+はあるが、載っているドライブは全部Synology製でした
Synology公式の互換性リストでDS725neo+を選ぶことはできます。ただし、内蔵スロット用のHDD/SSDとして掲載されていたのは全件がSynology製でした(HAT5320/HAT5310/HAT5300のEnterprise系、HAT3320/HAT3310/HAT3300のPlus系、SAT52xxシリーズのSATA SSD)。Western DigitalやSeagateなど他社ドライブの掲載はゼロです(ページ送りは無く、全件を確認しました。2026年8月28日・当サイトが実際に開いて確認)。
同ページには、リスト外ドライブについての注記もあります。要点は、互換性リストにないドライブはサポートの範囲が限定され、ドライブ自体やそのファームウェアに起因する問題はサポート対象外になるというものです(当サイトは注記の全文を採取できていないため、引用ではなく要約の形で示します)。
③ M.2 SSDは認証品が必須と公式仕様書に明記されています
これはneo+でも変わりません。公式Product Specificationsに「M.2ストレージプールの作成にはSynology認証SSDが必要」と明記されています。
当サイトの判断:HDDを自由に選びたいなら、現時点では従来Plusのほうが確実
手持ちのWD Red PlusやIronWolfをそのまま使いたい、HDDは相場を見て安いものを選びたい——そう考えている方には、公式FAQに「サードパーティ製HDDの導入柔軟性が向上」と明記されている2025年のPlus(DS725+)のほうが、確認できる根拠がある分だけ確実です。
neo+で他社HDDが使えないと断定しているのではありません。公式ドキュメントで確認できていない、という状態です。ここを許容できるかどうかは、読者ごとに答えが違います。判断できる材料としてそのまま置いておきます。
▼ 上の互換性リストに掲載されていた Synology HAT3300 4TB(純正のNAS用HDD)— 価格・在庫・販売元はリンク先でご確認ください
DS725neo+で誤解されやすい4点
購入前に潰しておきたい仕様の勘違いを挙げます。いずれも公式のProduct Specificationsで確認したものです。
1. LANは「2.5GbE×2」ではありません
DS725neo+のLANは2.5GbE×1 + 1GbE×1です。2.5GbEポートを2つ持つのは4ベイのDS925neo+のほうです。2.5GbE同士でリンクアグリゲーション(束ねて高速化)を組む前提で考えていた方は、ここで計画が変わります。※これはDS725+も同じ構成なので、neo+だから劣っているわけではありません。
2. 2ベイ単体ではRAID 5・6・10は組めません
公式仕様表では、DS725neo+のRAID 5/6/10に「(with Expansion Unit)」という但し書きが付いています。拡張ユニットDX525を足して初めて選べるという意味です。2ベイ本体だけならSHR・Basic・JBOD・RAID 0・RAID 1が対象になります。またSHR-2は一般に最低4台のドライブが必要なので、2ベイ単体では選べません(SHRとRAIDの違い)。
3. 標準の4GBで動かない機能が、公式に存在します
公式Product Specificationsには、匿名化機能を有効にするには最低8GBのメモリが必要という趣旨の記載があります。つまり「4GBでも全機能が使える」わけではありません。写真の顔認識・Container Manager(Docker)・監視カメラ録画などを同時に走らせる使い方では、4GBは余裕のある構成とは言えないという指摘もあります(NASCompares・2026年8月)。
ここはneo+固有の弱点ではなく、DS725+も標準4GBなので同条件です。ただし「neo+は安いからメモリ増設は後回しでいい」と考えていると、増設費用まで含めた総額が読めなくなります。
4. SHRには対応。ただし「SHR-2」の語は仕様表に無い
公式Product Specifications(2026年8月6日版)には、対応RAIDタイプとしてSynology Hybrid RAID(SHR)が記載されています。neo+がSHR非対応ということはありません。
一方で、公式仕様表は「Synology Hybrid RAID」としか書かず、SHR-1/SHR-2を区別していません。これはDS725+・DS925+など従来Plusの仕様表でも同じです。またSynologyのナレッジセンターにある「SHRをサポートしているモデル」の記事には「この記事は2022年10月以後は維持されません。データシートで詳細を参照してください」と明記されており、モデル一覧から判断する方法は公式に閉じられています。
4ベイのDS925neo+はどうか
4ベイ版のDS925neo+(約11.8万円)も、構図はまったく同じです。従来のDS925+と公式仕様で違うのは標準メモリのECC/non-ECCの1点で、CPU(AMD Ryzen V1500B)・4ベイ・M.2×2・2.5GbE×2・最大32GB・3年保証はすべて同一。こちらもDS925+の後継ではなく併売です。
ここで気になるのが、2ベイと4ベイの本体価格が近い水準にあることです(上に出した実売は、DS725neo+が約10.8万円・DS925neo+が約11.8万円)。それでも家庭で2ベイを選ぶ理由は、設置スペースと、HDDを2台だけで始められる初期費用(そのぶん消費電力も抑えられます)にあります。逆に「最初から3台以上入れる予定がある」なら、4ベイを見に行く価値は十分あります。
4ベイの順位づけ・DS425+やDS925+との差額・どれを選ぶべきかは、すでに別記事で整理しています。本記事では4ベイの優劣までは扱いません。
