本記事のおすすめ・比較は、広告報酬の多寡ではなく、公表スペック・技術的根拠にもとづいて選定・評価しています。
予算は3万円。容量は1TB前後で、2〜3年使えればいい。そんな条件でNAS(ネットワークにつなぐ自宅用のHDD。NASとは)を探すと、まず「3万円で買える構成はあるのか」で止まります。
この記事では、2026年10月16日に確認した実売価格で、新品のNASがいくらで組めるかを先に示します。そのうえで、予算3万円の中で何を選べばよいかを方法ごとに整理します。
この記事の結論
新品のNASは3万円では組めない(2026年10月16日時点)
価格は価格.comで、在庫のある店がそろう価格(複数店が並ぶ価格)を採っています。1店だけの安値は使っていません。
| 構成 | 内訳 | 合計 | 3万円との関係 |
|---|---|---|---|
| UGREEN DH2300+WD Red Plus 2TB | 本体25,800円+HDD21,800円 | 47,600円 | 超える |
| Synology DS124+WD Red Plus 2TB | 本体28,000円+HDD21,800円 | 49,800円 | 超える |
| BUFFALO LS210D0101G(HDD 1TB内蔵) | 完成品 | 30,660円 | わずかに超える |
| BUFFALO LS210D0201G(HDD 2TB内蔵) | 完成品 | 41,580円 | 超える |
価格は2026年10月16日に価格.comで確認した税込の実売です(DH2300・DS124・WD Red Plus 2TB・LS210D0101G・LS210D0201G)。DH2300は2ベイ(HDDを2本入れられる)、DS124とLS210DGは1ベイの機種です(UGREEN DH2300 製品ページ・Synology DS124 仕様・BUFFALO LS210D0201G 製品ページ)。
本体+HDDでいちばん安いのは、DH2300とWD Red Plus 2TBの組み合わせで47,600円です。完成品ではLS210D0101G(1TB)が30,660円と最も3万円に近いものの、この価格を付けていた4店のうち、在庫ありは2店でした。在庫が切れると価格が上がる可能性があります。2TB版のLS210D0201Gは、在庫のある店の多くが41,580円で、1TB版との差は10,920円です。
届かない理由はHDDの値段
予算を押し上げているのは本体よりHDDです。NAS用HDDのWD Red Plusは、4TBが1本31,980円で、HDD 1本だけで3万円を超えます。2TBでも21,800円かかり、本体が安くても合計で3万円には収まりません。HDDの値上がりの経緯と容量あたりの単価は、HDD価格の推移と容量あたりの価格比較にまとめています。
本体だけを見ても、定番のSynology DS223jは33,820円で、本体だけで予算を超えます。3万円以内に入る本体は、比べた中ではDH2300とDS124の2機種でした。
3万円以内に収める4つの方法
3万円を守るなら、何かを後回しにするか、NAS以外の道を選ぶことになります。4つの方法を並べると次のとおりです。
| 方法 | 最初に払う額 | 家族で共有 | HDDが壊れたとき | 向く人 |
|---|---|---|---|---|
| ①本体だけ先に買う | DH2300本体25,800円 | できる | HDDを入れるまで使えない | HDDを後から買える/手持ちのNAS向けHDDがある |
| ②外付けHDD | 4TB25,740円 | できない(PC1台向け) | 中身が読めなくなる | 使うのがPC1台だけ |
| ③クラウド | 月290円(Google One 100GB・2年で6,960円) | できる | 事業者側が管理 | 保存するデータが100GB〜200GB程度 |
| ④セールを待つ | LS210D0101Gで30,660円(10月16日時点) | できる | 中身が読めなくなる(1ドライブ) | 今すぐでなくてよい |
価格の確認日は2026年10月9日〜2026年10月16日です。クラウドは公式の月払い料金です(Google One のプラン・iCloud+ のプランと料金)。
①本体だけ先に買い、HDDは後から足す
NAS本体だけなら3万円に収まります。DH2300は25,800円、DS124は28,000円です。HDDは別に用意するので、届いた日からすぐ使えるわけではありません。
DH2300はメーカーの製品仕様で、HDDを2本入れられ、RAID 1(2本に同じデータを書いて、1本壊れても残す方式)に対応しています。最初はHDD 1本で始め、予算ができたら2本目を足す、という順番が取れます。DS124は1ベイなので、2本目を足す道はありません。
手持ちのHDDを入れて始める場合は、2つ確かめてください。
- 中身は消えます。DH2300の取扱説明書には、取り付けたドライブはNASがフォーマットし、既存のデータがすべて消えると書かれています。入っているデータは先に別の場所へ移します
- 記録方式がCMRかを確かめます。PC向けの安いHDDには、RAIDに向かないSMRという記録方式のものがあります(CMRとSMRの違い)。PC用HDDをNASに使ってよい範囲はPC用HDDはNASに使える?で線を引いています
DH2300のベイ数とRAIDの対応はUGREEN DH2300 製品ページ、フォーマットで既存のデータが消える注意はDH2300 取扱説明書(PDF)の記載です。
新しく買うなら、WD Red Plus 2TB(WD20EFPX)は21,800円が目安です。データシート上はCMRで、3年保証です。本体と合わせると47,600円になるので、本体を先に買い、HDDは翌月以降に回すのがこの方法の考え方です。
記録方式(CMR)と保証年数はWD Red Plus データシートの記載です。
▼[PR]下のリンクは WD Red Plus 2TB(型番 WD20EFPX-AJP)です。上の価格は -AJP の付かない WD20EFPX のもので、-AJP は執筆時点で店によって高めでした。型番と容量(2TB)、リンク先の価格と在庫を確かめてください。
②NASをやめて外付けHDDにする
使うのが自分のPC1台だけなら、NASでなくても目的は果たせます。BUFFALOの外付けHDD HD-SGDA4U3-B(4TB)は25,740円で、3万円以内で4TBが手に入ります。上の表のNAS構成(2TB)の倍の容量です。
できないことは、家族のスマホやほかのPCから同時に開くことと、外出先からのアクセスです。外付けHDDはUSBでつないだ1台のPCからしか読み書きできません。共有が要らないかどうかの判断は外付けHDDとNASの違いの「3つの質問」で確かめられます。
▼[PR]下のリンクは BUFFALO HD-SGDA4U3-B(4TB)です。価格は店ごとに動くため、上の表の値とリンク先の表示が違うことがあります。購入の前に、リンク先の価格と在庫も確かめてください。
③保存するデータが少ないならクラウド
保存したいのがスマホの写真や書類で、合計が100GB前後なら、4つの方法の中ではクラウドがいちばん安く済みます。Google One 100GBは月290円で、2年間払っても6,960円です。iCloud+ 200GBは月540円で、2年で12,960円です。
容量が増えると差が縮まります。Google One 2TBは月1,450円で、21か月払うと30,450円になり、3万円を超えます。ただし2年では34,800円で、最安のNAS構成(47,600円)よりまだ安く、電気代を入れるとNASが追いつくのはさらに先です。年数ごとの損益分岐はNASとクラウドの比較で計算しています。
冒頭の条件の1TB前後なら、100GB・200GBのプランには収まらず、Google One 2TBで2年34,800円です。PC1台で使うなら外付けHDD 4TB(25,740円)のほうが安く、3万円以内に収まります。
④HDD込みの完成品をセールで待つ
HDDが最初から入っていて、届いたらすぐ使えるのがBUFFALOのLS210DGシリーズです。10月16日時点ではLS210D0101G(1TB)が30,660円で、3万円をわずかに超えています。