この記事のECCの話は、DS925neo+にもそのまま当てはまります。ECCとnon-ECCの混在が公式に非サポートである点、標準の4GB non-ECCを外す入れ替えになる点は、neo+シリーズ共通の条件です。一方他社HDDの互換性について、当サイトが公式互換性リストを実際に開いて確認したのはDS725neo+のみで、DS925neo+では取っていません(公式FAQに「neo+」の語が出てこない点は両機種に共通します)。
- 4ベイNASのおすすめと選び方:DS425+・DS925neo+・DS925+の差額とFAQ
- 15万円以下の家庭用NASランキング10選:DS925neo+を9位として順位づけ
結局、誰が買うべきか
ここまでの材料を、状況別に整理します。
| あなたの状況 | 現実的な答え |
|---|---|
| 初めてのNAS。家族の写真・動画・書類を守りたい | 6万円台の2ベイで足ります(はじめての2ベイNAS) |
| DS725+が欲しかったが、価格を見て諦めた | ✅ DS725neo+が現時点で最も現実的な選択肢。中身は同じで、諦めた理由(価格)だけが解消します |
| ECC標準のまま、手を入れずに運用したい | DS725+。買った直後に入れ替える手間もモジュール代も不要です |
| 24時間動かす業務データ・仮想マシンが主目的 | ECC標準のPlus(DS725+以上)。neo+を買うならECC入れ替え前提で総額を出す |
| 手持ちの他社HDDをそのまま使いたい | ⚠️公式FAQに明記のあるDS725+のほうが確実(本文の互換性の章) |
| 4ベイでRAID 5を組みたい | 2ベイのneo+単体では組めません。4ベイの記事へ |
| Plexで4K動画を配信したい | AMD Ryzen機はQuick Sync非搭載で、ハードウェアトランスコードが使えません(メディアサーバーの比較) |
買わなくていい人のほうが多い、というのが当サイトの見立てです。2ベイで約10.8万円は家庭用NASとしては上のほうの価格帯で、写真・動画・書類の保管と共有が目的なら、6万円前後のSynology DS225+で達成できます(機種ごとの比較は家庭用NASランキングへ)。
逆に、Plusの処理性能とM.2 SSDキャッシュ、DX525での拡張余地が必要で、しかもECCは要らない——その条件が揃っているなら、neo+は「同じ構成をいま従来Plusで買うと約15.1万円かかるところに、10万円台前半で届く」という意味を持ちます(ただし前述のとおり、この差はDS725+側が2026年8月に上がった結果を含みます。この幅が続く前提では考えないでください)。条件が狭いぶん、当てはまる人には代わりがありません。
よくある質問(FAQ)
まとめ
この記事の要点
- neo+はPlusの下位シリーズではなく、併売の廉価SKU。公式は同一ページで両方を掲載しており、従来Plusは終売ではありません
- 公式仕様で違うのは標準メモリのECC/non-ECCの1点だけ。CPU・ベイ数・M.2×2・LAN構成・保証3年・消費電力まで同一です
- ⚠️ECCは「足す」ではなく「入れ替え」。混在は公式に非サポートで、標準の4GB non-ECCは使わなくなります。ECC化前提なら最初からDS725+のほうが手間もコストも読めます
- ⚠️差額はSKUと時期で変わります。無印同士なら43,100円差ですが、DS725+側が2026年8月に上昇しており、/G SKUは8月4日時点で約10.8万円=現在のneo+とほぼ同じ水準でした(確認日が異なります)
- ⚠️他社HDDが使えるかは公式FAQで確認できません(FAQ本文は2025年のPlusまで・互換性リストの掲載は全件Synology製)。HDDを自由に選びたいなら現時点ではDS725+のほうが確実です
- 家庭で買うべきなのは、「DS725+が欲しかったが価格で諦めた人」。それ以外の多くの家庭は、6万円前後の2ベイで目的を達成できます
neo+は「安くなった代わりに性能を落とした製品」ではありません。仕様上で失うものはECCだけ。その代わりに、確認できていない互換性の不確実さを引き受けることになります。写真と動画を安全に置いておきたいだけなら見送ってよく、Plusの中身が必要で価格が壁だった人にはその壁が1つ下がったという話です。
- はじめてのNASを選ぶ → 家庭用NASおすすめランキング
- 4ベイまで含めて比べる → 4ベイNASのおすすめと選び方
- 他社HDDが使えるかを詳しく → Synology純正HDD縛りはほぼ撤回
- メーカーごとの性格から選ぶ → NASメーカー比較
出典(一次情報。いずれも2026年8月28日に確認):Synology公式ニュース「DiskStation neo+ シリーズラインナップを発表」(2026年8月6日)/Synology公式 DiskStation DS925+・DS925neo+ 製品ページ/Synology公式 Product Specifications「DS725neo+」「DS925neo+」(Last updated: Aug 6, 2026・PDF)/当サイト保管の公式データシート「Synology DS725+」(日本語版・2025年7月31日版)「Synology DS925+」(日本語版・2025年8月1日版)/Synology ナレッジセンター「2025年以降のドライブ互換性ポリシーに関するFAQ(DSM 7.3以降)」(ページ表記の最終更新日は2026年5月27日)/Synology 公式互換性リスト/アスク(国内正規代理店)DiskStation DS725neo+/ASCII.jp「家庭でもオフィスでも使いやすい Synology新NAS「DiskStation neo+」誕生」(2026年8月7日)
▼ 「見送ってよい」に当てはまった方の受け皿:本記事で6万円前後の2ベイとして挙げた Synology DS225+(本体のみ/HDD別売)— 最新の価格と在庫はリンク先でご確認ください