値動きは大きい商品です。価格.comの価格推移では、2TB版のLS210D0201Gが2026年9月16日〜29日に最安24,800円まで下がっていました(10月16日時点は在庫のある店の多くが41,580円です)。急がないなら、1TB版か2TB版が3万円を切ったときに買う、という待ち方ができます。価格.comでお気に入り登録し、「値下がりお知らせメール」に金額を設定すると、最安価格がその額以下になったときに通知が届きます(価格.comIDが必要)。値下がりの待ち方はHDDの買い時の考え方も参考になります。
LS210DGは1ドライブの機種で、BUFFALOのカタログでもRAIDモードの欄は「—」(なし)です。HDDが壊れたら中身は読めなくなるので、外付けHDDやクラウドへのコピーと組み合わせる前提で選んでください。シリーズの違いはBUFFALO LinkStationの比較にあります。
9月の価格は価格.com LS210D0201G 価格推移グラフで確認しました。LS210DGが1ドライブであることはLS210D0201G 製品ページ、RAIDモード欄の「—」はBUFFALOのLinkStationカタログ vol.239 の記載です(カタログの公開URLは当サイトでは確認できていません)。値下がりお知らせメールの条件は価格.com ご利用ガイドで確認しました。
1ベイ機・中古で安くしても削ってはいけない2つのこと
3万円に収めるために何かを後回しにするとしても、次の2つは削らないでください。
1つ目は、データのコピーをもう1つ持つことです。DS124もLS210DGも1ベイで、HDDは1本です。HDDが壊れたら、戻せるのは別の場所にあるコピーからだけです。DH2300で2本目を足してRAID 1にしても、誤って消したファイルは2本とも消えます。RAIDはバックアップの代わりになりません(RAIDは必要か・3-2-1ルール)。予算内なら、スマホの写真だけクラウドにも置く、という小さなコピーでも効果があります。
2つ目は、OSの更新が届く機種を選ぶことです。中古や型落ちは安く見えますが、メーカーのOS更新が終わった機種は、セキュリティの修正が届きません。たとえばSynologyのDSM 6.2は2024年10月1日で更新が終わっています。古い機種を買うなら、型番ごとのサポート状況をメーカーの公式ページで先に確かめてください。判断の基準はDS216jを10年使った記録で書いています。
DSM 6.2の更新終了日はSynology の DSM 6.2 サポート終了ページで確認しました。
2〜3年使うなら、足す順番を決めておく
予算3万円で始めた構成は、次の順番で育てると無駄が出にくくなります。
- いまは本体だけ(①)か、外付けHDD・クラウド(②③)で始める
- NASを選んだら、HDDを1本入れて使い始める(WD Red Plus 2TBなら21,800円が目安)
- 大事なデータのコピー先を用意する(外付けHDDかクラウド)
- 2ベイの機種なら、HDDが値下がりしたときに2本目を足してRAID 1にする
予算を上げられる人は、2ベイ機の定番構成を家庭用NASおすすめランキングで比べられます。HDD込みと別買いの総額差はHDD込みで買えるNAS一覧で整理しています。機種選びの基本から確かめたい人はNASの選び方へどうぞ。
よくある質問(FAQ)
まとめ:3万円の中で何を優先するかで選ぶ
- 2026年10月16日時点で、新品のNASは比べた中の最安構成(DH2300+WD Red Plus 2TB)で47,600円、HDD込みの完成品でも比べた中では30,660円からで、3万円を超えます
- 3万円を守るなら、家族で共有したい人は①本体だけ先に買う、PC1台だけなら②外付けHDD、保存量が少ないなら③クラウド、すぐ使える完成品が欲しいなら④セール待ちです
- どの方法でも、大事なデータのコピーをもう1つ持つことと、OSの更新が届く機種を選ぶことは削らないでください
翌月以降にHDD代(WD Red Plus 2TBで21,800円)を出せるなら、本体だけで3万円に収まり、後から2本目のHDDも足せるDH2300から始めるのがおすすめです。今回の3万円で済ませたいなら、PC1台だけは②外付けHDD、スマホの写真が200GB程度までなら③クラウドを選んでください。
▼[PR]下のリンクは UGREEN NASync DH2300 の本体です(HDDは付いていません)。価格は店ごとに動くため、上の表の値とリンク先の表示が違うことがあります。購入の前に、リンク先の価格と在庫も確かめてください。